ムヒーッディーン・マグリビー
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ムヒーッディーン・マグリビー(Muḥyī al-Dīn al-Maghribī, محيي الدين المغربي、c.1220年 - c.1283年)は、13世紀のムスリムの天文学者[1][2][3]。マグリブかアンダルスに生まれ、シリアで活動し、のちにイランでマラーガ天文台の設立に携わった。三角法の研究で知られる[2][3]。
生涯と著作
[編集]マグリビーの全名は、ムヒー・ミッラ・ワッディーン・ヤフヤー・ブン・ムハンマド・ブン・アビーッシュクル,アルマグリビー,アルアンダルスィー(アラビア語ラテン翻字: muḥyī-i-milla-wa-d-din yahyā b. muḥammad b. abī-sh-shukr al-maghribī al-andalusī)という[2]。ハキーム・マグリビー(حكيم المغربي)の尊号、アブル・ファトフ(ابوالفتح)のクンヤが知られている。
ニスバなどからアンダルス生まれとされる[1]。ナスィールッディーン・トゥースィーと共に研究するためにイラン高原北西部のマラーガへ行き、そこで天文台の設立に携わった。専門は天文学と数学であり、とりわけ三角法に関する研究で知られる[2][3]。著作は、『メネラオスの定理についての書』や『正弦の計算に関する小論』などがある[2]。なお、サイイド・ブン・ターウース、ムハッキク・ヒッリー、イブン・マイサム・バハラーニーと同時代人である。
出典
[編集]- ^ a b 矢島, 祐利『アラビア科学史序説』岩波書店、1977年3月25日。 p.211
- ^ a b c d e Tekeli, S. (2008) [1970–1980]. "Muḥyi 'L-Dīn Al-Maghribī (Muḥyi 'I-Milla Wa 'L-Dīn Yaḥyā Ibn Muḥammad Ibn Abi 'I-Shukr Al-Maghribī' Al-Andalusī)". Complete Dictionary of Scientific Biography. Encyclopedia. (al-Maghribī (1970–1980). "Muḥyi 'L-Dīn al-maghribī". Dictionary of Scientific Biography. New York: Charles Scribner's Sons. ISBN 978-0-684-10114-9。)
- ^ a b c O'Connor, John J.; Robertson, Edmund F., “Muhyi l'din al-Maghribi”, MacTutor History of Mathematics archive, University of St Andrews.