マリー・アントワネットに別れをつげて
マリー・アントワネットに別れをつげて | |
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Les Adieux à la reine | |
監督 | ブノワ・ジャコ |
脚本 |
ジル・トーラン ブノワ・ジャコ |
原作 |
シャンタル・トマ 『王妃に別れをつげて』 |
製作 |
ジャン=ピエール・ゲラン クリスティーナ・ラーセン ペドロ・ウリオル |
製作総指揮 | クリストフ・ヴァレット |
出演者 |
レア・セドゥ ダイアン・クルーガー ヴィルジニー・ルドワイヤン |
音楽 | ブリュノ・クレ |
撮影 | ロマン・ウィンディング, A.F.C. |
編集 |
リュック・バルニエ ネリー・オリヴォー |
製作会社 |
GMT Productions Les Films du Lendemain モレーナ・フィルム フランス3シネマ Euro Madia France Imvest Image |
配給 |
アド・ヴィタン ギャガ |
公開 |
2012年2月9日(BIFF) 2012年3月21日 2012年12月15日 |
上映時間 | 100分 |
製作国 |
フランス スペイン |
言語 |
フランス語 英語 |
製作費 | €7,500,000[1] |
興行収入 |
$3,626,953[2] $6,366,835[2] |
『マリー・アントワネットに別れをつげて』(マリー・アントワネットにわかれをつげて、Les Adieux à la reine)は、2012年のフランスとスペイン合作による歴史ドラマ映画。監督はブノワ・ジャコ、出演はレア・セドゥとダイアン・クルーガーなど。原作は、2002年にフェミナ賞を受賞したシャンタル・トマの小説『王妃に別れをつげて』を原作としている。フランス革命発生時のマリー・アントワネットの姿を朗読係の女性の目を通して描いており、ダイアン・クルーガーがアントワネットを演じた。
2012年2月に第62回ベルリン国際映画祭のオープニング作品として上映された。
ストーリー
[編集]フランス王妃マリー・アントワネットの朗読係を務める若い女性シドニー・ラボルドは、王妃を心から敬愛し、王妃の側で働けることに至上の幸せを感じていた。
1789年7月14日に起きたバスティーユ襲撃をきっかけにフランス革命が始まると、ヴェルサイユ宮殿内は騒然となる。貴族たちが次々と王を見捨てて逃げ出す中、王妃は民衆の憎悪の対象となっている同性の愛人、ポリニャック夫人に国外に逃げるように言う。ポリニャック夫人が召使いの振りをして馬車で逃げるのに伴い、王妃はシドニーにポリニャック夫人の服を着て身代わりになるように命じる。激しいショックを受けるシドニーだったが、王妃の命令に従い、堂々と貴婦人を演じ切り、ポリニャック夫人と共に脱出に成功する。
こうして身寄りのない孤児だったシドニーは王妃の朗読係という立場を失い、何者でもなくなる。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替
- シドニー・ラボルド: レア・セドゥ(小林沙苗) - フランス王妃の朗読係。刺繍が得意。
- マリー・アントワネット: ダイアン・クルーガー(林真里花) - フランス王妃。
- ポリニャック夫人: ヴィルジニー・ルドワイヤン(加藤優子) - 王妃の同性の愛人。
- ルイ16世: グザヴィエ・ボーヴォワ(後藤敦) - フランス王。
- カンパン夫人: ノエミ・ルボフスキー(宮寺智子) - 王妃の身の回りの世話係。
- ジャコブ=ニコラ・モロー: ミシェル・ロバン
- オノリーヌ: ジュリー=マリー・パルマンティエ
- ルイゾン: ロリータ・シャマー
- トゥール・デュ・パン氏: ジャック・ブデ
- トゥール・デュ・パン夫人: マルティーヌ・シュヴァリエ
公開
[編集]2012年2月に第62回ベルリン国際映画祭でオープニング作品として上映された[3][4]。
4月19日にサンフランシスコ国際映画祭[5]、24日にミネアポリス・セントポール国際映画祭で上映された[6]。
フランスでは2012年3月21日に劇場公開された[7]。
アメリカ合衆国では2012年7月13日に限定公開された[8]。
日本では2012年12月1日、京都ヒストリカ国際映画祭のオープニング上映として、『大奥〜永遠〜[右衛門佐・綱吉篇]』とともに上映され[9]、12月15日に劇場公開された。
作品の評価
[編集]映画批評家によるレビュー
[編集]Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「『マリー・アントワネットに別れをつげて』は、そのけばけばしい時代背景を超えて、タイムレス(時代を超えた)でタイムリーなテーマに基づいた感動的な歴史ドラマを提供している。」であり、82件の評論のうち、高く評価しているのは93%にあたる76件で、平均して10点満点中7.28点を得ている[10]。 Metacriticによれば、20件の評論のうち、高評価は11件、賛否混在は9件、低評価はなく、平均して100点満点中67点を得ている[11]。 アロシネによれば、フランスの23のメディアによる評価の平均点は5点満点中4.3点である[12]。
受賞歴
[編集]- 2012年:カブール・ロマンティック映画祭
- 優秀女優賞(セドゥ)
- 2012年:ルイ・デリュック賞
- 2013年:セザール賞受賞
- 撮影賞 (ロマン・ウィンディング)
- 美術賞 (カーチャ・ヴィシュコプ)
- 衣装賞 (クリスチャン・ガスク)
- 2013年:セザール賞候補
- 作品賞
- 監督賞(ジャコ)
- 脚色賞(トラン、ジャコ)
- 主演女優賞(セドゥ)
- 音楽賞(クレ)
- 録音賞(Brigitte Taillandier, Francis Wargnier, Olivier Goinard)
- 編集賞(バルニエ)
出典
[編集]- ^ “Les Adieux à la reine (Farewell My Queen) (2012)” (フランス語). JPBox-Office. 2020年7月10日閲覧。
- ^ a b “Farewell, My Queen” (英語). Box Office Mojo. 2020年7月10日閲覧。
- ^ “Marie Antoinette drama to open Berlin Film Festival”. BBC (5 January 2012). 5 January 2012閲覧。
- ^ “Benoît Jacquot’s Les Adieux à la reine to Open the 62nd Berlinale”. Berlin International Film Festival. 5 January 2012閲覧。
- ^ “Farewell, My Queen”. San Francisco International Film Festival. 18 June 2012閲覧。
- ^ “Farewell, My Queen”. Minneapolis–Saint Paul International Film Festival. 2012年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年6月18日閲覧。
- ^ “Farewell, My Queen”. Box Office Mojo. 2022年12月1日閲覧。
- ^ “Farewell, My Queen (Les Adieux a la reine)”. San Francisco Chronicle. 9 July 2012閲覧。
- ^ “『マリー・アントワネットに別れをつげて』 | HISTORICA2012”. 京都ヒストリカ国際映画祭2012. 2013年1月2日閲覧。
- ^ “Farewell, My Queen (2012)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年7月10日閲覧。
- ^ “Farewell, My Queen Reviews” (英語). Metacritic. 2020年7月10日閲覧。
- ^ “Critiques Presse pour le film Les Adieux à la reine” (フランス語). AlloCiné. 2020年7月10日閲覧。