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マリオカートDS

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マリオカート5から転送)
マリオカートDS
Mario Kart DS
ジャンル アクションレース
対応機種 ニンテンドーDS
Wii Uバーチャルコンソール
開発元 任天堂
運営元 任天堂
プロデューサー 紺野秀樹[1]
ディレクター 和田誠
大八木泰幸
音楽 田中しのぶ
シリーズ マリオカートシリーズ
人数 1 - 8人
メディア DSカード(ニンテンドーDS)
ダウンロード販売(Wii U)
運営開始日 ニンテンドーDS
アメリカ合衆国の旗 2005年11月14日
カナダの旗 2005年11月15日
オーストラリアの旗 2005年11月17日
欧州連合の旗 2005年11月25日
日本の旗中華民国の旗香港の旗 2005年12月8日
大韓民国の旗 2005年12月29日(日本語版)
大韓民国の旗 2007年4月5日(韓国語版)
Wii Uバーチャルコンソール
日本の旗2016年5月25日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
ESRBE(6歳以上)
PEGI3
OFLC: G(General)
売上本数 世界の旗 2,360万本(2023年9月末時点)[2]
日本の旗 402万本(2022年末時点)[3]
その他 ニンテンドーWi-Fiコネクション対応
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マリオカートDS』(マリオカートディーエス、Mario Kart DS)は、2005年11月14日に発売された、任天堂開発・発売のニンテンドーDS専用のゲームソフトマリオカートシリーズの5作目。日本では同年12月8日発売。

ニンテンドーWi-Fiコネクションの実装によりインターネット接続を用いて世界中のプレイヤーと対戦が行えた[4]、初のWi-Fiコネクション対応作品[5][注 1]

日本国内の売上は、それまでのシリーズ最高であった『スーパーマリオカート』を上回った。

ゲームモード

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本作では新たなモードとして「ミッションラン」が登場した。また、これまでプレイヤー同士しか遊べなかったVSモードとバトルモードがCOM相手に1人でもプレイ可能となった[注 2]。ワイヤレス通信の対応によって、対戦人数の上限もこれまでの4人から8人へと増加した[6]

シングルプレイ

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1人用のモード。「グランプリ」「タイムアタック」に加え、本作から1人でも「VS」「バトル」を遊べるようになった。また、本作独自のモードとして「ミッションラン」が存在する。

グランプリ
4コースをひとまとめにした大会(カップ)に参加し、優勝を目指す。クラスが上がるほどスピードが増し、COMの攻撃が激しくなって難易度も上がる。カップ終了後、レース中のテクニックなどに応じて★★★、★★、★、A~Eの8段階で評価される。
タイムアタック
自分のカート1台で走り、最速記録を目指す。ベストラップタイムと上位5つまでの総合タイムを記録可能。本作のみカートの「アイテム」性能によって、所持しているキノコの数が変化する。コースごとに決められたタイム以内でゴールすると「スタッフゴースト」が出現する。ワイヤレス通信を使用することで他のプレイヤーのゴーストをもらうこともできる。
VS
クラスやコースの選択方法などを決めてレースをする。本作から2つのチームに分かれ、チームごとの合計ポイントを競う「チームせん」が追加されている。
バトル
専用のコースを使い、以下の2種類のゲームを行う。どちらのゲームも最後まで残ったプレイヤー1名(チーム)が勝利となる。
ふうせんバトル
アイテムで相手のカートを攻撃・体当たりして、マシンについている風船を割ったり奪ったりしていく。最初は風船が1つしかついておらず、予備の風船を4つ持った状態で始まり、マイクに息を吹くかSELECTボタンを長押しして膨らましていく。一度につけられる風船は3個までで、ついている風船が無くなったプレイヤーから脱落する。
あつめてシャイン
コース上に落ちているシャインを拾い、アイテムを使って奪い合う。シャインは参加人数よりも1つ多い数が配置される。タイマーが0になる度に、持っているシャインが最も少ないプレイヤーが全員脱落する。
ミッションラン
時間内に、与えられた課題をクリアするモード。バトルコースを使うものや、バック走行のみで挑戦するもの、特定の仕掛けに触れるなどによって、即ミッション失敗になる内容もある。クリアできればタイムやテクニックに応じて★★★、★★、★、A~Cの6段階でランクが表示される。
8つのミッションと『スーパーマリオ64DS』のボスキャラクターとの戦いで構成されたレベルが6つあり、ボスを倒すと次のレベルが解放される。さらに特定の条件を満たすと、より難易度の高いレベル7が出現する。

マルチプレイ

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DSダウンロードプレイ、またはローカルプレイで最大8人まで対戦できる。本作では2人用の「グランプリ」が廃止され、「VS」と「バトル」の2種類のみとなった。「バトル」では先に脱落した場合、相手に見えない状態でアイテムボックスを置くことができる。

ゲームカードを持っていないプレイヤーの操作キャラクターはヘイホーとなり、カートも専用のもので固定される。また、ゲームカードを持っていないプレイヤーが含まれている場合は、「VS」では「キノコカップ」と「こうらカップ」の8コースしか選べなくなり、「バトル」では「ニンテンドー DS」「スイートタルト」「どかんひろば」からランダムで選ばれる。

Wi-Fi

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「ニンテンドーWi-Fiコネクション」に接続して、同時に接続しているほかの誰かと、最大4人でネットワーク対戦ができるモード。検索する範囲は「せかいのだれとでも」「こくないのだれかと」「ともだちと」の中から選べる。「グランプリ」「VS」と同様、4回のレースで獲得した合計ポイントを競う。このモードでは「バトル」は遊べず、選択できるコースが32コース中20コースのみとなり、アイテムを後方に装備できなくなる、「おもさ」の影響を受けなくなるなどの制限がかかる。2014年5月20日にサービス終了。

レコード

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「グランプリ」「タイムアタック」の最高記録や、通信対戦の戦績を確認できる。

オプション

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サウンドの流れ方を切り替えたり、ニックネームの変更、エンブレムの作成・編集などができる。

キャラクター

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本作の基本キャラクターは『64』および『アドバンス』と同じ8体。それに加えて隠しキャラクターが4体おり、最大12体のキャラクターから選択できる。また、本作では特定の環境下のみ使用できるキャラクターも登場する。各キャラクターは以下の3つのタイプのいずれかに属している。

バランスタイプ - マリオキノピオワリオワルイージ
グリップタイプとドリフトタイプの中間の性能を持つ。
グリップタイプ - ルイージヨッシーカロンHVC-012[注 3]ヘイホー[注 4]
ドリフト中の曲がりが悪いが、それを逆手に取って連続でミニターボを発動しやすい。さらに持続時間も非常に長く、ミニターボを続けていれば半永久的に加速し続けられるカートが多い。また、ダートに入ってもあまり減速しない。
ドリフトタイプ - ピーチドンキーコングクッパデイジー
ドリフト無しの曲がりが鈍く、ミニターボもあまり長続きしない。また、ダートに入ると大きく減速してしまう。

カート

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ヘイホーを除く12体には、それぞれ3台ずつ性能の異なるカートが用意されており、そのうち1台ずつは隠しカートとなっている。

特定の条件を満たすと他のキャラクターのカートの一部にも乗れるようになり、最終的に全36台のカートを選択できるようになる。この場合の性能は基本的にカート側で決まるが、「おもさ」のみキャラクターとカートの合計で算出される。

ただし、「バトル」では各キャラクターに対応する「スタンダード」で固定され、性能もレースと異なるものになる。

アイテム

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コース上にある「アイテムボックス」を通過すると、ランダムでアイテムを入手できる。

スペシャルアイテム

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「スペシャルアイテム」として扱われているアイテムがあり、本作のみに存在する「アイテム」の性能によって、出現率が3段階で変化する。なお、スペシャルアイテムを入手した場合の効果音は、他のアイテムを入手した時とは異なる。また、本作では新しい「スペシャルアイテム」として「キラー」と「ゲッソー」が登場している[7]

コース

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本作では過去シリーズの16コースがリメイクされて収録され、新作の16コースと合わせて32コースとなった[8]。総カップ数は8種類になり、上の段の4カップは完全新作コース、下の段の4カップは旧コースの復刻版という形式が主流となった。☆印が表記されたものは「Wi-Fi」でプレイできるものである。

最初から選べるのは「キノコカップ」「フラワーカップ」「こうらカップ」「バナナカップ」の計16コースで、他の4カップ・16コースはグランプリを進めることでクラスごとに解放される。

マップ表示は、従来のコース全体を大まかに写すものではなく、DSの下画面全体を使ったより詳細なものに変わった(コース全体表示に切り替えることもできる)。そのため、後方の相手にアイテム攻撃が命中しやすくなっている。

開発

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本作の開発においては、『nintendogs』が狙っていたノンゲームユーザーからマリオカートのファンまで幅広い層をターゲットに据えていたほか、レースゲームが不得意な者でも遊べるように注意が払われた[1]

前作『マリオカート ダブルダッシュ!!』では最大8人までの通信対戦[注 5]を可能としていたとはいえ、ゲームキューブ本体とソフトだけでなくケーブルやモニタも人数分要るため気軽にできるようなものではなかった[1]。これに対し、本作では自宅のWi-Fi環境がそろっていればすぐに遊べるうえ、一つのゲームを大人数で遊べるというシステムを最大の目玉としていた。ただし、Wi-Fiによる通信対戦は最初から計画していたわけではなく、2005年の初めから導入に向けた実験を繰り返していた[1]。プロデューサーの紺野秀樹は「Nintendo Online Magazine」によるインタビューの中でテストプレイには任天堂社長の岩田聡も参加していたが、皆手加減することなく本気だったと語っており、通信対戦なのに相手の顔が思い浮かんだ経験は新鮮だったとも振り返っている[1]

同年4月頃に紺野は岩田とともにWi-Fiコネクションの打ち合わせのためにNOA(ニンテンドーオブアメリカ)でプレゼンテーションをして、そのときの反応の良さからWi-Fiコネクション対応への開発が本格化した[5]。紺野としてはランキングやゴーストデータなどの共有に関して実装したい気持ちはあったが、会社の命令により同年末までに発売しなければならなかったため、時間的な制約で実現できないアイデアもあった[5]

なお、タッチパネルによる操作体系の導入も検討されたが、カートの操作自体がせわしなくなるため、見送られた[1]。またタッチ操作に関しても、プログラムディレクターの佐藤雄久は、下画面が上手く使えないために最終的にはサブ画面としてマップを表示することにしたと述べている[1]

コースに関しては、半分は移植で、半分は新作コースとなり、前作と比べて数を倍にした[1]。コースディレクターの竹村啓は、コース内の要素は宮本茂の助言もあり、子供っぽくなりすぎないよう配慮したと述べている[1]

音楽に関しては、サウンドディレクターの疋野光啓は、本作がレースゲームであることから、スピード感や白熱感を大事にしつつ、一方でパーティゲームでもあるため、それを意識した演出を心掛けたと述べている[1]

関連書籍

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評価

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ライターの山村智美はGame Watchに寄せた記事の中で、対人戦が醍醐味のマリオカートとWi-Fiコネクションは最高の組み合わせだと評価した一方、バトルモードがWi-Fiコネクションに対応していないのが惜しいとしている[9]

脚注

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注釈

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  1. ^ 日本では2005年11月23日発売の『おいでよ どうぶつの森』に次いで2作品目。
  2. ^ 設定により、クラシックコースを交えて前作の「オールカップツアー」を再現可能。
  3. ^ キャラクター名の「HVC-012」はファミリーコンピュータ ロボットの型番である。日本国外版では「R.O.B.」という名称となっており、カラーリングも異なっている。
  4. ^ 「DSダウンロードプレイ」のみ登場。
  5. ^ 家庭内LAN接続による通信対戦[7]

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i j 『マリオカートDS』開発スタッフインタビュー Nintendo Online Magazine No.88、2005年11月、2024年1月28日閲覧、2005年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ
  2. ^ 株主・投資家向け情報:業績・財務情報 - 主要タイトル販売実績 ニンテンドーDS用ソフト”. 任天堂. 2023年11月18日閲覧。
  3. ^ 『2023 CESAゲーム白書』コンピュータエンターテインメント協会、2023年7月、186頁。ISBN 978-4-902346-47-3 
  4. ^ ゲーム紹介-「Wi-Fiで対戦がさらに白熱!」”. 任天堂. 2024年1月29日閲覧。
  5. ^ a b c 宮本茂; 紺野秀樹; 芦田健一郎(インタビュアー:岩田聡)「社長が訊く『マリオカートWii』」『2. 悔しさをバネに』、任天堂、2008年4月3日https://www.nintendo.co.jp/wii/interview/rmcj/vol1/index2.html2024年1月29日閲覧 
  6. ^ ゲーム紹介-「ワイヤレス通信で8人対戦!」”. 任天堂. 2024年1月29日閲覧。
  7. ^ a b 『マリオカートDS』が発売15周年。初のオンライン対戦を実現した人気レースゲームのシリーズ第5弾。世界で2360万本を売り上げる大ヒットを記録【今日は何の日?】”. ファミ通.com (2020年12月8日). 2024年1月28日閲覧。
  8. ^ ゲーム紹介-「充実のコース数!」”. 任天堂. 2024年1月29日閲覧。
  9. ^ 山村智美 (2006年2月14日). “DSゲームレビュー「おいでよ どうぶつの森」&「マリオカートDS」(2)”. game.watch.impress.co.jp. 2024年1月29日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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