マニング・イノベーション賞
マニング・イノベーション賞(マニング・イノベーションしょう、The Manning Innovation Awards) カナダにおけるイノベーションを評価し奨励するために、アーネスト・C・マニング賞財団が授与する賞である[1]。
概要
[編集]カナダに居住する市民で、新しいコンセプト、プロセス、手順を開発し、マーケティングを成功させるなど、革新的な才能を発揮した人は、推薦により、プリンシパル賞(10万ドル)、アワード・オブ・ディスティンクション(2万5,000ドル)、イノベーション賞(2部門で1万ドル)の受賞資格を得ることができる[1]。
マニング・イノベーション賞は1982年から授与されている。この賞は、アルバータ・エナジー社(現在のエンカナ社の前身)の元CEO、デビッド・ミッチェルの発案によるものである。賞の名前は、アーネスト・マニング元アルバータ州首相にちなんで付けられた。2012年現在、約250人がマニング賞を受賞し[2]、約4,500,000ドルが授与されている[3][4]。1992年以来、同財団はカナダ・ワイド・サイエンス・フェアで優秀な学生プロジェクトを表彰し、ヤング・カナディアン・イノベーション賞も授与している[5]。
著名な受賞者
[編集]1982年に初めてプリンシパル賞を受賞したのは、現在癌の血液検査において腫瘍マーカーとして広く使われている癌胎児性抗原を発見したフィル・ゴールドだった。その他の著名な受賞者には、心臓ホルモンである心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)を発見した心臓病研究者アドルフォ・J・デ・ボールド(1986年)、先天性甲状腺機能低下症の検査法を開発した内分泌学者ジャン・デュソー(1988年)、細胞分裂研究で生物学者増井禎夫(1990年)、光ファイバーの光感受性の研究で物理学者ケネス・O・ヒル(1995年)、マイクロプロセッサー制御の自動止血システムを発明したエンジニアのジェームズ・マキューエン(1997年)、WebCTコース管理システムを開発した教育技術者のマレー・ゴールドバーグ(2004年)などがいる。
ヤング・カナディアン・イノベーション賞
[編集]1992年に導入されたヤング・カナディアン・プログラムは、毎年開催されるカナダ・ワイド・サイエンス・フェア (Canada-Wide Science Fair) で、審査員チームによって選ばれた8つの革新的なプロジェクトを表彰する。各プロジェクトには500ドルが贈られ、サイエンス・フェアの授賞式で授与される。さらに審査が行われ、8つのプロジェクトの中から4つのプロジェクトが選ばれ、毎年開催される授賞式で4,000ドルのマニング・ヤング・カナディアン・イノベーション賞が授与される。
脚注・参考文献
[編集]- ^ a b “Manning Innovation Awards”. marsdd.com (2011年). 2024年2月9日閲覧。
- ^ Lee Rickwood, "No limits on Manning Awards for tech innovation", Calgary Herald, October 30, 2012.
- ^ Bill Kaufman, "Late Calgary oilman mourned", Calgary Sun, August 17, 2010.
- ^ "Manning Awards head to Toronto", Toronto Star, September 12, 2007.
- ^ Gwyn Morgan, "Manning Award Laureates on the Cutting Edge", The Globe and Mail, February 8, 2010. Copy available here.