ポートサービス
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本社のある産業貿易センタービル | |
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 |
日本 〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町2番地 産業貿易センタービル7階 |
設立 | 1953年7月3日 |
業種 | 海運業 |
法人番号 | 5020001028793 |
事業内容 | 遊覧船・作業船の運航 |
代表者 | 代表取締役社長 齊藤 宏之 |
資本金 | 1600万円 |
純利益 |
1,435万5,000円 (2024年3月期)[1] |
総資産 |
4億7,950万円 (2024年3月期)[1] |
主要株主 | 藤木企業 |
外部リンク | http://www.yokohama-cruising.jp/ |
株式会社ポートサービスとは、横浜港にて船舶を運航する海運会社である。山下公園を拠点に横浜港内で水上バスの「シーバス」やレストラン船の「マリーンルージュ」を運航している。
沿革
[編集]1953年(昭和28年)7月、藤木企業の交通船[2]・繋離船事業を分社化して設立された[3]。当初の社名は株式会社ジャパンポートサービスであったが、1957年(昭和32年)に株式会社ポートサービスに商号変更した[4]。
運航路線
[編集]定期航路
[編集]- 海上交通船「シーバス」[注釈 1]
- レストランシップ「マリーンルージュ」
- 山下公園、ピア赤レンガに寄港し、横浜港周辺を周回遊覧する。90分のランチクルーズ、同じく90分のサンセットクルーズ、120分のディナークルーズがある。
- フランス料理は旬の食材を取り入れ2ヶ月ごとにメニューが変更される。
臨時航路
[編集]桜のシーズンになると、大さん橋発着で大岡川の桜並木を見物する「横浜大岡川桜満開クルーズ」が運航される。昼の便のほか、夜桜を楽しむ夜の便もある。なお、大岡川は川幅が狭いため、2021年に就航した新造船、シーバスACEで運航される。
1989年(平成元年)の横浜博覧会会期中は、会場内の「海のゲート」付近に設置されていた浮桟橋(現在の臨港パーク潮入りの池そばの海上)にも、観光船 あかいくつ号・シーバス・マリーンシャトルが寄港していた[10][11]。
港湾作業船
[編集]横浜港および川崎港で、交通船(沖合に停泊している船舶に船員を輸送する作業船)[12]や繋離船(船舶を岸壁に接岸させたり離岸させたりする作業船)の業務を行う[13]。
所属船舶
[編集]- マリーンルージュ[14]
- 1992年(平成4年)1月竣工、就航。金川造船建造。
- 661総トン、全長56.00m、型幅9.80m、型深さ3.80m、ディーゼル2基、機関出力1,300ps、航海速力12.0ノット、旅客定員400名。
- 主にランチクルーズやディナークルーズを目的として造られた高級感重視のレストラン船。船内は3階建てで、目的、規模に応じたクレスト、カレント、イザベラ、セレッソの大小4つのダイニングと、ルミエールやスカイデッキなどの眺望のためのスペースがある。ランチクルーズ、ディナークルーズ共に本格的なフランス料理のフルコースが楽しめるが、遊覧のみの乗船も可能。この他、貸切運航(150名以上)も行っている。サザンオールスターズの「LOVE AFFAIR~秘密のデート」の曲の歌詞にもなったレストラン船。
- シーバス5[15]
- 1989年2月竣工、墨田川造船建造。
- 46総トン、登録長22.51m、型幅5.00m、型深さ1.93m、ディーゼル1基、機関出力350ps。
- SEABASS ZERO
- SEABASS ACE
過去の船舶
[編集]- イーグル[16]
- 竣工・建造不詳、木造船。
- 22.72総トン、登録長17.00m、幅3.39m、深さ1.55m、ディーゼル1基、機関出力225ps、最大速力10ノット、旅客定員45名。
- ストーク[16]
- 竣工不詳、南国特殊造船建造、木造船。
- 24.71総トン、登録長12.92m、幅4.12m、深さ1.99m、ディーゼル1基、機関出力225ps、最大速力10ノット、旅客定員46名。
- 第五富士[16]
- 1951年(昭和26年)12月竣工、南国特殊造船建造、木造船。
- 20.37総トン、登録長13.64m、幅3.68m、深さ1.43m、ディーゼル1基、機関出力80ps、最大速力8ノット、旅客定員68名。
- よこはま[16]
- 1959年(昭和34年)7月竣工、就航。中村工業建造。
- 54.02総トン、登録長18.88m、幅5.06m、深さ1.80m、ディーゼル1基、機関出力90ps、最大速力9ノット、旅客定員257名。
- かながわ[16]
- 1961年(昭和36年)3月竣工。三津浜造船建造。
- 99.00総トン、登録長24.05m、幅5.00m、深さ2.50m、ディーゼル1基、機関出力180ps、最大速力10ノット、旅客定員329名。
- やました[16]
- 1961年11月竣工、鈴木造船鉄工所建造。
- 28.79総トン、登録長14.31m、幅3.90m、深さ1.70m、ディーゼル1基、機関出力60ps、最大速力8ノット、旅客定員70名。
- いせざき[16]
- 1961年12月竣工、鈴木造船鉄工所建造。
- 28.90総トン、登録長14.31m、幅3.90m、深さ1.70m、ディーゼル1基、機関出力60ps、最大速力8ノット、旅客定員70名。
- とびうお[16]
- はごろも[16]
- 1962年7月竣工、鈴木造船鉄工所建造。
- 28.20総トン、登録長14.31m、幅3.90m、深さ1.70m、ディーゼル1基、機関出力60ps、最大速力8ノット、旅客定員67名。
- みずえ[16]
- 1963年(昭和38年)10月竣工、喜多造船所建造。
- 33.45総トン、登録長16.26m、幅4.00m、深さ1.78m、ディーゼル1基、機関出力120ps、最大速力9ノット、旅客定員125名。
- しんよこはま[17]
- あかいくつ号[17]
- マリーンシャトル[14]
- 1985年(昭和60年)6月竣工、就航、2021年(令和3年)7月運航終了[19]。金川造船建造。
- 764総トン、全長49.90m、型幅10.20m、型深さ3.80m、ディーゼル1基、機関出力1,600ps、航海速力12.0ノット、旅客定員634名。
- 主に横浜港周辺の見学を目的として作られた遊覧船。修学旅行や遠足等での利用も多い。船内は3階建てで、劇場のような形式のビューシートやオープンデッキなど眺望重視の船室が多く、船内のモニターでは横浜港の案内ビデオが放映されていた。また、カジュアルレストラン「プラネット」があり、別料金で食事も楽しめた。定期航路としては山下公園、ピア赤レンガ、みなとみらい(ぷかりさん橋)に寄港し、横浜港周辺を周回遊覧していた。2階前方ビューシートは前方に向かって斜めになっているので、横浜港の臨場感が後方の席でも味わえた。
- シーバス[15]
- シーバス2[15]
- 1986年7月竣工、墨田川造船建造。2021年に運航終了。
- 42総トン、登録長21.01m、型幅5.00m、型深さ1.93m。
- 2隻目のシーバス。シーバスよりも船体を延長している。白地に赤とオレンジのラインが描かれている。
- 2018年4月から2021年3月24日までは京急電鉄のラッピングが施されていた。[21]
- シーバス3[15]
- 1987年10月竣工、墨田川造船建造。
- 42総トン、登録長21.01m、型幅5.00m、型深さ1.93m、ディーゼル1基、機関出力350ps。
- 3隻目のシーバス。白地にグレート黒のラインが描かれている。
- 2019年9月9日の台風で、山下公園に係留中、高潮によって浸水・沈没し、廃船となった。[22]
発着場
[編集]- 横浜駅東口(ベイクォーター)のりば
- 発着場は横浜ベイクォーターの中にあり、横浜駅東口からはペデストリアンデッキ「かもめ歩道橋」を渡って行く。2階が切符売り場、1階が乗船口になっている。
- ハンマーヘッド(新港ふ頭さん橋)のりば
- ピア赤レンガ(赤レンガ倉庫前)のりば
- 山下公園のりば
- かつての発着場
- みなとみらい(ぷかりさん橋)のりば
- ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル前(海側)にある浮桟橋。2022年3月31日に発着終了[6][7](※現地に掲示されたお知らせでは「当面の間中止」とある)。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b 株式会社ポートサービス 第75期決算公告
- ^ 船舶の乗組員や港湾工事関係者・港湾作業員を、本船・作業船・作業現場まで輸送するための船。
- ^ (藤木企業 1997, p. 59)
- ^ (藤木企業 1997, p. 94)
- ^ “山下公園とベイクォーターを結ぶシーバス、その歴史は?”. はまれぽ.com. (2012年7月17日)
- ^ a b c “港町ヨコハマに新たな海の駅がオープン! 「ハンマーヘッド 新港ふ頭さん橋」SEA BASS シーバス定期航路開始のお知らせ”. 新港ふ頭客船ターミナル株式会社 (PR TIMES). (2022年3月22日)
- ^ a b c “横浜の水上バス「シーバス」に新乗り場。ぷかり桟橋は終了”. Impress Watch. (2022年3月22日)
- ^ “山下公園乗船施設の全面改修に関するお知らせ”. 株式会社ポートサービス. (2022年1月31日)
- ^ a b c “横浜のシーバス、山下公園乗り場が改装 8月から再開、周辺一望のテラスも”. 神奈川新聞. 2024年7月31日閲覧。
- ^ 『横浜博覧会・会場計画と建設の記録』 横浜博覧会協会、1990年3月、276ページ
- ^ 『横浜博覧会公式記録』 財団法人横浜博覧会協会、1990年3月、236ページ
- ^ “関東の旅客船を紹介します。”. 関東旅客船協会. 2018年12月8日閲覧。
- ^ “通船料” (PDF). ポートサービス、京浜フェリーボート (2014年4月1日). 2018年12月8日閲覧。
- ^ a b c 日本船舶明細書 1996 (日本海運集会所 1995)
- ^ a b c d 日本船舶明細書 1999Ⅱ (日本海運集会所 1998)
- ^ a b c d e f g h i j 『日本旅客船船名録』昭和39年版,日本旅客船協会,1964. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/2504820 (参照 2023-03-04)
- ^ a b 日本船舶明細書 1983 (日本海運集会所 1982)
- ^ 日本船舶明細書 1985 (日本海運集会所 1984)
- ^ “横浜港観光船「マリーンシャトル」、35年間の運航を終了”. ヨコハマ経済新聞. (2021年7月29日)
- ^ https://twitter.com/SEABASS_EAST/status/1589115118520270848
- ^ https://www.keikyu.co.jp/company/news/2020/20210322HP_20169SO.html
- ^ https://www.kanaloco.jp/news/social/entry-198263.html
- ^ “山下公園のりば SEABASS CRUISE TERMINAL リニューアルオープン!”. ポートサービス. 2024年7月31日閲覧。
参考文献
[編集]- 藤木企業株式会社『藤木企業株式会社創立50周年記念誌』1997年。