ポップス描写曲「メイン・ストリートで」
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ポップス描写曲『メイン・ストリートで』(ポップスびょうしゃきょく メイン・ストリートで)は、岩井直溥が作曲した1976年度全日本吹奏楽コンクール課題曲。
概略
[編集]作曲者岩井の代表的作品。ある街のメインストリート(大通り)の一日の様子を表した曲である。夜明け〜朝〜昼〜夜という場面展開がある。メインストリートの元となったのは、岩井が作曲当時住んでいた中野駅近くにあるブロードウェイ商店街だそうである。編成にはエレキベースやドラムセットが入っている。
曲の構成
[編集]序奏部は落ち着いたテンポでロマンティックな旋律が歌われる。次にドラムセット、エレキベースが加わり、ゆったり目のエイト・ビートで曲の中心となるテーマが演奏される。フェルマータの後、テンポはさらに上がり快速なエイト・ビートでシンコペーションを伴うベース群のリフが現れる。クラクションの音をブラス・セクションで表現するなど、描写音楽として喧騒的なメイン・ストリートの様子を表現しながらも主旋律は躍動的で親しみやすい。後半部分ではホルンによるテーマの変形がレガートで演奏され、フェルマータで一旦切られた後、ゆっくりなテンポでフルート独奏を伴う冒頭のテーマが回想され、華々しく曲を閉じる。
参考文献
[編集]- 富樫鉄火、石本和富、播堂力也『一音入魂! 全日本吹奏楽コンクール名曲・名演50』pp178-181 河出書房新社、2007年 ISBN 978-4-309-26977-1
- 富樫鉄火 CD『THE課題曲』解説書p.5 avex-CLASSICS、2008年