ボゾン家
表示
ボゾン家(英: Bosonids、仏: Bosonides、伊: Bosonidi)は、カロリング朝時代の諸侯の家系。ボソ3世(大ボソ)を始祖とする。プロヴァンス地方に領地をもち、アルル伯となった。また、カロリング家と婚姻関係を結び、イタリア王やローマ帝を輩出した。
歴史
[編集]9世紀半ばのアルル伯ボソ5世は、西フランク王シャルル2世禿頭王に仕えて出世し、875年にはイタリアの副王とされた。シャルルの息子ルイ2世の死後、ボソはカルロマン2世とルイ3世を西フランク王として認めず、879年、貴族たちの支持を受けヴィエンヌで自らプロヴァンス王を宣言した。ボソは王位を保持するため皇帝カール3世と対抗した。887年のボソの死後、息子のルイ3世(盲目王)がプロヴァンス王として即位し、ルイの母エルメンガルド(イタリア王ロドヴィコ2世の娘)が摂政となった。
ルイ3世はカール3世の養子とされ、彼の王位は正当化された。900年には、法的根拠をもとに、カロリング家に代わって皇帝位およびイタリア王位に就こうとした。ルイはパヴィアとローマで戴冠したが、実際には権力を持ち続けることは出来なかった。
系図
[編集]ボソ3世 (大ボソ) | リシュート | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
エンゲルトルート (オルレアン伯マトフリード1世娘) | ボソ4世 | ブグベルト サンモーリス修道院長 | テウトベルガ | ロタール2世 ロタリンギア王 | ロドヴィコ2世 イタリア王 | リシルド | ビヴィン アルデンヌ伯 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
テオバルド | ベルタ | エルメンガルド | ボソ(5世) | リシャール正義公 | アーデルハイト (ヴェルフ家オセール伯コンラート2世娘) | リシルド =西フランク王シャルル2世 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウーゴ | ウィラ ボソ5世の娘 | ルドルフ1世 ブルグント王 | テウトベルガ | ガルニエ・ド・サンス トロワ伯 | ルイ3世 プロヴァンス王 イタリア王 | ラウール | ユーグ黒公 | ボソ1世 (7世) | エルメンガルド =ジルベール・ド・シャロン | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ルドルフ2世 ブルグント王 | ウィラ | ボソ (6世) トスカーナ辺境伯 | テウトベルガ | シャルル・コンスタンティン ヴィエンヌ伯 | エルマンガルド (アキテーヌ公ギヨーム1世娘) | ルボー1世 | リューガル =ブルゴーニュ公オトン (フランス公ユーグ大公子) | アデライード 1=モー伯ロベール1世 2=ランベール・ド・シャロン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(庶子) ウベルト トスカーナ辺境伯 | ロターリオ2世 | アーデルハイト | ウィラ | ベレンガーリオ2世 | ベルタ 1=ボソ1世(7世) 2=ルエルグ伯レーモン1世 | コンスタンス | ボソ2世 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ウーゴ トスカーナ辺境伯 | エンマ | ロテール | アダルベルト2世 | ルボー2世 プロヴァンス伯 | ギヨーム1世 プロヴァンス伯 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ルイ5世 | アンスカリ家 (ブルゴーニュ伯) | プロヴァンス家 | コンスタンス | ロベール2世 フランス王 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
- 凡例
- アルル伯
脚注
[編集]参考文献
[編集]- Christian Settipani, La Préhistoire des Capétiens, Premiere Partie: Mérovigiens, Carolingiens et Robertiens.
- Pierre Riché, The Carolingians, a family who forged Europe.