ペーパータウン (映画)
ペーパータウン | |
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Paper Towns | |
監督 | ジェイク・シュライアー |
脚本 |
スコット・ノイスタッター マイケル・H・ウェバー |
原作 | ジョン・グリーン『ペーパータウン』(岩波書店) |
製作 |
ウィク・ゴッドフリー マーティ・ボーウェン |
製作総指揮 |
スコット・ノイスタッター マイケル・H・ウェバー ジョン・グリーン アイザック・クラウスナー ナン・モラレス |
出演者 |
ナット・ウルフ カーラ・デルヴィーニュ ハルストン・セイジ ジャスティス・スミス |
音楽 | サン・ラックス |
撮影 | デヴィッド・ランゼンバーグ |
編集 | ジェイコブ・クレイクロフト |
製作会社 |
Fox2000・ピクチャーズ TSGエンターテインメント テンプル・ヒル・エンターテインメント |
配給 | 20世紀フォックス |
公開 |
2015年7月24日 劇場未公開 |
上映時間 | 109分[1] |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | 1200万ドル[2] |
興行収入 | $85,512,300[3] |
『ペーパータウン』(原題:Paper Towns)は2015年に公開されたアメリカ合衆国の青春映画である。監督はジェイク・シュライアー、主演はナット・ウルフとカーラ・デルヴィーニュが務めた。本作はジョン・グリーンが2008年に発表した同名小説を原作としている。なお、本作はグリーンの脚本家デビュー作でもある[4]。
本作は日本国内で劇場公開されなかったが、Amazon・Disney+などで配信が行われている[5]。
ストーリー
[編集]フロリダ州オーランド。クエンティン・ヤコブセン(Q)はごく普通の高校生だったが、人生で1回だけとても奇妙な体験をしていた。9年前、幼馴染みのマーゴ・シュピーゲルマン―シュピーゲルマン一家はヤコブセン一家の斜向かいに暮らしていた―と一緒に遊んでいたとき、偶然にも自殺した男性の遺体を発見したのである。Qはマーゴにずっと惹かれていたが、そのことを打ち明けられずにいた。というのも、Qが平凡な男子高校生でしかなかったのに対し、マーゴは地元の男子たちの高嶺の花になっていたからである。Qは篤実な人柄ではあったが、特にモテるということもなかった。Qは友人に囲まれていたが、彼ら(ベンやラダー)は皆はみ出し者として知られていた。
ある夜、マーゴが壁をよじ登ってQの部屋にやって来た。Qはマーゴと一緒に深夜の散歩に出かけたが、道中、マーゴの恋人であるジャスの浮気現場を目撃してしまった。浮気相手が友人のベッカであったこともあり、マーゴは大いに憤慨した。そこで、マーゴとQは浮気中の2人に向かってクラッカーをぶっ放した。マーゴの怒りの矛先は友人のレイシーにも向かった。マーゴはレイシーが浮気を見て見ぬ振りをしていたと思い込んでいたのである。当然、マーゴとジャスは破局することになったわけだが、この一件を通して、Qは自分にもマーゴとより親しくなれる可能性があるのではないかと思い始めた。Qは自己啓発の方法を学び、来たるべきチャンスに備えることにした。
翌日から、マーゴは姿を見せなくなり、美少女の失踪事件として地元で噂されるまでに至った。しかし、マーゴには放浪癖があったので、両親はなかなか警察に届け出ようとはしなかった。マーゴの部屋に今までなかったウディ・ガスリーのポスターが貼られているのに気が付いたQは、それがマーゴの行方を示す手掛かりになっているのではないかと思った。そこで、Qはベンやラダーと一緒にマーゴ探しを始めることにした。手始めに、Qはマーゴの妹であるルーシーをプレゼントで買収し、マーゴの自室を隈なく調べる許可を得た。
手掛かりを追うQ一行だったが、マーゴの行方はなかなか掴めなかった。マーゴが使っていた地図から、彼女がアグローにいると確信した一行は2日かけて現地に急行したが、そこにマーゴの姿はなかった。友人たちがマーゴ探しを諦めた後も、Qはたった一人で奔走していたが、そんな彼が辿り着いた真実は余りにも苦いものであった。
キャスト
[編集]- ナット・ウルフ - クエンティン・ヤコブセン(Q)(梶裕貴)
- ジョサイア・セリオ - 幼少時のQ
- カーラ・デルヴィーニュ - マーゴ・ロス・シュピーゲルマン(田村睦心)
- ハンナ・アリグッド - 幼少期のマーゴ
- ハルストン・セイジ - レイシー・ペンバートン(瀬戸麻沙美)
- オースティン・エイブラムス - ベンジャミン・スターリング(村瀬歩)
- ケンダル・マッキンタイア - 幼少期のベン
- ジャスティス・スミス - マーカス・リンカーン(ラダー)(内田雄馬)
- ジャズ・シンクレア - アンジェラ
- カーラ・ブオノ - コニー・ヤコブセン、クエンティンの母親。
- グリフィン・フリーマン - ジェイソン・ワーシントン(ジャス)
- ケイトリン・カーヴァー - レベッカ・アリントン(ベッカ)
- メグ・クロスビー - ルーシー・シュピーゲルマン
- スーザン・マック・ミラー - デビー・シュピーゲルマン、マーゴとルーシーの母親。
- トム・ヒルマン - ハンク・シュピーゲルマン、マーゴとルーシーの父親。
- RJ・シアラー - チャック・パーソン
- ジム・コールマン - オーティス・ウォーレン刑事
- レーン・ラヴグローヴ - ロバート・ジョイナー
- アンセル・エルゴート(カメオ出演) - メイソン
- スティーヴィー・レイ・ダリモア - ジョシュ・ヤコブセン、クエンティンの父親。
- ジョン・グリーン(声のみの出演) - ドワイト・アリントン、レベッカの父親。
製作
[編集]2014年3月24日、ジョン・グリーンは自身のTwitterでナット・ウルフがクエンティン役に起用されたと発表した[6]。9月、カーラ・デルヴィーニュがキャスト入りした[7]。
撮影
[編集]本作の舞台はフロリダ州オーランドだが、撮影は税制優遇が受けられるノースカロライナ州で行われることになった[8]。また、原作小説にはシーワールドでのシーンがあったが、本作の製作中に同施設でのシャチ虐待疑惑が報じられたため、別の施設でのシーンに変更された[9][10]。
本作の主要撮影は2014年11月3日にノースカロライナ州のシャーロットで始まり、同年12月19日に終了した[11][12][13]。
サウンドトラック
[編集]2015年7月10日、アトランティック・レコーズは本作のサウンドトラックを発売した[14]。
公開
[編集]当初、本作は2015年7月31日に全米公開される予定だったが[15]、後に公開日は同年6月19日に変更された[16]。その後、本作と同じくグリーンの小説を映画化した『きっと、星のせいじゃない。』の公開1周年に合わせるべく、本作の全米公開日は6月19日に延期された[17]。2015年3月、20世紀フォックスは本作の全米公開日を同年7月24日に延期すると発表した[18]。
興行収入
[編集]本作は『ピクセル』や『サウスポー』と同じ週に封切られ、公開初週末に2000万ドル前後を稼ぎ出すと予想され、論者の中には口コミによるさらなるヒットを予測した者がいたが[19][20]、実際の数字はそれを大きく下回るものであった。2015年7月24日、本作は全米3031館で公開され、公開初週末に1265万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場6位となった[21]。この数字は『きっと、星のせいじゃない。』のオープニング興収(4800万ドル)の4分の1強にしかならなかった[22]。
評価
[編集]映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには131件のレビューがあり、批評家支持率は56%、平均点は10点満点で5.8点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ペーパータウン』は観客が期待しているほど深くもないし、感動的でもない。しかし、同作には魅力や良質な演技、思慮深さがある。あらゆる年齢の青春映画好きが気にかけるだけの価値はある。」となっている[23]。また、Metacriticには34件のレビューがあり、加重平均値は56/100となっている[24]。なお、本作のCinemaScoreはB+となっている[25]。
出典
[編集]- ^ “PAPER TOWNS”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Box-Office Preview: 'Pixels,' 'Paper Towns' Prepare for Battle With 'Ant-Man,' 'Minions'”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Paper Towns”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Lighting Candles for Rwanda”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “ペーパータウン (字幕版)”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “8:26 - 2014年3月25日 by@johngreen”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Cara Delevingne Lands Female Lead in John Green’s ‘Paper Towns’ (EXCLUSIVE)”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “'Paper Towns' film adaptation coming to North Carolina”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “SeaWorld Scene Cut From John Green's 'Paper Towns' Film”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Is the Paper Towns Movie Like the Book? Thoughts on Adaptations”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Camera test. 7 days til day 1. #papertowns”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Film shoot for John Green's 'Paper Towns' begins today”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “‘Paper Towns’ has begun filming in Charlotte, NC”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Paper Towns (Music from the Motion Picture)”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “John Green's 'Paper Towns' Film Adaptation Gets Release Date”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “'Paper Towns' will begin filming in Charlotte next week”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Author of the Year: John Green”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “20th Century Fox Shifts Dates for Spy, Poltergeist and Paper Towns”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Box Office: ‘Pixels,’ ‘Paper Towns’ Jump Into Crowded Summer Field”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “‘Pixels’, ‘Paper Towns’ & ‘Southpaw’ Vie For A Variety Of Demos – Box Office Preview”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “July 24-26, 2015”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “June 6-8, 2014”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Paper Towns”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “Paper Towns (2015)”. 2018年5月11日閲覧。
- ^ “‘Ant-Man’ Has Bragging Rights At The B.O. Over Adam Sandler’s ‘Pixels’ – Sunday AM Update”. 2018年5月11日閲覧。