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SARSコロナウイルス2-ベータ株

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ベータ株から転送)

SARSコロナウイルス2-ベータ株(サーズコロナウイルスツー ベータかぶ、英語: SARS-CoV-2 Beta variant、別名: 系統 B.1.351501.V220H/501Y.V2〈旧: 20C/501Y.V2〉、VOC‑20DEC‑02〈旧: VOC-202012/02〉)は、新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) の原因ウイルスとして知られるSARSコロナウイルス2 (SARS-CoV-2) の変異株である[1]2020年10月に南アフリカ共和国東ケープ州ネルソン・マンデラ・ベイ大都市圏で最初に確認されたため、日本では通称南アフリカ型変異株として知られている。

世界保健機関(WHO)は懸念される変異株(VOC)に指定し、WHOラベルではベータ株(Beta variant)に分類していたが、2022年4月時点でVOCから除外されている[2]

特徴

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2020年12月18日、南アフリカ共和国保険局英語版により報告された[3]。この変異体の有病率は、基礎となる健康状態のない若者の間で高く、他の変異株と比較して、これらの症例ではより頻繁に重篤な病気を引き起こすと報告された[4][5]。同保健局はまた、この変異株が他の初期のウイルスの変異株よりも速いペースで広がっているため、この変異株が同国内でのCOVID-19パンデミック英語版の第2波を引き起こしている可能性があることを示した[3][4]

ウイルスのスパイクタンパク質の受容体結合ドメイン (RBD) に N501Y[3][6]、K417N、E484K[7][8]の3つの変異があるため、変異体にはヒト細胞への付着を容易にするいくつかの変異が含まれていることに注目された。N501Y変異は英国の変異株(アルファ株)でも検出されている[3][9]

分類

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命名

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2020年5月、この系統が南アフリカ共和国で初めて記録され、後に系統 B.1.351lineage B.1.351)と命名された[2][10]。2021年5月末、WHOは懸念される変異株(VOC)や注目すべき変異株(VOI)にギリシャ文字を使用する新しい方針を導入した後、系統 B.1.351に対しベータ(β:Beta)のラベルを割り当てた[2][10]

変異

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ワクチンの有効性

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アストラゼネカ社のワクチン(AZD1222)はB.1.351変異株には有効性が低いとされる[1]

脚注

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注釈

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出典

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  1. ^ a b AstraZeneca社のワクチンはB.1.351変異株には有効性が低い”. 2021年6月26日閲覧。
  2. ^ a b c Tracking SARS-CoV-2 variants” (英語). who.int. World Health Organization. 2022年4月2日時点のオリジナルよりアーカイブ2022年4月3日閲覧。
  3. ^ a b c d South Africa announces a new coronavirus variant”. The New York Times (18 December 2020). 20 December 2020閲覧。
  4. ^ a b South Africa coronavirus: Second wave fueled by new strain, teen 'rage festivals'”. The Washington Post (18 December 2020). 20 December 2020閲覧。
  5. ^ Mkhize, Dr Zwelini (18 December 2020). "Update on Covid-19 (18th December 2020)" (Press release). South Africa. COVID-19 South African Online Portal. 2020年12月23日閲覧Our clinicians have also warned us that things have changed and that younger, previously healthy people are now becoming very sick.
  6. ^ Abdool Karim (19 December 2020). “The 2nd Covid-19 wave in South Africa:Transmissibility & a 501.V2 variant, 11th slide”. www.scribd.com. 2021年3月11日閲覧。
  7. ^ Lowe, Derek (22 December 2020). “The New Mutations”. In the Pipeline. American Association for the Advancement of Science. 23 December 2020閲覧。 “I should note here that there's another strain in South Africa that is bringing on similar concerns. This one has eight mutations in the Spike protein, with three of them (K417N, E484K and N501Y) that may have some functional role.”
  8. ^ Statement of the WHO Working Group on COVID-19 Animal Models (WHO-COM) about the UK and South African SARS-CoV-2 new variants” (PDF). 世界保健機関 (WHO) (2020年12月22日). 2020年12月23日閲覧。
  9. ^ "Novel mutation combination in spike receptor binding site" (Press release). GISAID. 21 December 2020. 2020年12月23日閲覧
  10. ^ a b “新型コロナウイルス感染症の世界の状況報告”. 厚生労働省. (2021年6月8日). https://www.forth.go.jp/topics/20210611.html 2021年10月2日閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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