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ベスト・デュエット〜タスキーギ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『ベスト・デュエット〜タスキーギ』
ライオネル・リッチーカバー・アルバム
リリース
ジャンル カントリーR&Bポップス
時間
レーベル マーキュリー・レコード
プロデュース ライオネル・リッチー(all songs)
トニー・ブラウン(#1, #2, #3, #4, #8, #11, #12, #13, #14)
ケニー・チェズニー(#5)
バディ・キャノン(#5)
ダン・ハフ英語版(#6, #10)
ネイサン・チャップマン(#7, #9)
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 1位(アメリカ[2]、カナダ[3]
  • 2位(オーストラリア[4]、デンマーク[5]
  • 5位(ベルギー・フランデレン地域[6]
  • 6位(ニュージーランド[7]
  • 7位(イギリス[8]、オランダ[9]、ドイツ[10]
  • 9位(オーストリア[11]
  • 10位(スウェーデン[12]
  • 26位(ノルウェー[13]
  • 31位(スイス[14]
  • 52位(イタリア[15]
  • 71位(スペイン[16]
  • 74位(ベルギー・ワロン地域[17]
  • 134位(フランス[18]
  • ライオネル・リッチー アルバム 年表
    ジャスト・ゴー
    (2009年)
    ベスト・デュエット〜タスキーギ
    (2012年)
    テンプレートを表示

    ベスト・デュエット〜タスキーギ』(原題:Tuskegee)は、アメリカ合衆国R&B歌手ライオネル・リッチー2012年に発表したアルバム。リッチーが過去に発表したオリジナル曲を、カントリーアレンジでリメイクし、カントリー界のゲスト・ミュージシャン達とデュエットした内容である[1]

    背景

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    アルバム・タイトルはリッチーの故郷であるアラバマ州タスキーギにちなんでおり[19]、リッチーは2012年のインタビューにおいて「昔のアラバマ州では、カントリー・ミュージックこそがポップ・ミュージックだったんだよ」と語っている[20]。なお、リッチーは以前の活動においてもカントリーとの接点があり、「レイディ」は元々ケニー・ロジャースに提供された曲で、本作のリメイク・ヴァージョンでもロジャースが本人参加した[20]。また、「ディープ・リヴァー・ウーマン」のオリジナル・ヴァージョンにはアラバマがゲスト参加したが、本作ではリトル・ビッグ・タウンと共演した[20]

    日本盤CDでは「エンドレス・ラヴ」のデュエット・パートナーがCrystal Kayに変更されており[1]、ボーカルは別録りだが、ミュージック・ビデオはリッチーの自宅で一緒に撮影された[21]。リッチーはCrystal Kayの歌唱に関して「彼女たち(ダイアナ・ロスシャナイア・トゥエイン)のコピーではなく、自分自身で臨んでくれたんだ」と称賛している[22]

    反響

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    母国アメリカでは発売初週に約19万9千枚を売り上げ、リッチーのアルバムのうち1991年(サウンドスキャンの集計が開始された年)以降の作品としては最大の初週売り上げを記録したが、総合アルバム・チャートのBillboard 200における初動順位は、マドンナの『MDNA』に敗れて2位となった[23]。しかし、最終的にはBillboard 200で2週にわたり1位に達して[24]、リッチーにとって『セイ・ユー、セイ・ミー』(1986年)以来26年ぶりの全米1位獲得アルバムとなった[2]。また、『ビルボード』のカントリー・アルバム・チャートでも1位を獲得した[25]。本作からのシングル「ディープ・リヴァー・ウーマン」は、『ビルボード』のカントリー・ソング・チャートで60位を記録した[26]

    デンマークでは、本作からの先行シングル「セイ・ユー、セイ・ミー」(ラスマス・シーバック英語版とのデュエット・ヴァージョン)がシングル・チャートで3位に達し、本作は2016年3月16日付のアルバム・チャートで初登場6位となって、翌週には2位を記録した[5]

    全英アルバムチャートでは7位に達し、自身11作目の全英トップ10アルバム(ベスト・アルバムも含む)となった[8]。スウェーデンのアルバム・チャートでは10位に達し、『トゥルーリー』(1998年)以来14年ぶりに、同国におけるトップ10入りを果たした[12]

    評価

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    Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「どれほどフィドルやスティール・ギターが追加されていても(決して過剰には追加されていないが)、各曲とも原型を認識できないほど大きく変化したわけではなく、メロディは常に堂々と突出しており、土臭さは微塵たりとも感じられない」と評している[19]。Mikael Woodは『エンターテインメント・ウィークリー』誌のレビューでAマイナスを付け、「スタック・オン・ユー」におけるダリアス・ラッカーとのデュエットと、「ディープ・リヴァー・ウーマン」におけるハーモニーを聴き所として挙げた[27]。また、Rob Tannenbaumは2012年3月27日付の『ローリング・ストーン』誌のレビューで5点満点中3点を付け「ナッシュビルのカラオケ・バーに入ったら、ライオネル・リッチーが彼の柔和なR&Bヒットを、大勢のカントリー系のスター達と一緒に歌っている、そんな光景を想像してほしい。なんと素晴らしい休日か!」と評している[28]

    収録曲

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    特記なき楽曲はライオネル・リッチー作。

    アメリカ盤

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    1. "You Are" (Lionel Richie, Brenda Harvey Richie)
    2. "Say You, Say Me"
    3. "Stuck on You"
    4. "Deep River Woman"
    5. "My Love"
    6. "Dancing on the Ceiling" (L. Richie, Carlos Rios, Michael Frenchik)
    7. "Hello"
    8. "Sail On"
    9. "Endless Love"
    10. "Just for You" (L. Richie, Paul Barry, Mark Taylor)
    11. "Lady"
    12. "Easy"
    13. "All Night Long"

    日本盤

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    1. ユー・アー "You Are" (L. Richie, B. Richie) – 5:00
      • with ブレイク・シェルトン
    2. セイ・ユー、セイ・ミー "Say You, Say Me" – 5:09
    3. スタック・オン・ユー "Stuck on You" – 3:21
      • with ダリアス・ラッカー
    4. ディープ・リヴァー・ウーマン "Deep River Woman" – 4:09
      • with リトル・ビッグ・タウン
    5. マイ・ラヴ "My Love" – 5:33
      • with ケニー・チェズニー
    6. ダンシング・オン・ザ・シーリング "Dancing on the Ceiling" (L. Richie, C. Rios, M. Frenchik) – 4:20
      • with ラスカル・フラッツ
    7. ハロー "Hello" – 4:30
      • with ジェニファー・ネトルズ
    8. セイル・オン "Sail On" – 5:05
    9. エンドレス・ラヴ "Endless Love" – 4:20
    10. ジャスト・フォー・ユー "Just for You" (L. Richie, P. Barry, M. Taylor) – 4:11
      • with ビリー・カリントン
    11. レイディ "Lady" – 4:09
      • with ケニー・ロジャース
    12. イージー "Easy" – 4:30
      • with ウィリー・ネルソン
    13. オール・ナイト・ロング "All Night Long" – 4:57
      • with ジミー・バフェット&コーラル・リーファー・バンド
    14. エンジェル "Angel" (L. Richie, P. Barry, M. Taylor) – 3:59
    15. エンドレス・ラヴ(リミックス) "Endless Love (Remix)" – 3:37
      • with Crystal Kay

    参加ミュージシャン

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    フィーチャリング・ゲストに関しては上記「収録曲」参照。

    脚注・出典

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    1. ^ a b c ライオネル・リッチーのデュエット・アルバム『Tuskegee』が日本でも発売に”. amass.jp (2012年10月9日). 2019年6月2日閲覧。
    2. ^ a b Lionel Richie Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年6月2日閲覧。
    3. ^ Lionel Richie Chart History - Billboard Canadian Albums”. Billboard. 2019年6月2日閲覧。
    4. ^ australian-charts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    5. ^ a b danishcharts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    6. ^ ultratop.be - Lionel Richie - Tuskegee
    7. ^ charts.org.nz - Lionel Richie - Tuskegee
    8. ^ a b LIONEL RICHIE | full Official Chart History | Official Charts Company - 「ALBUMS」をクリックすれば表示される。
    9. ^ Lionel Richie - Tuskegee - dutchcharts.nl
    10. ^ Offizielle Deutsche Charts
    11. ^ Lionel Richie - Tuskegee - austriancharts.at
    12. ^ a b swedishcharts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    13. ^ norwegiancharts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    14. ^ Lionel Richie - Tuskegee - hitparade.ch
    15. ^ italiancharts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    16. ^ spanishcharts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    17. ^ ultratop.be - Lionel Richie - Tuskegee
    18. ^ lescharts.com - Lionel Richie - Tuskegee
    19. ^ a b Erlewine, Stephen Thomas. “Tuskegee - Lionel Richie”. AllMusic. 2019年6月2日閲覧。
    20. ^ a b c Ragogna, Mike (2012年3月26日). “Back to Tuskegee : A Conversation With Lionel Richie”. Huffpost. 2019年6月2日閲覧。
    21. ^ クリスタル ケイさんが2度目のご来店♪”. J-WAVE (2018年6月9日). 2019年6月2日閲覧。
    22. ^ ライオネル・リッチー、名曲「エンドレス・ラヴ」のデュエットにCrystal Kayを指名”. BARKS. Japan Music Network (2012年11月7日). 2019年6月2日閲覧。
    23. ^ Caulfield, Keith (2012年4月3日). “Madonna Debuts at No. 1 on Billboard 200, Lionel Richie at No. 2”. Billboard. 2019年6月2日閲覧。
    24. ^ Lionel Richie Tuskegee Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年6月2日閲覧。
    25. ^ Lionel Richie Chart History - Top Country Albums”. Billboard. 2019年6月2日閲覧。
    26. ^ Lionel Richie Chart History - Hot Country Songs”. Billboard. 2019年6月2日閲覧。
    27. ^ Wood, Mikael (2012年3月23日). “Tuskegee review - Lionel Richie”. Entertainment Weekly. Meredith Corporation. 2019年6月2日閲覧。
    28. ^ Tannenbaum, Rob (2012年3月27日). “Tuskegee”. Rolling Stone. 2019年6月2日閲覧。

    外部リンク

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