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ヘンリー・ストレイチー (画家)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ストーウェイのセント・ニコラス・アンド・ザ・ブレスト・ヴァージン・メアリ教会にある、ヘンリー・ストレイチーの記念板。
セント・ニコラス・アンド・ザ・ブレスト・ヴァージン・メアリ教会にある、ストレイチー作『最後の審判』。

ヘンリー・ストレイチー(Henry Strachey、1863年 - 1940年)は、イングランド画家美術評論家作家

ハリー (Harry) の通称で知られたストレイチーは、サー・エドワード・ストレイチー (Sir Edward Strachey)の息子で、弟にジョン・ストレイチー、作家リットン・ストレイチーの従兄にあたる。

ストレイチーは、ロンドンスレード美術学校に学び、1888年から1923年にかけて、バーミンガムの王立芸術家協会 (Royal Society of Artists)(4回)、グロスヴナー・ギャラリー (Grosvenor Gallery)、リヴァプールウォーカー・アート・ギャラリー(2回)、ロンドン・サロン (London Salon)(8回)、ニュー・イングリッシュ・アート・クラブ (New English Art Club)、ニュー・ギャラリー (New Gallery)(3回)、ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ(10回)など、数多くの画廊や展覧会で広く作品を発表した。

ストレイチーは、肖像画家として実績があり、作品の中には、1914年に、後に婚姻姓のブレンダ・パイ (Brenda Pye) で画家として知られるようになる、当時7歳だったブレンダ・キャプロン (Brenda Capron) を描いたものもある。

ストレイチーは、ロンドン南部ブロックウェル (Brockwell Park) のロンドンの州議会 (London County Council) 庁舎の食堂に、一連の板絵を制作し、そこでは「代表的な田園生活の場面が表現されており、朝は刈り取りのために野良へ出かける農民、昼は野に咲くイヌバラの傍らにいるピナフォアを着たふたりの子どもたち、夕方は積み上げられた干し草、また午後は川辺でお茶の時間を過ごす労働者が描かれ、さらに部屋の長さいっぱい、20フィート(およそ6メートル)ほどの大きなパネルには、広い牧草地で働く老奏者たちの姿が描かれている」[1]

ストレイチーは、1896年から1922年まで、『The Spectator』誌の美術評論を担当した。1911年には、ロンドンの G. Bell & Sons, Ltd. から、G・C・ウィリアムソン (G. C. Williamson) 編により刊行されていた「The Great Masters in Painting and Sculpture」シリーズの1冊として、『Raphael』を著した。

サマセットストーウェイ (Stowey) にあるセント・ニコラス・アンド・ザ・ブレスト・ヴァージン・メアリ教会 (Church of St Nicholas and the Blessed Virgin Mary) の内部には、20世紀始めにストレイチーが制作した壁画が描かれている[2]。そこでは、等身大の聖ニコラス聖母マリア祭壇の両側に描かれている。また、内陣には群衆に食物を与える奇跡 (Feeding the multitude) の場面や、エマウスへの途上 (road to Emmaus) のふたりの弟子たちを描いた絵画もある。内陣のアーチ上には、光と闇の天使たちを同数描いた「最後の審判」の場面が描かれている[3]

脚注

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  1. ^ “Mural painting”. Spectator: 11. (1912年3月30日). http://archive.spectator.co.uk/article/30th-march-1912/11/mural-painting 2013年6月12日閲覧. "“...the dining-room of the County Council's building in Brockwell Park... some sixteen years ago was decorated by Mr. Henry Strachey with five panels of different sizes, representing typical scenes of country life: Dawn, with mowers going to work in the field; Noon, two pinafored children by a spray of dog-roses in a field; Evening, the hay in the stack; Afternoon, labourers at tea by the side of a stream; and a large panel of twenty feet or so, the length of the room, showing labourers at work in a wide hayfield... To the present writer, looking at the paintings for the first time, the paint appears as fresh and clean as if they had been finished only a few months ago.”" 
  2. ^ Pevsner, Nikolaus (2000). The Buildings of England: North Somerset and Bristol. Penguin Books. ISBN 0-14-071013-2 
  3. ^ Shellar, P.J.B., Stowey Parish Church. A Brief History, Stowey Parish Church 

参考文献

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  • Jane Johnson and A. Greutzner, Dictionary of British Artists 1880–1940, 1976.