プロジェクト:競馬/スタイルマニュアル/解説/競走馬/構成/その1(生産に至る背景)
生産に至る背景
[編集]その競走馬が誕生するまでのことを書きます。生産者・生産牧場のこと、馬主のことや、父馬や母馬のことについて欠くのが一般的でしょう。血統背景などをここに書く場合もあります。
文量がさほど多くない場合など、独立した節としなくても構いません。
時系列に注意
[編集]時系列には注意をはらって書くようにしてください。
- 1990年生まれの競走馬の来歴について書く場合に、1995年にダービーを勝った近親馬について書くのは、あまり妥当ではない。
その馬の弟や妹が名競走馬になったとしても、その馬が誕生する前の時点では、それはあずかり知らぬことです。父馬の産駒や、近親馬についても同様です。
- 1991年にX町で生産され、1995年にX町が合併してY町になった場合には、生産地は「X町」です。
- (例)
- サイレントディール - 2000年に生産された時点では早来町。2006年に合併により安平町になった。
市町村合併などで、生産地の表記が変わる場合に注意してください。生産された時点での表記とする合意があります。
めったに無いことですが、歴史上の外国馬の場合、アイルランド(イギリスの一部であったかどうか)、ドイツ、イタリアやフランスの国体などに注意を要します。(カナダのように国旗が変わった国もあります。)
生産者の所在地=誕生地ではない
[編集]「生産牧場」が「Nファーム(A町)」だからといって、「A町のNファームで誕生した」と書かないでください。
この場合、「生産者は追分ファーム(安平町)、生産地は平取町」と書くのが正しいです。
「生産者」と「生産牧場」は異なります。時期や国によっても定義は違いますが、大雑把にいうと、「生産者=生産牧場の所有者」あるいは「生産者=母馬の所有者」となります。多くの場合、日本では「母馬の所有者=生産牧場=生産牧場の所有者」となりますが、2009年(平成21年)の農地法改正により、株式会社が農地を賃借することが可能となっており、生産者=生産牧場とは限らなくなっています。また、近年では牧場が別の牧場に預託しているケースもみられます。
日本では、多くの牧場が小牧場なので、たいていは生産牧場の所在地が生産地ということになります。ですが、敷地が複数の市町村にまたがっている大牧場や、あちこちに支場を有する牧場の場合には、「(書類上の)生産地」=「(実際の)誕生地」とは限りません。
いずれの場合も、データーベース類だけでなく、その馬について詳しく記述された信頼できる情報源にもあたるようにしてください。G1競走を勝ったような馬の場合には、たいてい、生産牧場の訪問記事などが登場します。