プロジェクト:検証/依頼/ガリヴァー旅行記、ケプラーと『トンデモ超常現象99の真相』
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== ガリヴァー旅行記、ケプラーと『トンデモ超常現象99の真相』 ==
- 検証対象の記述
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- 情報源
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- 『トンデモ超常現象99の真相』と学会編著、洋泉社 ISBN-10: 4862480039
- 依頼内容
- 問題の記述を追加した利用者に該当する部分の記述の具体的な引用を求めましたが拒否されてしまいましたのでこちらで依頼します。上記の二つの記述について、それぞれどのような根拠が与えられているのか、ということを調べてください。また、Wikipedia:信頼できる情報源#信頼性を評価するのうち、「自身の情報の流れの中にある、観察に裏付けられた主張・仮定ではあるが非常に確度の高いものと、思惑や憶測の域を出ないもの・噂とを区別化して」いるか、「情報を集めた手段を再現あるいは検証でき」るか、この書籍が『ガリヴァー旅行記』およびケプラーについてどの程度専門性を持っているのかの検証をお願いいたします。--Makotoy 2009年11月28日 (土) 11:27 (UTC)
- 検証結果
- (検証完了) 該当する項目は志水一夫による「『ガリバー旅行記』が予言していた!? 火星の二つの衛星!」(96から98ページ) になります。
- 火星に二つの衛星があるという説の元祖はケプラーであるという断定はあります。(97ページ)
- この説は小冊子『木星のさまよう四個の衛星に関する観測報告』(1610年) 内で発表された。また、ケプラーの死後に出版されたSF的作品『ソムニウム〔夢〕』(1634年) でも言及されている。(この部分の情報源は、アーサー・ケストラー『ヨハネス・ケプラー』(河出書房新社、1971年) である)
- ガリレオ・ガリレイが木星の四つの衛星を発見したときに、当時ケプラーが熱中していた等比級数という美学的趣味から (金星は0、地球は1、木星は4なので) 火星は二つであるはずだと考えた。
- 当時の状況としては次のような記述があります。個人的には本書を根拠として「当時それなりに知られていた」と断定することは言いすぎな気はしますが、個人差があるところだとも思います。
- 《ところが、火星に衛星が二つあることは、発見されるよりずっと以前に、何人もの人々によって"予言"されていたのである。(改段落) そのなかでも最もよく知られているのは、》(『トンデモ超常現象99の真相』96ページより引用) という記述の後に『ガリヴァー旅行記』を挙げる。
- ヴォルテイルのSF的作品『ミクロメガス』(1750年) にも、シリウス星系人が火星の衛星が二つであることをメモする場面があることを提示し、《当時ケプラーの説が広く知られていたことをうかがわせる。》(『トンデモ超常現象99の真相』98ページより引用) と記述。
- 火星に二つの衛星があるという説の元祖はケプラーであるという断定はあります。(97ページ)
- 以上より、本書を情報源として「元ネタはあくまでケプラーである」という記述は可能かと思います。一方、「火星の衛星の数が2個あるという説は、当時それなりに知られていた」は言いすぎと感じる人もいると思います。
- 本書自体の信頼性については私には判断がつきませんが、「元ネタはあくまでケプラーである」については、本書自体も別の書籍を参照していますので、そちらを当たってみるという手はあると思います。--iwaim 2009年11月29日 (日) 05:10 (UTC)
(確認)検証ありがとうございます。ところで、上の「当時」は「ガリヴァー旅行記が執筆された当時」ではなく「ケプラーが生きていた当時」(1571 - 1630)ということです。この解釈で「当時よく知られていた」になにがしかの根拠はあげられているのでしょうか。(SF的作品『ソムニウム〔夢〕』(1634年) に出てくるということだけ?)--Makotoy 2009年11月29日 (日) 10:56 (UTC)
- (検証内容) 本書としては「当時」云々の記載としては『ミクロメガス』(1750年) の当時としか記載されていません。つまり、「ケプラーが生きていた当時」ということは記載されていません。
- 該当箇所をもうちょっと具体的に引用すると、《なお、ヴォルテイル (1694〜1778年) のSF的作品『ミクロメガス』(1750年) にも、(略) シリウス星系人が火星には衛星が二つあるとメモする場面があり、当時ケプラーの説が広く知られていたことをうかがわせる。》(『トンデモ超常現象99の真相』97、98ページより引用。ただし年号は漢数字からアラビア数字に置き換えた) となります。--iwaim 2009年11月29日 (日) 12:37 (UTC)