ブレンナーベーストンネル
Aicha-Mauls 工区の試削トンネル | |
概要 | |
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位置 | ブレンナー峠 |
現況 | 建設中 |
系統 | ブレンナー鉄道 |
起点 | オーストリア インスブルック |
終点 | イタリア フォルテッツァ |
運用 | |
建設開始 | 2008年 |
完成 | 2031年予定 |
開通 | 2032年予定 |
通行対象 | 旅客列車・貨物列車 |
技術情報 | |
全長 | 55 km (34 mi) |
軌道数 | 複線 |
軌間 | 1,435 mm (4 ft 8+1⁄2 in) 標準軌 |
電化の有無 | 交流 25 kV 50 Hz |
設計速度 |
旅客列車:250 km/h (160 mph) 貨物列車:160 km/h (99 mph) |
最高部 | 840メートル (2,760 ft) |
勾配 |
オーストリア 7.4/1000 イタリア 5/1000 |
ブレンナーベーストンネル(英:Brenner Base Tunnel, 伊:Galleria di base del Brennero, 独:Brenner Basistunnel)は、オーストリアとイタリア間にあるブレンナー峠の地下に建設中の56 kmの鉄道用トンネル。ブレンナー峠の激しい交通渋滞を解消し環境を改善することを目的に計画された。
ブレンナー峠は、南北ヨーロッパ間の最も重要な交通拠点のうちの1つである。この峠を越える既存の線路は標高1,371 mの高所を通過しており、急勾配のため通過列車は70 km/hを下回る速度でしか運行できない。新しいトンネルの建設によって、アルプス山脈横断の列車の速達化を実現し、オーストリアとイタリア間にまたがるチロル地方や両国間の鉄道交通が大きく改善することが期待されている。計画ではイタリアの高速新線網TAVに接続するため、トンネル内の最高速度は250 km/hで設計されている。このトンネルの完成により、インスブルックとボルツァーノ間の所要時間は現行の2時間から50分へと大幅に短縮される見込みである[1]。
2006年に、排水などにも使われる誘導坑が着工された。誘導坑の建設には、2006年から2009年の間に4億3000万ユーロかかると推定されており、50%は欧州連合の出資である。
オーストリア、イタリア両政府の出資と欧州連合の一部出資で計画はまかなわれる。しかし、ゴッタルドベーストンネルに次いで世界で2番目に長いトンネルになる予定という巨大な計画のために、これまでの資金は見積り額に対して十分ではない。当初は2015年に完成が予定されていたが、2021年に「開業時期は早くとも2032年になる」と発表された[2]。
脚注
[編集]- ^ “Durchbruch am Brenner”. 南ドイツ新聞. (2007年7月12日). オリジナルの2008年5月23日時点におけるアーカイブ。 2022年4月16日閲覧。
- ^ “Inbetriebnahme des Brennerbasistunnels voraussichtlich erst 2032”. Kurier. (2021年5月21日) 2022年4月16日閲覧。