ブルース・ティム
ブルース・ティム Bruce Timm | |
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2007年 | |
生誕 |
1961年2月5日(63歳) アメリカ合衆国オクラホマ州 |
職業 | アニメーター 漫画家 |
ブルース・ティム(Bruce Walter Timm、1961年[1] - )はアメリカ合衆国のアニメーター、アニメーション監督、プロデューサー、漫画家である。
代表作に『バットマン(Batman: The Animated series)』などがある[1]。
経歴
[編集]ジャック・カービーらのコミックを読んで育ち、多大な影響を受ける[2]。アニメーションの技法を独学で習得後、1981年にフィルメーション・スタジオへ入社しアニメーターとしてのキャリアをスタートさせる[3]。一時期ドン・ブルース・プロダクションに出向き『ニムの秘密』に参加。フィルメーション退社後はマーベル・プロダクションやDICエンターテインメント、マテル等でアニメーター、イラストレーターとして従事[3]。
1989年にワーナー・ブラザース・アニメーションに入社。『タイニー・トゥーンズ』にキャラクターデザイナーやストーリーボードアーティストとして参加した後、脚本家のポール・ディニ、背景デザイナーのエリック・ラドムスキ、プロデューサーのアラン・バーネットと共に『バットマン(Batman: The Animated series)』の制作に取り掛かる[3]。ダーク・デコと形容される暗いトーンを基調としたスタイルを確立し、同作はエミー賞を受賞した[4]。また、同作においてキャラクター「ハーレイ・クイン」を生み出し、後の実写劇場版でも登場するほど人気を博した[5]。その後、『スーパーマン』、『バットマン・ザ・フューチャー』、『ジャスティス・リーグ』のシリーズに連続して制作に携わった[3]。
近年はワーナー・ブラザース・アニメーション製作のDCコミックOVAにエグゼクティブプロデューサーとして携わっている[6]。
影響
[編集]前述のジャック・カービーの他、ハーヴェイ・カーツマン、ジム・ステランコ、ジョン・バスセマ、ワリー・ウッド、フランク・フラゼッタ、ダン・デカーロ、アレックス・トスといったアメコミアーティストに影響を受けている[2]。また、マックス・フライシャーによるスーパーマンの短編も愛好しており、ティムのアール・デコ調のスタイルに大きな影響を及ぼしている[1]。
参加作品
[編集]テレビアニメ
[編集]- The Kid Super Power Hour with Shazam!(1981年)レイアウト原画
- Blackstar(1981年 - 1982年)レイアウト原画
- He-Man and the Masters of the Universe(1983年 - 1985年)レイアウト原画
- 地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー(1983年 - 1987年)モデルデザイナー
- She-Ra: Princess of Power(1985年 - 1986年)キャラクターデザインアーティスト、レイアウト原画
- 新マイティマウス(1987年-1988年)レイアウト監修、レイアウト原画
- The New Adventures of Beany and Cecil(1988年)ストーリーボード、演出、レイアウト原画
- The Real Ghostbusters(1988年)キャラクターデザイン
- タイニー・トゥーンズ(1990年 - 1995年)キャラクターデザイン、背景デザイン、脚本、ストーリーボード
- The Plucky Duck Show(1992年)ストーリーボード
- バットマン(Batman: The Animated series)(1992年 - 1995年)プロデューサー、メインキャラクターデザイン、構成、脚本、ストーリーボード、演出
- スーパーマン(1996年 - 2000年)プロデューサー、キャラクターデザイン、脚本、ストーリーボード、演出
- The New Batman Adventures(1997年 - 1999年)プロデューサー、キャラクターデザイン、脚本、ストーリーボード
- バットマン・ザ・フューチャー(1999年 - 2001年)プロデューサー、キャラクターデザイン
- ジャスティス・リーグ(2001年 - 2004年)プロデューサー、キャラクターデザイン、メインタイトルデザイン、脚本
- ティーン・タイタンズ(2003年 - 2006年)プロデューサー ※シーズン2まで
- ダック・ドジャース(2003年 - 2005年) 23話キャラクターデザイン、23話背景デザイン
- Justice League Unlimited(2004年 - 2006年)プロデューサー、キャラクターデザイン、ストーリーボード
- Green Lantern: The Animated Series(2012年 - 2013年)制作総指揮
- Justice League: Gods and Monsters Chronicles(2015年)制作総指揮、監督
劇場アニメ
[編集]- ニムの秘密(1982年)アシスタントアニメーター
- バットマン/マスク・オブ・ファンタズム(1993年)製作、監督、ストーリーボード、キャラクターデザイン
OVA
[編集]- バットマン・ザ・フューチャー 甦ったジョーカー(2000年)プロデューサー、原案、ストーリーボード、キャラクターデザイン
- Batman: Mystery of the Batwoman(2003年)スペシャルサンクス
- Superman: Doomsday(2007年)プロデューサー、監督
- Justice League: The New Frontier(2008年)エグゼクティブプロデューサー
- バットマン ゴッサムナイト(2008年)エグゼクティブプロデューサー
- Wonder Woman(2009年)プロデューサー
- Green Lantern: First Flight(2009年)プロデューサー
- Superman/Batman: Public Enemies (2009年)エグゼクティブプロデューサー
- DC Showcase: The Spectre(2010年)エグゼクティブプロデューサー
- ジャスティス・リーグ Crisis On Two Earths(2010年)エグゼクティブプロデューサー
- DC Showcase: Jonah Hex(2010年)エグゼクティブプロデューサー
- Batman: Under the Red Hood (2010年)エグゼクティブプロデューサー
- DC Showcase: Green Arrow(2010年)エグゼクティブプロデューサー
- Superman/Shazam!: The Return of Black Adam(2010年)エグゼクティブプロデューサー
- All-Star Superman(2011年)プロデューサー
- Green Lantern: Emerald Knights (2011年)エグゼクティブプロデューサー
- Batman: Year One(2011年)エグゼクティブプロデューサー
- DC Showcase: Catwoman(2011年)エグゼクティブプロデューサー
- Justice League: Doom(2012年)エグゼクティブプロデューサー
- Superman vs. The Elite(2012年)エグゼクティブプロデューサー
- Batman: The Dark Knight Returns(2012年)エグゼクティブプロデューサー
- Justice League: Gods and Monsters(2015年)エグゼクティブプロデューサー
- バットマン:キリングジョーク(2016年)エグゼクティブプロデューサー
- バットマン&ハーレイ・クイン(2017年)エグゼクティブプロデューサー、原案、脚本、ストーリーボード
漫画
[編集]- バットマン:マッドラブ(1994年)作画
- ハーレイ&アイビー(2004年)作画
その他
[編集]- Superman 75(2013年)※ザック・スナイダーと共同制作の短編
脚注
[編集]- ^ a b c “Just Making a Good Show: A Birthday Tribute to Bruce Timm”. TwoMorrows Publishing Store. June 22, 2017閲覧。
- ^ a b “Comic Book Artist Magazine Special Edition - (Bruce) Timm of the New Gods - TwoMorrows Publishing”. TwoMorrows Publishing Store. June 22, 2017閲覧。
- ^ a b c d “The Bruce Timm Interview by Jim Harvey”. The World's Finest. June 22, 2017閲覧。
- ^ “Going Batty: Alan Burnett talks about Batman: The Animated Series”. FLICKERING MYTH.com (september 5, 2012). June 22, 2017閲覧。
- ^ “『バットマン:マッドラブ 完全版』 ポール・ディニ(作) ブルース・ティム(画) 秋友克也(訳)【日刊マンガガイド】”. このマンガがすごい!WEB (2016年11月14日). June 22, 2017閲覧。
- ^ “EXCLUSIVE INTERVIEW WITH BRUCE TIMM”. THINKMCFLYTHINK.COM (April 25, 2010). June 22, 2017閲覧。