フランス国鉄Z26700形電車
フランス国鉄Z26700形電車 "オキシジェン" Oxygène | |
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「オキシジェン」のモックアップ(2022年撮影) | |
基本情報 | |
運用者 | フランス国鉄 |
製造所 | CAF |
製造年 | 2023年 - |
製造数 | 10両編成28本(予定) |
運用開始 | 2027年(予定) |
主要諸元 | |
編成 |
10両編成、連接車 (1等車3両、2等車7両) |
軌間 | 1,435 mm |
電気方式 |
直流1,500 V 交流25,000 V 50 Hz (架空電車線方式) |
最高速度 | 200 km/h |
車両定員 |
1等座席 着席103人 2等座席 着席317人 |
編成重量 | 365 t |
全長 | 188,000 mm |
車体長 |
先頭車体 22,450 mm 中間車体 17,000 mm |
全幅 | 2,860 mm |
全高 | 4,260 mm |
床面高さ |
800 mm(乗降扉付近) 1,070 mm(動力台車) |
車輪径 | 840 mm |
軸重 | 15.21 t |
編成出力 | 4,000 kW |
備考 | 主要数値は[1][2][3][4][5][6]に基づく。 |
フランス国鉄Z26700形電車(フランスこくてつZ26700がたでんしゃ)、通称「オキシジェン」(フランス語: Oxygène)は、フランス国鉄(SNCF)が導入する電車の愛称。都市を結ぶ長距離列車に使用される最高速度200 km/hの車両で、スペインの鉄道車両メーカーであるCAFによって生産される。計画当初は「コンフォート200(Confort 200)」と呼ばれていた[1][2][5][6]。
概要
[編集]2016年、SNCFは都市間列車「アンテルシテ(Intercités)」のうち、パリ - リモージュ - トゥールーズ間、パリ - クレルモン=フェラン間を結ぶ列車で使用されている客車「コライユ(Corail)」の置き換えを目的に、最高速度200 km/hで走行可能な新型電車の製造メーカーの入札を実施し、2019年にスペインの鉄道車両メーカーであるCAFが28編成+オプション75編成分の発注を獲得した。これを基に、同社が製造する電車の愛称が「オキシジェン(Oxygène)」である[1][3][2][6]。
10両編成の連接車で、編成内の3両(1 - 3号車)が1等車、7両(4 - 10号車)が2等車である。車内の床面高さは主電動機が搭載される動力台車の上部(1,070 mm)を除き800 mmで、従来の「コライユ」客車から低くなっている事でバリアフリー化や乗降の容易さが図られている。車体はアルミニウム製で、「コライユ」客車と比較して軽量化が実現している[1][5][6]。
車内の座席は人間工学に基づいた快適性を重視した構造になっており、充電用ソケットやUSBポートが設置されている他、wi-fi通信にも対応している。また、車内にはケータリングサービスに対応した物流スペースが設けられる。また、2等車のうち2両(4・5号車)には車椅子で利用可能なフリースペースや、自転車が固定可能な設備が設置されている[1][2][5][6]。
契約当初は2023年に営業運転開始を予定し、同年までに全編成が納入される事になっていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に加え、主電動機や制御装置の不備の改善などにより大幅な遅延が生じた。2024年5月時点ではチェコのヴェリム鉄道試験線での試運転が行われている段階にあり、2027年の営業運転開始を予定している。また、将来的にはボルドー - マルセイユ間の都市間列車の導入も計画されている。製造はスペインのベアサイン、フランスのバニェール=ド=ビゴールやライヒスホーフェンにCAFが設けている工場で実施される[2][4][6][7]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b c d e “Confort 200 : quel domaine de pertinence ?”. transportrail. 2023年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月13日閲覧。
- ^ a b c d e “SNCF : l'espagnol CAF préféré à Alstom pour fournir 28 Intercités”. Le Point (2019年9月18日). 2024年9月13日閲覧。
- ^ a b “RAILWAY BUILDER CAF NAMED PREFERRED BIDDER FOR NEW INTERCITÉS TRAINS ORDER”. CAF (2019年9月18日). 2024年5月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月13日閲覧。
- ^ a b “Regional Oxygene EMUs for France delayed for four years by CAF”. RollingStock (2024年5月20日). 2024年9月13日閲覧。
- ^ a b c d Jérémie Anne. “Les Z 26700 Oxygène respirent à Velim”. DiscountMags. 2024年9月13日閲覧。
- ^ a b c d e f “Oxigén a francia vasútnak”. iho (2024年5月18日). 2024年9月13日閲覧。
- ^ P.-L. Monnier, L. Pekez, D. Aysun (2024年5月15日). “Intercités : une nouvelle génération de trains attendue pour 2027”. franceinfo:. 2024年9月13日閲覧。