フライガイザー
フライガイザー Fly Geyser | |
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場所 | |
座標 | 北緯40度51分33.9秒 西経119度19分54.8秒 / 北緯40.859417度 西経119.331889度座標: 北緯40度51分33.9秒 西経119度19分54.8秒 / 北緯40.859417度 西経119.331889度 |
フライガイザー(英語: Fly Geyser)は、アメリカ合衆国のネバダ州にある間欠泉である[1][2]。州北部のブラックロック砂漠の中のフライ牧場 (Fly Ranch) に位置する[2][3][4]。
由来
[編集]1916年、砂漠内の一部の土地を農地にするために井戸の掘削作業が行われているときに、間欠泉が偶発的に発見される[2][5][6]。このときに掘り当てられた熱水は 93 ℃の温度であり、灌漑に用いる水には適さないため、間欠泉はそのまま放っておかれ、やがて、3メートルほどの厚さをもつ炭酸カルシウムの円錐体が形づくられた[2][7]。
1964年、地熱エネルギーの開発を行う会社が試掘井の掘削作業を行った[8]。このときに掘り当てられた熱水も 93 ℃の温度であり、同社が必要とする温度ではなかったため、井戸は埋め戻された[2]。しかしながら、封印した部分が水圧に耐えかねて、水が空中に噴出した[8]。この2つ目の間欠泉がフライガイザーであり、1つ目の間欠泉から数十メートル北へ行ったところにあり、1つ目の間欠泉から水圧を奪っている[2]。
やがて、水中に含有される鉱物が砂漠の表面で固化・堆積し、円錐体が形づくられ、大きくなっていった[8]。噴出口はいくつもあり、円錐体群が段状の盛り山を形成している[2][8]。円錐体群は、炭酸カルシウムでできている。円錐体群が、黄色や緑色、赤色やオレンジ色など、多彩な色調を見せているのは、間欠泉が好熱性の藻類で覆われているためである[8]。
交通アクセス
[編集]ガーラック (en:Gerlach, Nevada) からは、州道34号線 (en:Nevada State Route 34) で北へおよそ32キロメートルほど行ったところにある[3]。フライガイザーは、州道34号線からおよそ480メートルのところに位置しており、その一帯は私有地になっているが、間欠泉は、州道34号線のそばから望むことができる[8][9]。
脚注
[編集]- ^ “フライガイザー、ネバダ州”. ナショナルジオグラフィック日本版サイト. 2019年7月27日閲覧。
- ^ a b c d e f g “フライガイザー”. Visit The USA. 2019年7月27日閲覧。
- ^ a b “FLY GEYSER: ONE OF NEVADA’S LITTLE SURPRISES”. Discover Lake Tahoe and Reno. 2019年7月27日閲覧。
- ^ Suzy Strutner (2013年10月13日). “世界の間欠泉をめぐる旅 聞いたこともないけどめちゃくちゃクールな間欠泉にきっと行きたくなる”. ハフポスト 2019年3月27日閲覧。
- ^ “Fly Geyser Reno (Nevada)”. Save Our Green. 2019年7月27日閲覧。
- ^ 芹澤和美 (2015年2月14日). “アメリカ西部の砂漠の真ん中に立つ 虹色の噴水塔が生まれたきっかけは?”. 文藝春秋. 2019年7月27日閲覧。
- ^ “Fly Geyser”. Visit The USA. 2019年7月27日閲覧。
- ^ a b c d e f 『世界「奇景」探索百科』 2018, p. 70.
- ^ “Fly Geyser”. Our Breathing Planet. 2019年7月27日閲覧。
参考文献
[編集]- ジョシュア・フォア、ディラン・スラス、エラ・モートン『世界「奇景」探索百科 南北アメリカ・オセアニア編』原書房、2018年1月。ISBN 978-4-562-05463-3。
外部リンク
[編集]- ウィキメディア・コモンズには、フライガイザーに関するカテゴリがあります。