フニデク
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フニデク الفنيدق Fnideq | |
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セウタから望むフニデクの町並み | |
位置 | |
座標 : 北緯35度50分36秒 西経5度21分39秒 / 北緯35.84333度 西経5.36083度 | |
行政 | |
国 | モロッコ |
地方 | タンジェ=テトゥアン=アル・ホセイマ地方 |
県 | メディック・フニデク県 |
市 | フニデク |
人口 | |
人口 | (2014年現在) |
市域 | 77,436[1]人 |
備考 | 国勢調査 |
その他 | |
等時帯 | 中央ヨーロッパ時間 (UTC+1) |
ナンバープレート | 75[注釈 1] |
フニデク(Fnideq、アラビア語: الفنيدق、スペイン語: Castillejos)、モロッコ北部の都市。スペインの飛び地のセウタに接する。メディック・フニデク県の最大都市である[1]。
概要
[編集]「フニデク」の名前の名前はアラビア語でホテルを意味するフォンドック(فندق)が由来である。またスペインが占領していた時にはカスティヤーホ(Castillejo)と呼ばれていた。またバブ・セウタとも呼ばれることもある[2]。
フニデクはスペイン領セウタと接することや、国境に商業用税関がないこと、セウタの税制優遇措置により[3]スペインの密輸品が横行し、その密輸品がフニデクなどの商業施設で販売されている[2]。密輸品の規模は年間60〜80億モロッコ・ディルハムと推定される[4]。この密輸品により経済が潤い人口が増加し県内最大都市となった[5]。2020年の新型コロナウイルスの流行以降は密輸が禁止され[4]、2022年に国境に税関検査所を設置することをスペインと合意する[6]。
交通
[編集]道路
[編集]高速道路
[編集]国道
[編集]- 国道16号線 - タンジェを起点にタンジェMED港やフニデクを経由し地中海と平行して走りアルジェリア国境付近に至る。
- 国道13号線 - フニデク北部のセウタとの国境付近を起点にメディックまで国道16号線重複している。
歴史
[編集]- 1860年1月1日 - スペイン軍がテトゥアンを占領しようと進軍しモロッコ王立軍と激突したフニデクの戦いが勃発[注釈 2]。
- 2010年 - テトゥアン州からメディック・フニデク県が分離し、同県の都市になる[2]。
- 2021年5月17日と5月18日 - フニデクからスペイン領セウタに約8000人が一斉に不法越境する[7][8]。これによりモロッコとスペインの外交危機が加速する[6]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ a b “MONOGRAPHIE DE LA PREFECTURE DE M’DIQ-FNIDEQ” (フランス語). 高等計画委員会. 2024年1月31日閲覧。
- ^ a b c “الفنيدق” (アラビア語). tetouan club. 2024年2月1日閲覧。
- ^ 石灘早紀「インフォーマル経済に対する人道的な規制と再周辺化――モロッコ・スペイン領セウタ間の「密輸」の事例から――」『アジア経済』第63巻第4号、日本貿易振興機構アジア経済研究所、2022年12月、33-60頁、CRID 1390576502655032960、doi:10.20561/00053535、hdl:2344/00053535、ISSN 00022942、2024年3月1日閲覧。
- ^ a b “Sebta et Melilia : la contrebande, c'est bel et bien fini (source autorisée marocaine)”. medias24. (2022年5月15日) 2024年2月1日閲覧。
- ^ “Préfecture de M'diq-Fnideq” (フランス語). 北部振興開発庁. 2024年1月24日閲覧。
- ^ a b "スペインとモロッコ、ラバトでの首脳会談で険悪な関係のリセットを模索". 日本語で読むアラビアのニュース. en:Arab News. 2023年2月3日. 2024年2月1日閲覧。
- ^ “A Ceuta, arrivée en nombre de migrants sur fond de tensions entre l’Espagne et le Maroc”. liberation. (2021年5月18日) 2024年2月1日閲覧。
- ^ "移民8000人が不法越境、モロッコからスペイン領セウタへ". ロイター. ロイター. 2021年5月19日. 2024年2月1日閲覧。