フォト・リーグ
フォト・リーグ (Photo League) とは、ニューヨークに1936年から1951年まで存在した、ドキュメンタリー写真(報道写真)を標榜した写真家のグループ。
概要
[編集]フォト・リーグに所属した主要な写真家は、ソル・リブゾーン(ソル・リブソン)(Sol Libsohn、1914年-2001年)、シド・グロスマン(Sid Grossman、1913年-1955年)、アーロン・シスキンド(アーロン・シスキン)(Aaron Siskind、1903年-1991年)、ウォルター・ローゼンブルム(ウォルター・ローゼンブラム)(Walter Rosenblum、1919年生まれ)、ユージン・スミスなどで、プロ・アマチュアを問わず、多くの写真家が参加した。結成当時は100人程度だが、第二次世界大戦後には、数百人の規模になったという。
"Harlem Document"(ハーレム・ドキュメント)や"Chelsea Document"(チェルシー・ドキュメント)などと呼ばれる、マンハッタンの黒人街を撮影したプロジェクトが特に有名で、そのテーマの選択、視線、手法(ストレートフォトグラフィ)など、後世に大きな影響を与えた。
フォト・リーグは、労働者階級や貧困層をその撮影対象とすることが多く、そのことから、その作品に左翼的(社会主義的)な思想が現れていると評価される。場合によっては、その作品は、「社会派写真」 (Social Photography) 、「社会派ドキュメンタリー」 (Social Documentary) と呼ばれることもある。
1951年の解散は、アメリカ政府がつけた「共産主義的な団体」というレッテルにより、資金調達が困難になったためといわれる。
日本における展覧会
[編集]フォト・リーグのみを取り上げた本格的な展覧会は、日本では開催されていない。しかし、次の展覧会は、フォト・リーグの紹介を含んだ内容となっている。
ジェイコブ・リース、ルイス・ハイン、FSAプロジェクト(ウォーカー・エヴァンズ、ドロシア・ラング、ベン・シャーンの3人)、ベレニス・アボットとともに、フォト・リーグの作家および作品が紹介されている。展覧会カタログも存在する。