フェルナンド・J・コルバト
フェンルナンド・ホセ・コルバト | |
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生誕 |
1926年7月1日 アメリカ合衆国 カリフォルニア州オークランド |
死没 | 2019年7月12日(93歳没) |
国籍 | アメリカ合衆国 |
研究分野 | 計算機科学 |
研究機関 | マサチューセッツ工科大学 |
出身校 |
カリフォルニア工科大学 マサチューセッツ工科大学 |
主な業績 | Multics |
主な受賞歴 | チューリング賞(1990) |
プロジェクト:人物伝 |
フェンルナンド・ホセ・コルバト(Fernando José Corbató、1926年7月1日 - 2019年7月12日[1])は、アメリカの計算機科学者であり、タイムシェアリングオペレーティングシステムの先駆的開発で特に知られている。
業績
[編集]彼が関わった最初のタイムシェアリングシステム MIT Compatible Time-Sharing System は、1961年にデモンストレーションを行った。この経験を生かした次のプロジェクト Multics にはハネウェルが参加した。Multics は商業的には成功したとは言えないが、ケン・トンプソンらに直接的な影響を与え UNIX の開発を導いた。UNIX はある意味で Multics の直接的な後継であり、世界中で使われ、他のオペレーティングシステムの設計にも影響を与えた。
経歴
[編集]カリフォルニア州オークランドで生まれる。1950年、カリフォルニア工科大学を卒業。1956年、マサチューセッツ工科大学で物理学の博士号を取得した。卒業後 MIT 計算センターに勤務し、1965年に教授に就任。引退まで MIT にとどまった。
数々の賞を受賞しているが、1990年にチューリング賞を授与された。受賞理由は「汎用大規模タイムシェアリング・リソース共有型コンピュータシステムのコンセプト構築と開発を導いた先駆的業績に対して」。1998年にはC&C賞受賞。
2012年、コンピュータ歴史博物館のフェローに選ばれた[2][3]。
コルバトはコルバトの法則でも知られている。その内容は次のようなものである[4]。
- アセンブリ言語かコンパイラ言語かということとは関係なく、ソースコードの、1日の(うちに生産できる)デバッグ済みの行の数はだいたい同じである。(Regardless of whether one is dealing with assembly language or compiler language, the number of debugged lines of source code per day is about the same!)
2度結婚している。2人目の妻イザベルとの間に2人の娘をもうけた。また、妻の連れ子の息子が2人いる。
参考文献
[編集]- F. J. Corbató, M. M. Daggett, R. C. Daley, An Experimental Time-Sharing System (IFIPS 1962年) CTSSに関する解説
- F. J. Corbató (編), The Compatible Time-Sharing System: A Programmer's Guide (M.I.T. Press, 1963年)
- F. J. Corbató, V. A. Vyssotsky, Introduction and Overview of the Multics System (AFIPS 1965年) Multicsの紹介
- F. J. Corbató, PL/I As a Tool for System Programming (Datamation, 1969年5月6日)
- F. J. Corbató, C. T. Clingen, J. H. Saltzer, Multics -- The First Seven Years (AFIPS, 1972年) 長期にわたる利用と改良を経た時点のレビュー
- F. J. Corbató, C. T. Clingen, A Managerial View of the Multics System Development (Conference on Research Directions in Software Technology, Providence, Rhode Island, 1977年) 大規模ソフトウェアプロジェクトの管理について
- F. J. Corbató, On Building Systems That Will Fail (チューリング賞受賞記念講演、1991年)
脚注
[編集]- ^ “Fernando Corbató, a Father of Your Computer (and Your Password), Dies at 93” (英語). ニューヨーク・タイムズ. (2019年7月12日) 2019年7月14日閲覧。
- ^ Sweet, Carina (January 19, 2012). “The Computer History Museum Announces Its 2012 Fellow Award Honorees”. Computer History Museum 2012年1月30日閲覧. "today announced its 2012 Fellow Award honorees: [...] Fernando J. Corbato, pioneer of timesharing and the Multics operating system."
- ^ “Fellow Awards - Fernando Corbato”. Computer History Museum. 2012年1月30日閲覧。
- ^ Originally from Corbató, F. J. (6 May 1969). “PL/I as a Tool for System Programming”. Datamation 15 (5): 68–76. オリジナルの2008年2月6日時点におけるアーカイブ。 . "Regardless of whether one is dealing with assembly language or compiler language, the number of debugged lines of source code per day is about the same!"
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Longer biography at MIT
- Oral history interview with Fernando J. Corbató at Charles Babbage Institute, University of Minnesota.
- Oral history interview with Fernando J. Corbató at the Computer History Museum in Mountain View, CA.
- Computer Networks: The Heralds of Resource Sharing - ウェイバックマシン(2006年6月17日アーカイブ分), ARPANETに関する1972年ごろのドキュメンタリー映画。コルバトも出演している。
- 1964 TV episode of John Fitch, Science Reporter, MITのCTSSについて。コルバトへのインタビューがある。
- 訃報: 計算機科学者のフェルナンド・コルバト氏 | スラド デベロッパー