フェアバンクス・モースH-16-44形ディーゼル機関車
FM H-16-44 | |
---|---|
基本情報 | |
製造年 | 1950年4月 – 1963年2月 |
製造数 | 299両 |
主要諸元 | |
軌間 | 1,435 mm(標準軌) |
最高速度 | 105 km/h |
車両重量 | 113,400 kg |
車体長 | 15.54 m |
動力伝達方式 |
直流発電機、 直流電動機 |
出力 | 1,600馬力 |
フェアバンクス・モースH-16-44形ディーゼル機関車は、フェアバンクス・モースが1950年4月から1963年2月まで製造したディーゼル・エレクトリック機関車である。この機関車は、前モデルのFM H-15-44と車台と車体を共有し(別の車体とフレーム、大きな主機関を持つエンドキャブのFM H-20-44とは異なる)、同じ8気筒の対向ピストンエンジンを搭載しているが、出力は1,600馬力に向上していた。車軸配置はB-Bで、2軸ボギー台車(すべての車軸が動力を有する)に載せられている。1950年代後半、AARの台車はほとんどの場合、フェアバンクス・モースの「Cライナー」機関車に使用されているものと同じユニットに置き換えられた[1]。
フェアバンクス・モースの他の車両と同様に、1954年までに製造されたH-16-44は、レイモンド・ローウィのデザインの影響を受けた特徴的な傾斜した車体ラインや、ラジエーターシャッターの周りに目立つ突出部分を持っていた。運転室の側窓にははめ殺しの「ハーフムーン」型の窓ガラスも使用されており、小判形の外観を呈していた。コスト削減のため、1953年以降は「ハーフムーン」型窓ガラスが廃止され、ヘッドライトのマウントが平らになった。また、バッテリーボックスに通気スロットが追加され、爆発の可能性が減少した。1955年3月に始まった最終生産フェーズでは、フェアバンクス・モースの「トレインマスター」シリーズに最も似た外観の機関車が生産された。
合計209両がアメリカ合衆国向けに製造され、1955年3月から1957年6月までにカナダ向けにカナディアン・ロコモティブ・カンパニー(CLC)が58両を製造、さらに32両がメキシコに輸出された。今日までに完全な状態で残存しているH-16-44は、メキシコ・プエブラの国立鉄道博物館にあるFNM(元CHP)602号と、メキシコのチワワ州ヌエボ・カサス・グランデスに展示されているCHP525号である。また、CHP524号の外殻がメキシコ・テモリスで記念碑として展示されている。1970年代にカナディアン・パシフィックが保存のために残していた元カナディアン・パシフィックの8554号機は、移送の問題により、2023年12月に解体された。
フェアバンクス・モースによる製造車両(1950–1963年)
[編集]鉄道会社 | 両数 | 車両番号 |
---|---|---|
アクロン・カントン・アンド・ヤングスタウン鉄道 | 8 | 201–208 |
アラバマ・グレート・サザン鉄道 | 6 | 6545–6550 |
サンタフェ鉄道 | 20 | 2800–2819 |
ボルチモア・アンド・オハイオ鉄道 | 10 | 906, 907, 925–927, 6705–6709 |
ボスケス・デ・チワワ | 2 | 501, 1000 |
セントラル・レールロード・オブ・ニュージャージー | 4 | 1514–1517 |
シカゴ・ミルウォーキー・セント・ポール・アンド・パシフィック鉄道 | 37 | 2450–2516 |
チワワ太平洋鉄道 | 30 | 501–525, 600–605 |
デラウェア・ラッカワナ・アンド・ウェスタン鉄道 | 6 | 930–935 |
ロングアイランド鉄道 | 8 | 1501–1509 |
ミズーリ・カンザス・テキサス鉄道 | 5 | 1591, 1731–1734 |
ニューヨーク・セントラル鉄道 | 13 | 7000–7012 |
ニューヨーク・ニューヘイブン・アンド・ハートフォード鉄道 | 25 | 560–569, 1600–1614 |
ペンシルバニア鉄道 | 10 | 8807–8816 |
ピッツバーグ・アンド・ウェストバージニア鉄道 | 4 | 90–93 |
サザン鉄道 | 10 | 2146–2155 |
ユニオン・パシフィック鉄道 | 3 | DS1340–DS1342 |
バージニアン鉄道 | 40 | 10–49 |
カナディアン・ロコモティブ・カンパニーによる製造車両(1955–1957年)
[編集]鉄道会社 | 両数 | 車両番号 |
---|---|---|
カナディアン・ナショナル鉄道 | 18 | 1841–1858 |
カナディアン・パシフィック鉄道 | 40 | 8547–8556, 8601–8610, 8709–8728 |
脚注
[編集]- ^ Pinkepank, FM-333/FM-334
- “Fairbanks-Morse 38D8 Diesel Engine”. PSRM Diesel Locomotives. 2006年5月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年9月30日閲覧。 * Kirkland, John F. (1985-11). The Diesel Builders Volume 1: Fairbanks-Morse and Lima-Hamilton. Interurban Press. ISBN 0-916374-69-6