幻想振動症候群
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(ファントム振動症候群から転送)
幻想振動症候群(げんそうしんどうしょうこうぐん)またはファントム振動症候群(ファントムしんどうしょうこうぐん)は、携帯電話などのバイブレーション機能による着信通知を日頃から気にかけている人が、着信がないにもかかわらず、携帯電話が振動したかのように錯覚する現象[1]。振動に対して脳が過敏に反応することで起こるとされる。原因として、心的ストレスとの関連性が指摘されている[2]。ファントム・バイブレーション・シンドローム(ファントム・ヴァイブレイション・シンドローム、phantom vibration syndrome : PVS)、ファントムバイブレーション症候群ともいう[3]。
概要
[編集]初出に関してはいくつかの説があるものの、1996年のスコット・アダムスの著書での言及を最初とする説が有力である。[4]2007年には、” ringxiety ”という造語(電話が鳴る様子を表したring+不安を意味するanxietyのかばん語)も作られ[5]、2012年には、マッコリ辞典の「今年の言葉」にも選ばれている。[6]携帯電話使用者の内、29.6%から89%程度の人がこの現象を経験したことが報告されており、発生頻度は通常2週間に一回程度であるが、一部では日常的にこの現象に苦しむ患者もいる。[5]現在に至るまで、この現象に関する研究は非常に少ないため、治療法も確立されていないが、バイブレーションをオフにしたり、着信音だけにするなどの方法が提唱されている。[7]
出典
[編集]- ^ 『大人も知らない?ふしぎ現象事典』2021年 マイクロマガジン社 56頁
- ^ “デジタル大辞泉の解説”. コトバンク. 2018年1月8日閲覧。
- ^ ドコモ公式サポート - Twitter
- ^ Adams, Scott. “Dilbert Comic Strip on September 16, 1996” (english). Dilbert. 2023年1月11日閲覧。
- ^ a b Deb, Amrita (2015-09). “Phantom vibration and phantom ringing among mobile phone users: A systematic review of literature: Phantom vibration and phantom ringing” (英語). Asia-Pacific Psychiatry 7 (3): 231–239. doi:10.1111/appy.12164 .
- ^ “Phantom Pocket Vibration Syndrome | Psychology Today” (英語). www.psychologytoday.com. 2023年1月11日閲覧。
- ^ Rothberg, Michael B.; Arora, Ashish; Hermann, Jodie; Kleppel, Reva; Marie, Peter St; Visintainer, Paul (2010-12-15). “Phantom vibration syndrome among medical staff: a cross sectional survey” (英語). BMJ 341: c6914. doi:10.1136/bmj.c6914. ISSN 0959-8138. PMID 21159761 .