コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ファットマン (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ファットマン
Tongue of the Fatman
ジャンル 2D対戦型格闘ゲーム
対応機種 PC/AT互換機 (DOS)
開発元 ブライアン・A・ライス
発売元 アクティビジョン
プロデューサー マイケル・スアレス
デザイナー マーク・D・ウォーターマン
ブライアン・A・ライス
プログラマー ブライアン・A・ライス
音楽 ラッセル・リエブリック
美術 マーク・D・ウォーターマン
人数 1 - 2人(対戦プレイ)
メディア フロッピーディスク
発売日 アメリカ合衆国 1989101989年10月
ヨーロッパ 1993年
テンプレートを表示

ファットマン』(FATMAN)は、1989年10月アメリカ合衆国アクティビジョンより発売されたPC/AT互換機2D対戦型格闘ゲーム。原題は『Tongue of the Fatman』。

主人公のカンフーチャンピオン「レックス」がジャバ・ザ・ハットのごとき巨漢の帝王「マンデュー・ザ・ファット」に挑む内容となっている[1]エイリアンロボットなどSF色あふれる世界観や食べられたり圧死したりなどのショッキングな残虐シーンを特徴としている。

開発は『上海II ドラゴンズアイ』(1990年)を手掛けたブライアン・A・ライスが行い、ゲーム・デザインはブライアンと『F-14 Tomcat』(1990年)を手掛けたマーク・D・ウォーターマンが担当、音楽は『The Last Ninja』(1987年)を手掛けたラッセル・リエブリックが担当している。

1990年に欧米にてコモドール64用ソフトとして『Mondu's Fight Palace - Tounge Of The Fatman』のタイトルで発売された。日本国内ではサンリツ電気よりメガドライブ用ソフト『ファットマン』のタイトルで発売され、その後日本国外にて『Slaughter Sport』のタイトルで発売された。

ゲーム内容

[編集]

ゲームシステムとしては『ストリートファイターII』(1991年)より前の世代であり、ガードと投げがない。その副産物として、左右任意の方向を向くことができる。ショップで攻撃用等各種アイテムを購入、戦闘中に特定の操作で使用できる点は日本の対戦格闘ゲームから見るとやや珍しい。対戦時等「レックス」以外のキャラクターを使うには隠しコマンドが必須[1]

移植版

[編集]
No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 Mondu's Fight Palace アメリカ合衆国 1990年
ヨーロッパ 1990年
コモドール64 ブライアン・
A・ライス
アクティビジョン フロッピーディスク -
2 日本 ファットマン
アメリカ合衆国 Slaughter Sport
日本 199010121990年10月12日
アメリカ合衆国 199112201991年12月20日
メガドライブ Mediagenic 日本 サンリツ電気
アメリカ合衆国 Razorsoft
5メガビットロムカセット[2] 日本 T-44013
アメリカ合衆国 T-56046

スタッフ

[編集]
PC/AT互換機版
  • プログラミング:ブライアン・A・ライス
  • デザイン:マーク・D・ウォーターマン、ブライアン・A・ライス
  • グラフィック、アートワーク:マーク・D・ウォーターマン
  • プロデューサー:マイケル・スアレス
  • アソシエイト・プロデューサー:マイケル・レイサム、ウェイン・タウンセンド
  • プロダクト・マネージメント:ケリー・フロック
  • パッケージ・コンセプト、デザイン:マーク・D・ウォーターマン
  • プレイテスティング:トム・ベラミー、ジェフ・グラジア、スティーヴ・アイメス、スチュワート・パーキンス、ケリー・ズマク
  • プレイヤーズ・ガイド:アレックス・エデルスタイン、ケリー・フロック、ニコラス・ラブロフ
  • 音楽、効果音:ラッセル・リエブリック
  • パッケージ・アートデザイン:ロバート・スコンフィック

評価

[編集]
評価
レビュー結果
媒体結果
Computer and Video Games79% (MD)[3]
エレクトロニック・ゲーミング・マンスリー20/40点 (MD)[4]
ファミ通27/40点(MD)[5]
GamePro21/25点(MD)[6]
Aktueller Software Markt8.6/12点 (DOS)[7]
4/12点 (MD)[8]
メガドライブFAN14.31/30点 (MD)[2]
Raze89% (MD)[9]
メガドライブ大全肯定的 (MD)[10]
メガドライブ版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では合計27点(満40点)となっている[5]
  • ゲーム誌『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、14.31点(満30点)となっている[2]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.06 2.06 1.78 2.41 2.00 3.00 14.31
  • ゲーム本『メガドライブ大全』(2004年太田出版)では、ゲームタイトルに関して「誰が聞いても耳を疑う」と表現した上で本作を「メガドラ史上に輝く格闘アクション」と位置付けており、最強のボスキャラクターを肥満体にした事とタイトルに冠した事を「センスを評価したい」と肯定的に評価した[10]

脚注

[編集]
  1. ^ a b 株式会社QBQ編 『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー !!』マイウェイ出版発行、2018年。ISBN 9784865118704 p117
  2. ^ a b c 「7月号特別付録 メガドライブ&ゲームギア オールカタログ'93」『メガドライブFAN』第5巻第7号、徳間書店、1993年7月15日、27頁。 
  3. ^ Leadbetter, Richard (December 1990). “Review: Fat Man. Computer and Video Games: 134. https://archive.org/stream/computer-video-games-magazine-109/CVG109_Dec_1990#page/n133/mode/2up. 
  4. ^ “Review Crew: Mondu's Fight Palace. Electronic Gaming Monthly: 26. (February 1991). https://retrocdn.net/images/e/e1/EGM_US_019.pdf. 
  5. ^ a b ファットマン まとめ [メガドライブ]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2018年5月26日閲覧。
  6. ^ Persona non Grata (October 1990). “Genesis ProView: Mondu's Fight Palace. GamePro: 68–69. https://retrocdn.net/images/f/fe/GamePro_US_015.pdf. 
  7. ^ Tongue of the Fatman for DOS (1989)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2018年5月26日閲覧。
  8. ^ Tongue of the Fatman for Genesis (1990)” (英語). MobyGames. Blue Flame Labs. 2018年5月26日閲覧。
  9. ^ “Reviews: Fatman. Raze: 70. (December 1990). https://archive.org/stream/RAZE_Issue_03_1991-01_Newsfield_Publishing_GB#page/n69/mode/2up. 
  10. ^ a b 「Chapter 03 1990年」『メガドライブ大全(企画・編集:CONTINUE)』太田出版、2004年9月29日、49頁。ISBN 9784872338805 

外部リンク

[編集]