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ピードモント・トライアド国際空港

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ピードモント・トライアド国際空港
Piedmont Triad International Airport
IATA: GSO - ICAO: KGSO
概要
国・地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
所在地 ノースカロライナ州グリーンズボロ近郊
母都市 グリーンズボロ
ハイポイント
ウィンストン・セーラム
種類 公共
所有者 ピードモント・トライアド空港当局
運営者 同上
開港 1927年
拠点航空会社 フェデックス・エクスプレス [1]
敷地面積 1,526 ha
標高 282 m (926 ft)
座標 北緯36度05分52秒 西経79度56分14秒 / 北緯36.09778度 西経79.93722度 / 36.09778; -79.93722
公式サイト flyfrompti.com/
地図
空港の位置(ノースカロライナ州)
空港の位置(ノースカロライナ州)
GSO / KGSO
空港の位置(ノースカロライナ州)
空港の位置(ノースカロライナ州)
GSO / KGSO
空港の位置(ノースカロライナ州)
滑走路
方向 長さ (m) 表面
5L / 23R 2,743 アスファルト
5R / 23L 3,048 アスファルト / コンクリート
14 / 32 1,945 アスファルト
リスト
空港の一覧
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ピードモント・トライアド国際空港(ピードモント・トライアドこくさいくうこう、英語:Piedmont Triad International Airport, IATAGSO, ICAOKGSO, FAAGSO、一般にはPTIと言われる)とは、アメリカ合衆国ノースカロライナ州ギルフォード郡ピードモント・トライアド地域全体やグリーンズボロハイポイントウィンストン・セーラムの3市を母都市としている空港である。同空港は、ブライアン・ブールバール英語版のすぐ近くに位置し、1,526ヘクタールの敷地と3本の滑走路を有する[2]。ノースカロライナ州にて3番目に旅客の多い空港であり、1日当たりの平均発着回数は280回である。所有者および運用者はピードモント・トライアド空港当局である。

この空港は2011年〜2015年の統合空港システムの国家計画に含まれ、年間の搭乗回数が1万回以上であることから「主要民間サービス空港」に分類した[3]

2017年12月には「セントラル・ノースカロライナ国際空港」への改名案が通過し、2018年1月1日に改称が有効になる予定であった[4]。しかし世論の反対のため、改称は保留となっている[5]

2019年3月30日現在、1日当たりの平均航空機運用数は246回であり、37%がゼネラル・アビエーション、33%がエアタクシー、28%が定期便の民間航空、2%が軍用機となっている。86機の機材がこの空港を拠点にしており、内訳は単発機67機、複発機11機、ジェット機8機である[6]

歴史

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1927年、3市空港委員会がフレンドシップ地域付近の45ヘクタールの土地を飛行場用地に選定した。連邦議会がニューヨークニューオーリンズ間の航空郵便輸送を決定したため、委員会は飛行場が中継地のひとつになるよう要請した。レーシングパイロットのロスコー・ターナーは、飛行場の立地を「南部で最高の着陸地」と評した。ウィンストン・セイラム市は別の飛行場用地を推していたため、トライアド飛行場建設のための資金提供を拒否した。このため、3市共同飛行場の構想は挫折した[7]

グリーンズボロとギルフォード郡は、ポール・リンドレーとヘレン・リンドレーからフレンドシップの地所を合同で購入し、12,000人が立ち会うなか、1927年5月にリンドレー飛行場(Lindley Field)と命名された。当初の飛行場には滑走路や信号灯、格納庫、旅客ターミナルなどは無かった。チャールズ・リンドバーグはその全国ツアーにてスピリットオブセントルイス号で同飛行場に立ち寄り、同年10月14日に飛行機利用の発展を祝福した。定期郵便サービスは翌年に始まった[8]

アメリカで2番目となる公式な航空郵便路線を飛ばす契約を与えられたピトケアン・アビエーションは、1928年5月1日のノースカロライナにてその最初の配達を開始した。シド・マロイ(Sid Malloy)というパイロットが2つの郵便袋とともに着陸し、3つの袋のがアトランタに送られた。世界恐慌の間における短い閉鎖の後、1937年5月17日に2本の全天候型滑走路を備えた空港が再稼働した。やがて、ピトケアン・アビエーションが格納庫を、グリーンズボロが旅客ターミナルを、アメリカ政府が気象局を、同商務省が無線塔を設置した。旅客サービスは、1930年11月6日にディキシー・フライング・サービス(Dixie Flying Service)によりワシントンD.C.への路線が開設されていた。ピトケアン・アビエーションは、イースタン・エア・トランスポートという新名称のもとでその路線を引き継ぎ、後のイースタン航空となった[7]


新ターミナル施設はレイノルズ・スミス・アンド・ヒルズ英語版とAHM建設の設計によって、1982年に完成した[9]。その翌年には、マリオット・インターナショナルが空港の地所に1600万ドルを費やし300部屋のホテルを開業した。1987年には、ピードモント・トライアド国際空港に改名した。

TIMCOアビエーション・サービス(現・香港エアクラフト・エンジニアリング)は1990年にピードモント・トライアドに本部を開設し、世界最大級の独立した航空機保全・修理・整備業者に成長した。1993年にはコンチネンタル・ライト英語版が拠点を設けたが、1995年までにはそれが親会社コンチネンタル航空の1億4,000万ドルの損失となり、同社はピードモント・トライアドでのハブ運用を停止した[10]

2003年になるとフェデックスが中部大西洋のハブを開設し[11]、2006年にはホンダ エアクラフト カンパニーがそのグローバル本部として同空港を選定した[12]

2019年4月には新たな管制塔の建設が始まり、2022年の運用開始が計画されている。これは管制官のための550平方フィートの管制室とともに、180フィートの高さの塔が特徴とされる。基底部は15,650平方フィートになり、新しい進入・ターミナルレーダー管制設備を内包する[13]

就航航空会社

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旅客便

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航空会社就航地出典
アメリカ合衆国の旗 アレジアント・エア オーランド・サンフォード, クリアウォーター
季節運航: ナッシュビル[14]
[15]
アメリカ合衆国の旗 アメリカン航空 シャーロット, ダラス/フォートワース [16]
アメリカ合衆国の旗 アメリカン・イーグル シャーロット, シカゴ/ORD, ダラス/フォートワース, マイアミ, ニューヨーク/LGA, フィラデルフィア, ワシントン/ナショナル [16]
アメリカ合衆国の旗 デルタ航空 アトランタ [17]
アメリカ合衆国の旗 デルタ・コネクション デトロイト, ニューヨーク/LGA [17]
アメリカ合衆国の旗 スピリット航空 フォートローダーデール,[18] オーランド [19]
アメリカ合衆国の旗 ユナイテッド・エクスプレス シカゴ/ORD, ニューアーク, ワシントン/ダレス [20]

貨物便

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航空会社就航地
アエロナヴェス TSM英語版 ラレド
季節運航: モンテレイ, ケレタロ, サルティーヨ, シュリーブポート, トレド, ウィンザー
アロハエアカーゴ オンタリオ, タルサ
アジア・パシフィック・エアラインズ 季節運航: オンタリオ
DHLアビエーション シンシナティ, マイアミ, リッチモンド
フェデックス・エクスプレス アトランタ, ボストン, チャールストン, シャーロット, クリーブランド, ダラス・フォートワース, シカゴ, コロンビア, フォートローダーデール, フォートワース, グリーンビル・スパータンバーグ, ハリスバーグ, インディアナポリス, ジャクソンビル, ルイビル, ロサンゼルス, マンチェスター, メンフィス, ミネアポリス=セントポール, ナッシュビル, ニューアーク, ピッツバーグ, ローリー・ダーラム, ロアノーク, サバンナ, ニューバーグ, オーランド, フィラデルフィア, タンパ, トロント
フェデックス・フィーダー コロンビア, グリーンビル・スパータンバーグ, ウィルミントン
クエスト・ダイアグノスティクス英語版 チャタヌーガ, ディカーブ・ピーチツリー, グイネット, ノックスビル, マナサス, トライシティズ
iAeroエアウェイズ英語版 オンタリオ, サンアントニオ, タルサ
UPS航空 クリーブランド, ルイビル, オーランド, ローリー・ダーラム, ロアノーク
旅客便就航都市

統計

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路線別旅客者数
(2019年11月〜2020年10月)
[21]
順位 行先 旅客数 航空会社
1 アトランタ 146,090 デルタ航空
2 シャーロット 104,180 アメリカン航空
3 シカゴ 38,810 アメリカン / ユナイテッド
4 ダラス・フォートワース 38,590 アメリカン航空
5 ニューヨーク 34,020 アメリカン / デルタ
6 フィラデルフィア 24,500 アメリカン航空
7 ニューアーク 20,480 ユナイテッド航空
8 ワシントン 19,180 ユナイテッド航空
9 デトロイト 18,380 デルタ航空
10 オーランド 16,070 スピリット航空

事件・事故

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脚注

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  1. ^ FedEx Express Mid-Atlantic Hub to Hire 400 New Workers”. Aviation Pros (August 17, 2018). August 19, 2018閲覧。
  2. ^ a b FAA Airport Form 5010 for GSO (PDF) , effective February 1, 2018.
  3. ^ AirportIQ 5010
  4. ^ “Greensboro mayor on board with PTIA renaming”. News and Record. (December 19, 2017). http://www.greensboro.com/business/local_business/piedmont-triad-international-airport-to-be-renamed/article_81fde0fa-bf36-57f2-8d70-275f144500fb.html January 24, 2018閲覧。 
  5. ^ Barron, Richard (January 23, 2018). “What's in a name? PTI is holding on to its handle — for now”. News and Record. http://www.greensboro.com/business/local_business/what-s-in-a-name-pti-is-holding-on-to/article_693ef5d3-2f2e-52f2-a9d1-ebe4d5cd1628.html January 24, 2018閲覧。 
  6. ^ FAA Information effective 12 September 2019”. airnav.com. October 5, 2019閲覧。
  7. ^ a b Robinson, Blackwell P., and Alexander R. Stoesen. "The History of Guilford County, North Carolina, U.S.A. To 1980, A.D." Greensboro: The Guilford County Bicentennial Commission, 1980.
  8. ^ Arnett, Ethel Stephens. "Greensboro, North Carolina: The County Seat of Guilford." Chapel Hill: UNC Press, 1955.
  9. ^ Charles Hagenah Architects, Inc: Early Experience”. 2021年7月23日閲覧。
  10. ^ Continental Is Dropping 'Lite' Service”. The New York Times (April 14, 1995). 2021年7月23日閲覧。
  11. ^ Craver, Richard (August 22, 2018). “FedEx hiring, expansion to begin Sept. 4 with eight new flights being added at its PTI airport hub”. Winston-Salem Journal. October 5, 2019閲覧。
  12. ^ "Honda Aircraft Company to Establish World Headquarters and Production Facility in Greensboro, NC" (Press release). Greensboro, NC: Honda. 9 February 2007. 2016年8月19日閲覧
  13. ^ Skantz, Kaley (2019年6月7日). “Federal Aviation Administration Breaks Ground for a New Air Traffic Control Tower at PTI” (英語). Piedmont Triad International Airport. 2019年10月13日閲覧。
  14. ^ Allegiant Announces Nine Nonstop Flights to Nashville”. Williamson Source (2020年1月17日). 5 July 2020閲覧。
  15. ^ Allegiant Air”. 7 January 2017閲覧。
  16. ^ a b Flight schedules and notifications”. 7 January 2017閲覧。
  17. ^ a b Flight Schedules”. 7 January 2017閲覧。
  18. ^ https://www.google.com/travel/flights/search?tfs=CBwQAhogagcIARIDRkxMEgoyMDIxLTA1LTA2cgcIARIDR1NPKABwAYIBCwj___________8BQAFIAZgBAg&tfu=EgYIAxAAGAA&hl=en
  19. ^ Where We Fly”. Spirit Airlines. December 23, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ13 April 2018閲覧。
  20. ^ Timetable”. January 28, 2017時点のオリジナルよりアーカイブ2021年7月23日閲覧。
  21. ^ RITA | BTS | Transtats. Transtats.bts.gov. Retrieved on April 19, 2018.
  22. ^ 42-108992の事故詳細 - Aviation Safety Network. 2021年7月23日閲覧。
  23. ^ Piedmont Flight 1489 Photos”. November 3, 2012時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月23日閲覧。
  24. ^ Piedmont Flight 1489 news Feed”. 2021年7月23日閲覧。
  25. ^ Uncontrolled Flight into Terrain, ABX Air (Airborne Express) Douglas DC-8-63, N827AX, Narrows, Virginia, December 22, 1996”. National Transportation Safety Board (July 15, 1997). December 17, 2019閲覧。
  26. ^ Aviation Safety Network – Airtran Flight 913”. 2021年7月23日閲覧。
  27. ^ ASN Aircraft accident ATR-42-320 N904FX Greensboro/High Point-Piedmont Triad International Airport, NC (GSO). Aviation-safety.net. Retrieved on August 9, 2013.
  28. ^ ASN Aircraft accident ATR-42-320 N905FX Greensboro/High Point-Piedmont Triad International Airport, NC (GSO). Aviation-safety.net. Retrieved on August 9, 2013.
  29. ^ Greensboro, NC Hit With F2 Tornado – JetPhotos.Net Forums – The Friendly Way to Fly. Forums.jetphotos.net. Retrieved on August 9, 2013.
  30. ^ Aviation Safety Network > ASN Aviation Safety Database > Operator index > United States of America > FedEx”. Aviation-safety.net (November 28, 2004). November 2, 2010閲覧。
  31. ^ Levin, Alan (March 11, 2021). “FBI Probes Drone That Disrupted Planes at North Carolina Airport”. Bloomberg. https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-03-11/drone-disrupted-flights-at-greensboro-n-c-airport-on-tuesday May 9, 2021閲覧。 

関連項目

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外部リンク

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