ピエヒ・オートモーティブ
種類 | 公開有限会社 |
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業種 | 自動車 |
設立 | 2017年 |
創業者 |
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本社 | 、 |
主要人物 |
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製品 | 電気自動車 |
親会社 | Piëch Holding AG |
ウェブサイト |
piech |
ピエヒ・オートモーティブ(Piëch Automotive)は、スイスのチューリッヒに拠点を置く電気自動車メーカーである。2017年8月に、レア・スターク・ラジシック(Rea Stark Rajcic)とアントン(トニ)・ピエヒ(Anton ”Toni” Piëch)によって設立された[1]。
歴史
[編集]フォルクスワーゲングループの元CEOでフェルディナンド・ポルシェ[2]の孫にあたるフェルディナンド・ピエヒの息子、アントン・ピエヒが、インダストリアルデザイナーのレア・スターク・ラジシックと共に設立した[3]。
2019年のジュネーヴ・モーターショーにて、初のモデルとなる「マークゼロ」を発表[4][5]。2024年の欧州市場投入を目指している。
ピエヒ・オートモーティブのエンジニアリングにおける特徴は、そのモジュラーコンセプトにある。これにより車両の構造とボディをそのままに保ちつつ、交換可能なパワートレインの開発と技術進歩に合わせてソフトウェアとハードウェアコンポーネントを最新の状態に保つことができるとしている[4][6][7][8]。車両コンセプトは、すべて外部パートナーとの協力によるリーン生産方式を念頭において設計されており、社内の生産における垂直型統合を不要としている[9][10]。
マークゼロ コンセプト
[編集]ピエヒ・オートモーティブ初のモデルとなるピエヒ・マークゼロは、2017年に最初のスケッチが公開され、2019年3月5日に開催されたジュネーヴ・モーターショーにおいてコンセプトカーとして発表された[4][6][8]。
デザイン
[編集]2シータークーペのボディを持ち、車重は1,800 kgである[4][7][8]。このモジュラープラットフォームは、内燃機関、ハイブリッド、燃料電池のパワートレインに対応可能であり、第2フェーズにおけるSUVや「ピエヒ セダン」にも使用される予定である[6][7]。
メカニズム
[編集]フロントアクスルに搭載された150 kWの非同期電動機と、リアアクスルに搭載された2つの独立したそれぞれ150 kWの同期電動機の計3基の電気モーターを搭載し、総合出力は608 PSを発生する[7][11][12]。
バッテリーはリアアクスルまで伸びた中央のトンネルに配置され、380 kWの高速充電ターミナル(2019年時点では未展開)においてわずか4分40秒で80%まで充電可能となっており、500 kmの走行を可能としている[4][6][7]。
反響
[編集]マークゼロのデザインは肯定的な評価をもって迎えられた[13][14]。かつてBMW Mに在籍していたクラウス・シュミット(Klaus Schmidt)は、このデザインをユニークなものであると述べている[15]。
脚注
[編集]- ^ Sylvain Richard (19 February 2019). “Piëch Mark Zero – Une supercar électrique réalisée par le fils de Ferdinand Piëch”. 4legend.com. 20 February 2019閲覧。
- ^ “Piëch baut eigenen Sportwagen” (german). Autobild (2017年9月7日). 2019年4月9日閲覧。
- ^ “Piëch Automotive startet in Genf durch” (ドイツ語) (2019年2月19日). 2019年2月20日閲覧。
- ^ a b c d e Hommen, Mario (2019年2月19日). “Piëch Automotive startet in Genf durch” (german). Automobil Industrie. 2019年4月9日閲覧。
- ^ “Piech Mark Zero electric sports car concept revealed”. drivingelectric.com (2019年3月6日). 2019年4月9日閲覧。
- ^ a b c d Erberich, Marcus (2019年2月21日). “Piëch Automotive vor Auftritt mit Knalleffekt” (german). Automobilwoche. 2019年4月9日閲覧。
- ^ a b c d e Werwitzke, Cora (2019年3月4日). “Piëch Automotive setzt bei Mark Zero auf neuen Zelltyp” (german). electrive.net. 2019年4月9日閲覧。
- ^ a b c Deck, Uli (2019年3月7日). “Neuer Sportwagen mit großem Namen”. Autohaus. 2019年4月9日閲覧。
- ^ “Exklusive Fotos - Attacke auf Porsche! Ein Piëch baut jetzt Elektro-Sportwagen” (ドイツ語). bild.de. 2019年4月10日閲覧。
- ^ “Anton Piëch: Was der Urenkel von Ferdinand Porsche mit seiner Automarke vorhat” (ドイツ語). www.handelsblatt.com. 2019年4月10日閲覧。
- ^ Grégoire Huvelin (2019年3月6日). “Salon Auto de Genève : Mark Zéro, la sportive électrique qui se recharge en 5 minutes”. clubic.com. 2019年2月20日閲覧。
- ^ “Piëch Mark Zero : une GT électrique prometteuse” (5 March 2019). 2019年2月20日閲覧。
- ^ Lopez, Jonathan (2019年3月13日). “A new all-electric performance star rises in Zürich?”. TopSpeed.com. 2019年4月9日閲覧。
- ^ Philipp Vetter: https://www.welt.de/wirtschaft/plus190297463/Piech-Sohn-macht-Porsche-mit-eigenen-Sportwagen-Konkurrenz.html, Die Welt, German. March 3, 2019. Retrieved April 8, 2019.
- ^ Rudschies, Wolfgang (2019年3月13日). “Piëch Mark Zero: Der Anti-Tesla” (german). ADAC. 2019年4月9日閲覧。