ピアノ協奏曲 (シェーンベルク)
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ピアノ協奏曲作品42は、アルノルト・シェーンベルクがアメリカ時代に作曲したピアノ協奏曲。1942年に作曲され、同じくアメリカ時代の作品であるヴァイオリン協奏曲と同様に、厳格な十二音技法によって書かれている[1]。
世界初演
[編集]1944年2月6日、ニューヨークのNBCスタジオで、エドゥアルト・シュトイアーマンのピアノ独奏、ストコフスキー指揮のNBC交響楽団によって行われた。出版は1943年頃、G・シャーマー社から。
楽器編成
[編集]独奏ピアノ、フルート2(ピッコロ持ち替え)、オーボエ2、クラリネット2、ファゴット2、ホルン4、トランペット2、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、鐘、ゴング、シンバル、シロフォン、弦五部
演奏時間
[編集]約20分。
構成
[編集]全曲は412小節からなる単一楽章の形式であるが、4つの部分に分けられる。
- アンダンテ 8分の3拍子 (1 - 176小節) 変奏曲形式
- モルト・アレグロ 2分の2拍子 (177 - 263小節)
- アダージョ 4分の4拍子 (264 - 329小節)
- ジョコーソ モデラート 2分の2拍子 (329 - 492小節) ロンド形式
手稿には以下の言葉が記されており、各部分の曲想に対応している[2]。
「 | 穏やかな人生に、 突然憎しみがわき起こり、(モルト・アレグロ ♪=72) 暗い状況が作り出されるが、(アダージョ) しかし人生は何もなく過ぎてゆく。(ロンド) |
」 |
脚注
[編集]参考文献
[編集]- 作曲家別名曲解説ライブラリー16 新ウィーン楽派 (音楽之友社)