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ヒュー・エドワーズ (ジャーナリスト)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ヒュー・エドワーズ
Huw Edwards
2021年のエドワーズ
生誕 (1961-08-18) 1961年8月18日(63歳)
ウェールズの旗 ウェールズ ブリジェンド
国籍 イギリスの旗 イギリス
出身校 カーディフ大学
テレビ番組 BBC(2003-2024)
肩書き カーディフ大学名誉教授
グラモーガン大学名誉博士
配偶者 あり
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ヒュー・エドワーズ: Huw Edwards1961年8月18日[1] - )は、イギリスジャーナリストニュースキャスター

略歴

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ウェールズグラモーガン英語版ブリジェンドに生まれ、4歳からはランゲネッヒで育つ[2]。父ハイウェル・テイフィ・エドワーズ英語版ウェールズ大学の元ウェールズ語教授で、19世紀の歴史と特に国立帝国史を専門としていた[3]。母エアロナ・プロセロエはラネリのYsgol y Strade英語版の教師である[4]

1972年にラネリ・ボーイズ・グラマースクールに通い始めた[5]。1978年にはハートフォード大学への入学を志願したが、拒否された[6]カーディフ大学を卒業した後、カーディフ大学の大学院で中世フランス語に関する仕事を経て、地元のラジオ局であるスウォンジーサウンドの記者に就職。その後、BBCに入社し、以後30年以上その職を続けている[2]

2018年ウェールズ大学トリニティ・セント・デービッド英語版からPh.D.を授与した[7]

職務

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BBC

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1984年BBCに研修者として入社し[8]、2年後にBBCウェールズの国会記者となった[9]。BBC入社後、10年以上にわたって地方および全国のテレビやラジオでウェストミンスターのレポートを担当した[8]

1994年から2003年1月まで、『BBC Six O'Clock News』でメインキャスターを担当[10]。同番組はイギリスで最も視聴された報道番組であった[11]

2003年1月、BBC Oneの『Ten O'Clock News』(2008年以降は『BBC News at Ten』)のメインプレゼンターとなった[8]。以後、2023年7月まで20年にわたって同番組の司会を担当していた[12]

Festival of Remembrance英語版などの生中継も担当したほか、2012年ロンドンオリンピックのBBC報道責任者も務めていた[8]。『ブレックファストニュース』『One O'Clock News』『ニュースナイト英語版』『パノラマ英語版』などのBBCのテレビ番組でも講演および寄稿を行っていた[13]

2022年9月8日エリザベス2世崩御した際に、BBCにて訃報の声明を読み上げた。エドワーズはエリザベス2世の崩御時に、次のように速報を伝えた[14]

BBCがロンドンよりお伝えします。

英王室バッキンガム宮殿は、女王エリザベス2世の死去を発表しました。

王室は声明で「女王は本日午後、バルモラルで穏やかに亡くなった」と発表しました。
「国王と王妃は今晩バルモラルにとどまり、明日ロンドンに戻る」とのことです。BBCテレビはこの特別番組で女王陛下の死去をお伝えしています。

性犯罪疑惑 

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2023年7月7日、BBCのある司会者が3年間にわたって性的な写真を10代の若者に要求し、計3万5000ポンドを支払ったことがザ・サンにより報じられた[15]。これに対し、その若者の代理人弁護士はBBCに対し「不適切または違法なことは何も起こっていない」と述べ、若者は記事が掲載される前にザ・サンに否認の文書を送った[16]。同月12日、エドワーズの妻は渦中の人物は自身の夫だと公表し、エドワーズが深刻な精神衛生上の問題を抱えており、病院で治療を受けていると説明した[17]。その後、ロンドン警視庁は犯罪の証拠が見つからなかったとして、これ以上の捜査は行わないと発表した[18]。ザ・サンの広報担当者は、エドワーズのさらなる疑惑を報道する予定はないとした上でBBCの内部調査に協力すると述べた[19]。ザ・サンの報道では性的写真が最初に交換された時期について明らかにされておらず、「2人の接触は若者が17歳の時に始まったものと考えられる」と書かれていた[20]

ザ・サンの報道を受けて、エドワーズは直ちにBBCから停職処分となった[21]。翌年4月、エドワーズはBBCを退社した[22]

2024年7月29日、ロンドン警視庁は未成年のわいせつ画像を作成した3件の罪でエドワーズを起訴したと発表した[23]。エドワーズは同月31日にロンドンの裁判所に出廷し、有罪を認めた[24][25]

2024年9月16日、ロンドンの裁判所はエドワーズに対して禁錮6か月・執行猶予2年の有罪判決を下した[26]

その他

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2003年にウェールズ大学のフェローに任命された[27]。2005年にはカーディフ大学のジャーナリズム名誉教授に就任した[27]。2009年3月にはカーディフ大学の副学長に就任し、4年間務めた[28]

2008年、ロンドン・ウェールズ・センターを運営するロンドン・ウェールズ・トラストの会長に任命された[29]

2011年3月、スウォンジー大学にて「ホッフィ・コフィ」(: Hoffi Coffi)と名付けたカフェをオープンした[30]。このカフェは、アカデミー・ハイウェル・テイフィの目的を支援するために設立され、同大学で学者としてのキャリアを過ごした父の名前にちなんで名付けられた[30]。開店にあたりエドワーズはスピーチを行い、同大学のウェールズ語教授であり、前年のナショナル・アイステッズヴォッドの議長であるトゥドゥル・ハラムの詩の壁画を発表した。また、これは父への賛辞であると述べた[30]

人物

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妻は、『This Week英語版』や『Peston英語版』などの編集を務めた[31]プロデューサーのヴィッキー・フリンド。2人の間には5人の子供がおり[32]、ロンドンのダルウィッチに居住している[33]

2002年頃からうつ病の発作が出始め、現在まで悩まされていると述べている[34]

脚注

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  1. ^ Who is BBC news presenter Huw Edwards?”. The Sun (2023年5月4日). 2023年3月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  2. ^ a b Journalism, Huw Edwards Honorary Professor School of. “Huw Edwards” (英語). Cardiff University. 2022年9月10日閲覧。
  3. ^ Welsh language campaigner Hywel Teifi Edwards dies”. BBC News. BBC (2010年1月5日). 2017年9月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  4. ^ Who is Huw Edwards? BBC presenter's life including wife, mental health battle and allegations”. North Wales Live. Reach plc (2023年7月12日). 2023年7月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  5. ^ My Best Teacher;Interview;Huw Edwards;Features and arts”. Tes Magazine. Tes (1999年12月24日). 2022年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  6. ^ ‘Rejection by Oxford was the making of me,’ Huw Edwards reveals”. The Telegraph (2023年6月7日). 2023年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  7. ^ Press Releases 2018”. University of Wales Trinity Saint David (2018年6月7日). 2018年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  8. ^ a b c d Huw Edwards: The country's new master of ceremonies”. The Guardian (2010年12月18日). 2018年7月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  9. ^ Who is Huw Edwards? The newsreader named as BBC star at centre of scandal”. Sky News. Sky (2023年7月13日). 2023年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  10. ^ Six O'Clock News”. BBC. 2023年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  11. ^ BBC claims news ratings victory”. BBC News. BBC (2001年12月24日). 2023年12月1日閲覧。
  12. ^ 疑惑の司会者はBBCニュースの「顔」 視聴者にも衝撃”. BBCニュース. BBC (2023年7月13日). 2023年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  13. ^ Huw Edwards”. BBC. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  14. ^ 英エリザベス女王が死去、一報が入った瞬間のBBC報道”. BBCニュース (2022年9月8日). 2022年9月9日閲覧。
  15. ^ BBC司会者が10代子供から性的写真を買い取り、3年間で約640万円支払いか=英紙報道”. BBCニュース. BBC (2023年7月9日). 2023年7月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  16. ^ 'Nothing inappropriate' in BBC presenter row - young person's lawyer”. BBC News. BBC (2023年7月10日). 2023年7月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  17. ^ 英BBC司会者の性的写真購入疑惑、妻が夫の実名公表”. CNN.co.jp. CNN (2023年7月13日). 2023年7月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  18. ^ 疑惑報道のBBC司会者が入院 家族が名前と共に「心の健康深刻化」と公表”. BBCニュース. BBC (2023年7月13日). 2023年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  19. ^ 渦中のBBC司会者はヒュー・エドワーズ氏 「心の健康の問題」で入院中と妻が公表”. BBCニュース. BBC (2023年7月13日). 2023年12月1日閲覧。
  20. ^ Questions for the Sun over BBC presenter story”. BBC News. BBC (2023年7月12日). 2023年7月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  21. ^ Timeline of how Huw Edwards scandal unfolded”. Sky News. Sky (2023年7月12日). 2023年12月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  22. ^ 「10代若者から性的写真買い取り」疑惑の司会者、BBC退社 報道受け昨年から出演停止 - BBCニュース”. BBCニューズ. BBC (2024年4月23日). 2024年4月23日閲覧。
  23. ^ “著名な元BBCキャスター、未成年のわいせつ画像作成で起訴”. BBC. (2024年7月30日). https://www.bbc.com/japanese/articles/cw5yzpz6lwpo.amp 2024年7月30日閲覧。 
  24. ^ “元著名BBCキャスター、有罪を認める 未成年のわいせつ画像作成などで”. BBC. (2024年8月1日). https://www.bbc.com/japanese/articles/cd1d8nv07y6o.amp 2024年8月1日閲覧。 
  25. ^ Gretener, Jessie (2024年7月31日). “Ex-BBC presenter Huw Edwards pleads guilty to having indecent images of children | CNN Business” (英語). CNN. 2024年8月12日閲覧。
  26. ^ “女王死去伝えたBBC元著名司会者に有罪判決 児童ポルノ所持”. 朝日新聞. (2024年9月17日). https://www.asahi.com/articles/ASS9J5S4BS9JUHBI02CM.html 2024年9月17日閲覧。 
  27. ^ a b BBC’s Huw still can’t forget how he failed to impress the judges”. Wales Online (2007年6月2日). 2023年12月1日閲覧。
  28. ^ Pro Chancellor”. Cardiff University. 2013年9月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  29. ^ Our Former Presidents”. London Welsh Centre. 2011年7月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  30. ^ a b c TELEVISION journalist Huw Edwards visited Swansea to raise a cup of coffee in memory of his father — but admitted his dad would probably have preferred a pint of beer.”. This is South Wales (2011年3月18日). 2011年3月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  31. ^ Newsreader’s wife changes channels”. The Times (2016年2月10日). 2022年10月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  32. ^ Huw Edwards: ‘By the fifth child, you're a brilliant parent'”. The Guardian (2020年12月20日). 2022年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  33. ^ Huw Edwards’ quiet life in London village with wife Vicky - average house price is £734k”. Express.co.uk (2022年10月17日). 2022年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。
  34. ^ Huw Edwards tells of 20-year struggle with depression”. The Guardian (2021年12月23日). 2023年7月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年12月1日閲覧。

外部リンク

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