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パニ族(サンスクリット語 पणि Paṇi)は、古代インドの宗教文献『リグ・ヴェーダ』に言及される部族のひとつ(10.108)。パルニ氏族と同一視する説もある。
十王戦争に、プール族をはじめとする十王軍のひとつとして参戦し、スダース王率いるトリツ族・バラタ族軍に敗れたとされる。
『リグ・ヴェーダ』においては、次のような神話が伝えられる。
- パニ族の者たちは、ラサー川の畔で、盗まれた牛の群の番をしていた。そこに、その牛を取り返すために、インドラ神の使いの雌犬サラマーがやって来た。パニ族の者たちは、自分たちの武器を誇示しながら牛の群を岩屋に匿してしまった。しかし、サラマーはインドラ神とアンギラス(人間の祭祀を見張っている天人)たちの強力さを告げた。結局、牛はすべて、アンギラスたちにより奪還された。(10.108)