パチンコ天国
パチンコ天国(パチンコてんごく)は、東京都豊島区西巣鴨3丁目19-8で営業していた老舗のパチンコ店である。
本項では、長期休業直前(2007年6月24日時点)及び休業後の状況についても記述する。
概要
[編集]創業は1962年(昭和37年)。台数は全61台。営業時間は10時から22時(2005年6月時点)。定休日は月曜日(月曜日が祝日の場合は火曜日が店休)であった。
2007年(平成19年)7月初旬頃から2008年(平成20年)1月の終わり頃まで約7か月の長期に渡る休業で閉店かと思われたが、2008年(平成20年)2月初旬より営業を再開した[1]。しかし、営業していた遊技台の数は大きく減台し約23台[2]ほどで、ピーク時のおよそ1/3近くにまで減った(2008年2月22日現在)。また、遊技台の機種も昭和時代の一般電役機(普通機、また、チューリップ台ともいう)はすべて姿を消し「花満開煌SV」、「ワンダフルポリス」、また休業直前にもあった「イヤミのここで一発」[3]などの数機種で、2008年2月現在より過去3年以内に登場の機種のみに大きく様変わりし、今まで一般に知られていたパチンコ天国の持つイメージ(昭和時代のチューリップ台や機種が多い)とはかなり異なるものになった感があった。天国はその再開後、約1か月ほど経た3月中旬頃に再び休業となり、2014年(平成26年)4月現在は営業していない[4]。
2017年7月現在、店舗正面に取り付けられていた「天国」と「パチンコ」のネオンが取り外されており、事実上閉業したものと考えられる。
営業形態
[編集]内外観及びパチンコ機種等
[編集]いわゆる電子的な機種は少なく「チューリップ」の機種が半数を占めた。またメンテナンスが不十分なパチンコ台もあった。設置機種は昭和時代の一般電役機(普通機、また、チューリップ台ともいう)が中心であったが、比較的新しいものでは、大一商会の「イヤミのここで一発」等もあった(2007年6月24日時点)。
また店舗も20坪前後の狭小な空間で、照明も暗く、一部の看板ネオンは点灯しない。しかしパチンコ営業の草創期の原形を未だとどめていた。年配者が多く訪れる街と言われている巣鴨地区の一角という場所柄も相まって、昭和時代の匂いを色濃く持っている希少なパチンコ店として、専門誌以外でもテレビ等でしばしば天国が紹介、放映された[5][6]。一方、遊技台の設置期限が2006年ごろから厳守化されたこと[7]にともなって、当店でも1/3ほどのコーナーが営業していなかった[8](2007年6月24日時点)。
珍しい設備等
[編集]周辺
[編集]旧中山道の沿線で、巣鴨地蔵通り商店街の北西に連なる庚申塚商栄会のほぼ北西端に位置する。至近には大正大学巣鴨キャンパスが建つ。最寄り駅は庚申塚停留場(都電荒川線)、および西巣鴨駅(都営三田線)。
その他
[編集]- 天国は外から見える2階部分にパラボラアンテナが設置されているが、兼住居のためだと思われる。
- その2階部分だが、12 - 13年ほど前[いつ?]に出火して火事になったことがある(2階部分は全焼)。消火のための放水で1階のパチンコ部分も水浸しとなり、再開は困難と思われたが、しばらくして見事再開した。
- インターネット等ではパチンコレトロ台の博物館としての存続や再開を望む声や意見も一部にあった。
脚注
[編集]- ^ “巣鴨(滝野川3)”. わがママのおでかけフォト日記 (2008年2月8日). 2022年10月3日閲覧。[信頼性要検証]
- ^ 2007年6月24日時点では営業していたコーナー(約20台)も長期休業を経て再開後はベニア板で封鎖されていた(中央の景品カウンター側の2列約20台、2008年2月22日現在)
- ^ 通称、羽根モノ台と呼ばれている機種。台の仕様は「CRイヤミのここで一発」とほぼ同じである。
- ^ “パチンコ屋”. 巣鴨・池袋散策マップ (2013年12月13日). 2014年7月1日閲覧。[信頼性要検証]
- ^ “出没!アド街ック天国バックナンバー『巣鴨』”. 巣鴨周辺MAP. 2022年10月3日閲覧。
- ^ “パチンコ 天国|2005年10月 1日”. 出没!アド街ック天国. テレビ東京 (2005年10月1日). 2022年10月3日閲覧。
- ^ 検定日から3年以上経過した機種については、ホールから必ず撤去せねばならないことが決められている。だが、実際はその機種を設置しているパチンコ店が所轄の警察署に届け出れば、特例として検定日から3年以上経過しても継続して設置が認められてきた。この検定切れの機種を「みなし機」と言い、俗に言うレトロ台の機種がこれに該当していた。その特例のためこの決まりは事実上、有名無実のものになっていたが、ホールによってはなかなか新台入れ替えが行われないといった遊技台メーカー側の弊害があり、メーカー側の要望などで2006年7月頃からみなし機の設置は認められないように内規が変更された(ただし、スマートボールおよびパチンコの普通機に限り、特例として認められる)。当店でも2007年の6月下旬、休業直前の遊技台の設置状況がほとんど普通機(チューリップ台)ばかりであったのも、これらの事情が理由だと思われる。
- ^ 2007年の初め頃より(内規が変更され、実施が始まった2006年7月からでも半年程度の猶予は認められていた)、天国にある機種の中では新しい方だった「レッドライオン」、「魔界組」、「ブンブン丸」等が設置されていた1列全部、約20台の島が閉鎖された。それ以降は「イヤミのここで一発」を除き、全てが「チューリップ台」となった。閉鎖された島の機種には上記の他にも「もちあげ隊」や「Mr.フォール」、「ドッカン島」などがあり、主に1980年代中盤 - 1990年代前半にかけて登場した機種が撤去の対象になった。
- ^ この両替機は旧千円札と五百円札しか使用できなかった。そのため、景品カウンターで新千円札を旧千円札に交換してもらい、両替機を通すという過程が必要であった。なお、当店の台間玉貸し機(サンドイッチ)は100円硬貨と500円硬貨がそれぞれ使用できた。
外部リンク
[編集]- 公式サイト - ウェイバックマシン(2006年12月5日アーカイブ分)
- パチンコ天国(庚申塚商栄会の店舗紹介ページ) - ウェイバックマシン(2007年9月27日アーカイブ分)