パジェント
パジェント(英語: pageant、英語発音: [ˈpædʒənt])は、歴史・伝説・宗教等をモチーフとし、華麗な衣装を着けての行進(儀式等の意味を持つ行進)、野外演劇[1]、華麗・壮観な出し物を見せる展示会等を言う。
ページェントと表記されることも多いが、パジェントあるいはパジャントの方が原音に近い[要出典][2]。
衣装を着けての行進
[編集]歴史・伝説・宗教をモチーフにして、華麗な衣装を着て野外で行う行進(→procession)を指す。
演劇
[編集]中世のパジェント
[編集]中世ヨーロッパでは神秘劇や、道徳劇などの民衆劇の際、飾り立てた山車をだすことがあり、それをパジェントと呼ぶこともあった。
ルネッサンス期のパジェント
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20世紀のパジェント
[編集]20世紀初頭、イギリスの劇作家ルイス・ナポレオン・パーカー(Louis Napoleon Parker)が、パジェントという語を使い歴史野外劇を作成。
イギリスのみならず、アメリカ、カナダ、南アフリカなど、英語圏の国々に普及させた。この期のパジェントを、モダン・パジェント、あるいはパーカリアン・パジェントと呼ぶ。
モダン・パジェントの特性
[編集]アマチュア演劇ブームにのり、基本的にはアマチュアだけで行われる演劇であり、行われる都市の歴史をローマ時代から17世紀ほどまでにわたって描いたものが、初期のモダン・パジェントの主流である。第一次世界大戦後は、19世紀ほどまでカバーすることも増えた。
内容は民族主義的なものが多く、帝国主義的な要素も多分に見られる。
モダン・パジェントの推奨者
[編集]モダン・パジェントは多くの著名な文化人によって作られた。主な執筆者にアーサー・キラークーチなどを上げることができる。
日本のパジェント
[編集]1920年代、坪内逍遥が、パジェントを日本に根付かせようとした。いきさつは坪内の『我がページェント劇』に詳しい。『熱海町のページェント』などを執筆したが、イギリスやアメリカでの大成功には及ばなかった。
脚注
[編集]- ^ 『野外劇』 - コトバンク
- ^ 日本の演劇界では pageant のことを「パジェント」と呼んでいる。また、日本の美術界で「パジャント」はギリシア婦人胸像を指す。なお、英語で pageant と言うとミス・コンテストを指すこともある。
関連項目
[編集]- en:Symphonic outdoor drama - オーバーアマガウ
- 仮面劇
- ナショナリズム
- ナショナル・アイデンティティ
- 歴史 - 史学史(ヒストリオグラフィー) - 時代考証
- 伝統の創造 - フェイクロア
- 光のページェント
- 仮装
- 見世物