バーティカルバー
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バーティカルバー(英: vertical bar)は、約物のひとつで、「|」と書き表される。Unicode名称はバーティカルライン (vertical line)。縦線とも呼ばれる。コンピュータ言語や数学などで主に使用される記号で、自然言語ではほとんど使用されない。
ブロークンバー
[編集]バーティカルバーの中央が切断されている記号「¦」は、ブロークンバー (英: broken bar)またはブロークンバーティカルバー (英: broken vertical bar) という。破断線とも呼ばれる[1]。
現在ではUnicodeやLatin-1はこの文字に独立した符号を与えているが、歴史的には独立した文字ではなく、バーティカルバーをラテン文字の「I(大文字アイ)」や「l(小文字エル)」などと区別するために作られた別字形だった。そのため、いくつかの古いレンダリングエンジンはバーティカルバーをブロークンバーのグリフで表示する。
用法
[編集]数学
[編集]- |x|の形で、絶対値の記号として用いる。
- {x|x<2}の形で、定義を表す。
- P(A|B)の形で、「Bという条件のもとでAとなる確率」という条件付き確率を表す。
- d|nの形で、「dはnの約数である」ことを示す。
物理学
[編集]- 〈φ|ψ〉, 〈φ|, |ψ〉 は、ブラ・ケット記法。
コンピュータ
[編集]- UNIXやMS-DOSではパイプの記号として用いる。
- C言語やその影響を受けている言語では、1本(|)でOR演算子、2本(||)で論理和演算子として用いられる。
- 正規表現やバッカス・ナウア記法では「選択」、すなわち、左右の書式のいずれかを選べることを意味する。
- PL/IやSQLでは、2連のバーティカルバー (||) は文字列連結演算子である(ただしこの演算子をサポートしないSQLエンジンは多い)。
- MediaWikiにおいては、ウィキテキストにおける内部リンク先の表示名称と実際のページ名称を区別する際に用いられる。
自然言語
[編集]国際音声記号 (IPA) で歯吸着音を表す。Unicodeでは属性が(記号でなく)文字の U+01C0 latin letter dental click「ǀ」を使う。
符号位置
[編集]記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
| | U+007C |
1-1-35 |
| | | |
縦線 VERTICAL LINE |
¦ | U+00A6 |
1-9-5 |
¦ ¦ ¦ |
破断線 BROKEN BAR |
ǀ | U+01C0 |
‐ |
ǀ ǀ |
LATIN LETTER DENTAL CLICK |
∣ | U+2223 |
‐ |
∣ ∣ ∣ |
DIVIDES |
| | U+FF5C |
1-1-35 包摂 |
| | |
縦線(全角) VERTICAL LINE |
¦ | U+FFE4 |
1-9-5 包摂 |
¦ ¦ |
破断線(全角) BROKEN BAR |
脚注
[編集]- ^ JIS X 0213:2012 附属書4 仮名、特殊文字及びけい線素片