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バラアサガオ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バラアサガオ
バラアサガオの花
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク類 asterids
階級なし : シソ類 lamiids
: ナス目 Solanales
: ヒルガオ科 Convolvulaceae
亜科 : ヒルガオ亜科 Convolvuloideae
: Merremieae
: Distimake
: バラアサガオ D. tuberosus
学名
Distimake tuberosus (L.)

A.R.Simões et Staples

シノニム
和名
バラアサガオ(薔薇朝顔)

バラアサガオ(薔薇朝顔、学名Distimake tuberosus)はヒルガオ科つる性多年生草本

Merremia tuberosa (L.) RendleおよびIpomoea tuberosa L.はシノニム[1]。旧Merremia属は2017年に細分化され[2]、バラアサガオはDistimake属へ移された。ほとんどの文献では旧種名Merremia tuberosaで記されている[3][4][5][6]が、YList[1]においては細分化後の属名で表記されており、本稿ではこれに従った。別名セイロンアサガオ[3]、ウッドローズ[5][3]

特徴

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茎は茶褐色を帯び、他の木などに絡みつき長さ20 mに達し、樹冠を覆い尽くす。葉は互生し、長さ10–20 cmで7深裂する。葉柄の長さは7–15 cm。開花期は秋から冬。花は直径約7 cm、黄色で漏斗状、1花柄に3–5個つける[3]。猛烈な繁茂状況とも相まって、黄花と分裂葉は遠くからもよく目立つ[5]

利用

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果実の周りを硬い萼の5裂片が取り巻いており、全体がバラの花に似ることから「ウッドローズ」の名でドライフラワーに用いられる[3][5][7]

分布と生育環境

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熱帯アフリカ~インド[3]または熱帯アメリカ[7]、メキシコ~中米[5]原産で、世界中の熱帯~亜熱帯に帰化。小笠原諸島や沖縄に野生化[3]。林縁などにみられる他、公園や庭に植栽されることもある[5]

ギャラリー

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近縁種

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ヒメコガネヒルガオMerremia gemellaハスノハヒルガオDecalobanthus peltatus (=Merremia peltata)ミミバフサアサガオCamonea umbellata (=Merremia umbellata)が沖縄県内に[8][6][4][9]ツタノハヒルガオMerremia hederaceaが沖縄[4]、鹿児島[10]、千葉[11]にそれぞれ帰化。ツタノハヒルガオは鹿児島県では重点啓発種とされ[10]、本州でも一時的な発生が見られるが、開花前に寒さで枯死するため花を付けない[12][13]。 これらの種とバラアサガオは従来ツタノハヒルガオ属[5]Merremiaに分類されていたが、2017年に細分化され[2]、バラアサガオ以外ではハスノハヒルガオがDecalobanthusへ、ミミバフサアサガオがCamoneaへそれぞれ移された。

近縁種ギャラリー

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脚注

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参考文献

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  • 天野, 誠「メレミア・トゥベロサ」『植物の世界』 2(種子植物)、朝日新聞社、東京〈朝日百科〉、1997年、301頁。ISBN 9784023800106 
  • 池原, 直樹『沖縄植物野外活用図鑑』 3巻《帰化植物》、新星図書出版、那覇、1984年。 
  • 植村, 修二 ほか『日本帰化植物写真図鑑:Plant invader 500種』 2巻、全国農村教育協会、東京、2010年。ISBN 9784881371855 
  • 沖縄県沖縄県内における外来生物法及び生態系被害防止リスト掲載種(植物)の生育状況調査』(PDF)(レポート)沖縄県、2018年、24-59頁https://www.pref.okinawa.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/004/823/h30_2-1-3karui.pdf 
  • 鹿児島県鹿児島県外来種リスト』(PDF)(レポート)鹿児島県、2017年https://www.pref.kagoshima.jp/ad04/kurashi-kankyo/kankyo/yasei/gairai/documents/51561_20170405164635-1.pdf 
  • 梶田, 結衣、米倉, 浩司、遠山, 弘法、赤井, 賢成、天野, 正晴、阿部, 篤志、山本, 武能、設樂, 拓人 ほか「沖縄県西表島における外来植物目録」『大阪市立自然史博物館研究報告』第76号、大阪市立自然史博物館、2022年、125–141頁、ISSN 0078-6675 
  • 神奈川県植物誌調査会 編『神奈川県植物誌:2018』(PDF)(電子版)神奈川県植物誌調査会、2018年。ISBN 9784991053726https://flora-kanagawa2.sakura.ne.jp/attach/eFloraofKanagawa2018v1.pdf 
  • 千葉県希少生物及び外来生物に係るリスト作成委員会 編『千葉県の外来生物』(PDF)(レポート)(初版(平成24(2012)年度)千葉県希少生物及び外来生物に係るリスト作成委員会、2013年https://www.bdcchiba.jp/wp-content/uploads/2022/03/2012gairai_all.pdf 

外部リンク

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  • ウィキメディア・コモンズには、バラアサガオに関するカテゴリがあります。