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バナナチップス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バナナチップス
別名 バナナクリスプス(イギリス英語
種類 チップス英語版
フルコース
提供時温度 室温
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バナナチップス
フィリピンのバナナチップス
フィリピンのバナナチップス
100 gあたりの栄養価
エネルギー 2,170 kJ (520 kcal)
58.40 g
糖類 35.34 g
食物繊維 7.7 g
33.60 g
飽和脂肪酸 28.970 g
一価不飽和 1.950 g
多価不飽和 0.630 g
2.30 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(1%)
4 µg
ビタミンA 83 IU
チアミン (B1)
(7%)
0.085 mg
リボフラビン (B2)
(1%)
0.017 mg
ナイアシン (B3)
(5%)
0.710 mg
ビタミンB6
(20%)
0.260 mg
葉酸 (B9)
(4%)
14 µg
ビタミンC
(8%)
6.3 mg
ビタミンE
(2%)
0.24 mg
ビタミンK
(1%)
1.3 µg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
6 mg
カリウム
(11%)
536 mg
カルシウム
(2%)
18 mg
マグネシウム
(21%)
76 mg
リン
(8%)
56 mg
鉄分
(10%)
1.25 mg
亜鉛
(8%)
0.75 mg
(10%)
0.205 mg
他の成分
水分 4.3 g

%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

バナナチップス英語: Banana chips)またはバナナクリスプスイギリス英語: Banana crisps[1])は、薄切りにしたバナナを揚げたり乾燥させたりしたスナック菓子で、通常はカリカリしている。これは普通はより堅くてデンプンが豊富な調理用バナナプランテンなどの品種から作られ、サバ英語版ネンドラン英語版のような栽培品種が使用される。使用するバナナは甘いものや風味の良いものでもよく、砂糖蜂蜜や様々な香辛料などをコーティングしたりまぶしてもよい[2][3]

バナナチップスは重要な貿易を行っている唯一のバナナ加工品である。バナナチップスの主な輸出国はフィリピンである。バナナチップスの輸出市場はタイ王国インドネシアでも確立している[4][5]

揚げバナナチップス

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揚げバナナチップスは普通は薄切りにした未熟なバナナをひまわり油ヤシ油揚げて製造される。これはポテトチップスと同様に乾燥しており、約4%の水分を含み、塩、香辛料、砂糖または赤糖でコーティングされている。時にはバナナ風味が加えられることもある。熟したデザート用バナナを使用するとねっとりした仕上がりになる。これはドライチップスではなくデザートに使用される。

乾燥バナナチップス

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バナナチップスの種類によっては食品を乾燥させるだけで製造できるものもある。乾燥させただけの薄切りにしたバナナは暗黄色でカリカリではなく、茶色で堅く噛みごたえがある。これはとても甘くバナナの風味が濃い。これは理想的には完熟したバナナから作られる。別の方法としてオーブンで焼いて作ることもできるが、この方法では同じような濃いバナナの風味を得られない可能性がある。

栄養

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乾燥バナナチップスは4%の水分、58%の炭水化物、34%の脂肪、2%のタンパク質を含む。乾燥バナナチップスは100グラムあたり520キロカロリーエネルギーRDI英語版の21%のマグネシウム、20%のビタミンB6、10%の鉄分、11%のカリウムなどの豊富な栄養素を含む。 その他の微量栄養素はRDIに対して無視できる量である。

各国のバナナチップス

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フィリピン

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フィリピンはバナナチップスの主要輸出国である。アメリカ合衆国カナダ欧州連合日本オーストラリア大韓民国中華人民共和国ロシアを含む30以上の国に大量に輸出している。2009年のフィリピンのバナナチップス輸出による年間収益は約3500万ドルだった[5][4][3]。フィリピンにはPinasugbo英語版のような伝統的な料理からチーズパウダーをまぶした現代的なものまで様々なバナナチップスがある。フィリピンのバナナチップスは主にサババナナ英語版カルダババナナ英語版から作られており、後者はサイズが大きいので商用のバナナチップスで好まれている。国内と家庭向けの場合は薄切りにした新鮮なバナナを直接揚げて作る。輸出市場向けの商用バナナチップスの主な製造方法は、浸透脱水英語版とそれに続いて375 °F (191 °C)のヤシ油で1分間揚げるものである。揚げれれたチップスは特徴的な明るい色をしている[3][6][7]

インド

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ケララ州ではnenthra-kaaya oopperivazhaykka upperiまたはupperiとして知られるフライドプランテン英語版チップスはヤシ油で揚げられる[8]。この種類のチップスには熟したプランテンと未熟なプランテンの両方が使用される。スパイシーで甘いチップスを作るためにマサラ赤糖でコーティングされている場合もある。プレーンなバナナチップスとプランテンチップスはそれぞれpachkkaya varuthathukaya upperiと呼ばれている。甘い赤糖でコーティングされたバナナチップスはsharkara upperiまたはsharkkara varattyと呼ばれており、後者がより高価である。Sharkara varattyは結婚式やオナムの際に提供されるサディヤ英語版と呼ばれる伝統的なケララ州の料理に欠かせないものである。

インドネシア

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インドネシアのクリピック英語版・ピサンインドネシア語: Kripik pisang、バナナチップス)

バナナは海域東南アジア原産の植物で、この地域の人々はスナック菓子としての使用を含めて古くからバナナの利用方法を生み出してきた。インドネシアではバナナチップスはクリピック・ピサンインドネシア語: Kripik pisang)と呼ばれており、これは伝統的なカリカリしたチップスのクリピック英語版インドネシア語: Kripik)の変種とみなされている。クリピック・ピサンはカリカリしている人気のスナック菓子で、インドネシアでよく見られ、ジャワ島スマトラ島ではより普及していると見られる。北マルク州ではアヒルのくちばしの形をしたピサン・ムル・ベベインドネシア語: Pisang mulu bebek)が人気である。これはサンバルと揚げラッカセイと揚げアンチョビと一緒に提供される[9]ランプン州ではバナナチップスはチョコレートパウダーと組み合わされてクリピック・ピサン・チョコラインドネシア語: Kripik pisang coklat)と呼ばれている[10]

普通は未熟な緑色のバナナを薄切りにしてライムと塩を混ぜた水に浸してからチップスとして揚げる[11]。未熟なバナナは水分と糖分が少なくデンプンが豊富なので揚げ物によく適している。ピサン・ゴレンインドネシア語: Pisang goreng)も揚げたバナナのスナック菓子だが、薄切りにはなっておらず、甘いホットスナックとして提供される。

アメリカ州

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バナナチップスはミューズリーナッツミックスの一部であることがよくある。トストーネなどの他のチップスは塩辛いチフレス英語版と呼ばれる同様のチップスはバナナの仲間であるプランテンから作られる。熱帯アメリカの文化では全てのバナナはプランテンとみなされるが、全てのプランテンがバナナというわけではない。これらの揚げプランテンチップスはメキシコ南東部、特にタバスコ州でも非常に人気がある。

ギャラリー

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脚注

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  1. ^ Soorianathasundaram, K.; Narayana, C.K.; Paliyath, G. (2016). “Bananas and Plantains”. Encyclopedia of Food and Health. Elsevier. pp. 320–327. doi:10.1016/B978-0-12-384947-2.00054-4. ISBN 978-0-12-384953-3 
  2. ^ mis.dost.gov.ph. “How to Make Sweet and Salted Banana Chips”. EntrePinoys Atbp.. 28 December 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。16 May 2012閲覧。
  3. ^ a b c Pillay, Michael, ed (2011). Banana Breeding: Progress and Challenges. CRC Press. p. 273. ISBN 978-1-4398-0018-8 
  4. ^ a b Robinson, John Charles; Galán Saúco, Víctor (2010). Bananas and Plantains. CABI. p. 16. ISBN 978-1-84593-738-6 
  5. ^ a b Molina, A.; Valmayor, R. V. (1999). “Banana Production Systems in Southeast Asia”. In Picq, C.. Bananas and Food Security / Les productions bananières: un enjeu économique majeur pour la sécurité alimentaire. Bioversity International. p. 434 
  6. ^ Po, Lillian G. (2007). “Major Tropical Fruits and Products: Banana, Mango, and Pineapple”. In Hui, Y. H.. Handbook of Food Products Manufacturing: Health, Meat, Milk, Poultry, Seafood, and Vegetables. John Wiley and Sons. p. 825. ISBN 978-0-470-04964-8 
  7. ^ Dela Cruz, F. S. Jr.; Gueco, L. S.; Damasco, O. P.; Huelgas, V. C.; Dela Cueva, F. M.; Dizon, T. O.; Sison, M. L. J.; Banasihan, I. G. et al. (2008). Farmers' Handbook on Introduced and Local Banana Cultivars in the Philippines. Bioversity International. ISBN 978-971-91751-8-6. https://www.bioversityinternational.org/fileadmin/_migrated/uploads/tx_news/Farmer_s_handbook_on_introduced_and_local_banana_cultivars_in_the_Philippines_1376.pdf 
  8. ^ Ignatius Pereira (April 13, 2013). “Banana Chips from Kerala, India”. The Hindu. http://www.thehindu.com/features/magazine/the-taste-of-kerala/article4605855.ece 2013年4月13日閲覧。 
  9. ^ Kenikmatan Dalam Kesederhanaan Pisang Goreng Mulut Bebek” (Indonesian). indonesiakaya.com. 21 April 2022閲覧。
  10. ^ Cara Membuat Keripik Pisang Coklat Khas Lampung” (Indonesian). liputan6.com (25 October 2018). 21 April 2022閲覧。
  11. ^ Banana Chips (Keripik Pisang)”. Indonesian Original Recipe. 2024年3月3日閲覧。

関連項目

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