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バツヒジャウ鉱山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
バツヒジャウ鉱山
Batu Hijau Mine
所在地
Batu Hijau Mineの位置(インドネシア内)
Batu Hijau Mine
Batu Hijau Mine
インドネシアにおける位置
Batu Hijau Mineの位置(小スンダ列島内)
Batu Hijau Mine
Batu Hijau Mine
Batu Hijau Mine (小スンダ列島)
所在地スンバワ島
西ヌサ・トゥンガラ州
インドネシアの旗 インドネシア
座標南緯08度58分 東経116度52分 / 南緯8.967度 東経116.867度 / -8.967; 116.867座標: 南緯08度58分 東経116度52分 / 南緯8.967度 東経116.867度 / -8.967; 116.867
生産
産出物
生産量325,500 トン(銅)
719,000 オンス(金)
会計年度2005年
歴史
開山2000年
閉山2025年
所有者
企業P.T. Newmont Nusa Tenggara
ウェブサイトP.T. Newmont Nusa Tenggara
取得時期1990年
NYSENEM
プロジェクト:地球科学Portal:地球科学

バツヒジャウ鉱山(ばつひじゃうこうざん、英語:Batu Hijau mine)とは、インドネシア共和国西ヌサ・トゥンガラ州スンバワ島の南西部にある及び金鉱山である。

概要

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鉱山では露天掘りで銅及び金鉱石鉱石が採鉱され後に選鉱され、産出された銅鉱石及び金鉱石はインドネシアで選鉱された後にインドネシア国外の製錬所へと輸出されている[1]。バツヒジャウ鉱山は同じくインドネシアにあるグラスベルク鉱山に次ぐ大規模な鉱山であり、鉱山で採鉱されうる可採鉱量は10.2億tであり粗鉱処理量120.000tである。粗鉱品位は銅については1tあたり0.52%、金については1tあたり0.41gであり、採鉱される鉱石の品位は比較的に低い値である[2]。しかしながら、鉱石及びズリの採鉱量は1日あたり700kt程度であり、銅鉱石及び金鉱石を採鉱するため世界でも最大規模の露天掘り採鉱が行われている[3]。バツヒジャウ鉱山の「Batu Hijau」は、酸化銅孔雀石)にちなむ「緑の石」をインドネシア語で意味しており、鉱床発見時に見つかった酸化銅に由来している[1][4]

歴史

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1990年に鉱床が発見された[5]

バツヒジャウ鉱山のあるスンバワ島南西部は熱帯雨林が生い茂る地域であり、鉱山が開発された時に鉱山施設のみならず道路等のインフラも同時に整備されることから、1996年頃より、鉱石を採鉱及び選鉱する鉱山施設の建設が検討され始め、1997年に工事が開始された[3][6][4]

鉱石の試験的な精鉱は1999年年末より始められたが、商業生産が開始されたのは2000年末〜2001年からとなる[5][4]

生産

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鉱山は乾季雨季が交互する熱帯雨林帯にあり、雨季には降水量も多い。そのために、雨季と乾季では処理すべき排水浸透地下水を鑑みて、採鉱のプロセスは異なっている。

粗鉱処理能力は着工時には1日あたり120,000tに設定されていた。その後、建設期間中に処理能力増強が図られ、1日あたり140,000t程度まで引き上げられ、現在も維持されている[4]。採掘量についても着工時に設定されていた1日あたり480,000tから、建設期間中に機械の導入を促進することで増強が図られており、1日あたり600,000tとなっている[4]

地質

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バツヒジャウ鉱山は、ポーフィリ型銅・金鉱床であると考えられ、トナライトが複数回貫入して周辺及び内部に銅及び金を含む鉱物リッチとなる構造が形成された。そして、鉱体中心部にかけて高品位帯が存在し中心部から周辺部に向かって銅及び金を含む鉱石の品位は低下する傾向にある[1]。そのために、鉱体深部に到達するためには露天掘りにより鉱体を包み覆う多量の土を剥土しながら、ピット壁を押し拡げる作業が繰り返される必要があった。バツヒジャウ鉱山での採鉱にあたっては、地質モデルに基きながら新規ボーリングデータを加味しつつ行われている[3]

脚注

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  1. ^ a b c 荒川仁 (11 2017). “インドネシア Batu Hijau 銅鉱山に参画して ―第2回:インドネシア資本化進行期(2005~2011年)―” (pdf). 金属資源レポート: 1-9. https://mric.jogmec.go.jp/wp-content/uploads/2017/11/mr201711_01.pdf 2018年11月28日閲覧。. 
  2. ^ Batu Hijau Copper-Gold Mine”. 2018年11月28日閲覧。
  3. ^ a b c 水落洋一 (2006). “Batu Hijau鉱山の露天掘り操業” (PDF). 資源と素材 122 (12): 601-605. doi:10.2473/shigentosozai.122.601. https://doi.org/10.2473/shigentosozai.122.601 2018年11月28日閲覧。. 
  4. ^ a b c d e 荒川仁 (9 2017). “インドネシア Batu Hijau 銅鉱山に参画して ―第1回:参画から操業初期(1996~2005年)―” (pdf). 金属資源レポート: 1-9. https://mric.jogmec.go.jp/wp-content/uploads/2017/09/mr201709_01.pdf 2018年12月9日閲覧。. 
  5. ^ a b Nusa Tenggara Mining. “バツヒジャウ鉱山と生物多様性保全” (pdf). FoE Japan. 2018年12月9日閲覧。
  6. ^ Nusa Tenggara Mining (2006年7月25日). “バツヒジャウ鉱山 - 環境保全と地域協力” (PDF). 一般社団法人地球・人間環境フォーラム. 2018年12月9日閲覧。