ハン・ドッグ
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ハン・ドッグ(英: Han Dog)は、漢王朝の時代に警備犬(house guard)として飼育されていた犬種。現在は絶滅。チャウ・チャウやシャー・ペイに似ているが、これらの犬種の原型の一つである可能性が取りざたされている[1]。
概要
[編集]絶滅した犬種ではあるが、現存する芸術作品からその姿をうかがい知ることができる。ハン・ドッグを表現した作品では、その姿はかなりの一貫性を持っており、犬種として存在していたと考えられる。がっしりした体格で、脚は短めで首と胴が太い。立ち耳・巻き尾。口角は広く、口を開けてうなり声を出した。抑制用のハーネスを身に着けている点も共通で、不審者の侵入に備えて敷地の外につないでいたと考えられる[1]。
後漢(25年 - 220年)の墓所からも陶器製のハン・ドッグが出土しているが、これは被葬者を護る象徴的な役割を担うとされる[1]。
参考文献
[編集]- デズモンド・モリス 著、池田奈々子, 岩井満理, 小林信美, 竹田幸可, 中條夕里, 靖子カイケンドール 訳『1000種を越える犬たちが勢揃いした究極の研究書 デズモンド・モリスの犬種事典』福山英也, 大木卓(監修)、誠文堂新光社、2007年8月10日。ISBN 978-4-416-70729-6。
- アメリカン・ケネル・クラブ 著、株式会社DHC出版事業部 訳『犬の事典』筒井敏彦, 高田進(監修)、株式会社DHC、1998年4月17日。ISBN 4-88724-038-4。
- 小島豊治『図鑑 世界の犬 純血212種』Collar出版、2012年10月1日。ISBN 978-4-9906379-0-3。