ノート:恐鳥類
ふと思ったことですが
[編集]恐鳥類は本当に絶滅してるんですかね?ディアトリマはキジカモ目が有力で、ホルスラコスはツル目もしくはノガンモドキ目となっていて、多系統だと思います。それが正しいとすれば、新たな恐鳥類が登場したり、現在存在しているダチョウやエミューが恐鳥類だということもありえるのではないでしょうか?そう考えると、恐鳥類は絶滅したというのは違うような気がするのですが・・・。どうなんでしょうか?--眼鏡恐竜(会話) 2012年5月26日 (土) 06:14 (UTC)
- ここはあなたの思い付きを書く場所ではありません。--かもちゃんず(会話) 2012年5月27日 (日) 11:42 (UTC)
「恐鳥類」という用語の使用について
[編集]「恐鳥類」という用語ですが、この利用に疑問があります。おそらくは英語の "Terror Bird" を日本語に訳して「恐鳥類」としたのでしょうが、英語版のPhorusrhacidaeのノートでは、"Terror Bird"をガストルニスなどにも適用するのは翼竜や首長竜を恐竜として扱うのと同じ誤用である、という議論が2011年にされており、複数のユーザーにより合意に至っています。現に、英語版での"Terror Bird"はPhorusrhacidaeへのリダイレクトになっており、"Terror Bird"がフォルスラコス科のみを指すことが示唆されています。さらにナショナルジオグラフィックの記事[1]や出典元の論文では「ガストルニスは"Terror Bird"なのか否か」が議論されており、"Terror Bird"がフォルスラコス科のみを指す用語であることが窺えます。
日本語での「恐鳥類」がガストルニスも含んでいるのは、これも誤用、さらにはWikipediaや古生物コミュニティに端を発して定着した誤用なのではないでしょうか。
ガストルニスやフォルスラコスなどを扱った手元の書籍やWeb記事を調べてみました。以下のように分類できます(個人サイトはなるべく除外しましたが、影響力の強いと思われるサイトやかつてWikipediaの古生物関連記事からリンクが貼られていたものは掲載しています。網羅しているわけではありませんが)。
- 「恐鳥類」表記のないもの
- 『小学館の図鑑NEO 大むかしの生物』(小学館、2004年)
- 『地球大進化 46億年・人類への旅』(NHK出版、2004年)
- 『よみがえる恐竜・古生物』(SBクリエイティブ、2006年)
- 『世界の巨大恐竜博2006』図録(日本経済新聞社、NHK、NHKプロモーション、日経ナショナルジオグラフィック社)
- 『ニューワイド学研の図鑑 大昔の動物 増補改訂版』(学研教育出版、2008年)
- 『恐竜の教科書 最新研究で読み解く進化の謎』(創元社、2019年)
- 『恐竜博2019』図録(国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、朝日新聞社、2019年)
- 『アメリカ自然史博物館 恐竜大図鑑』(化学同人、2020年)
- 「恐鳥類」表記はあるが、フォルスラコス科しか言及されていないもの
- 最強の鳥はこれかも(ビッグゲーム)<個人サイト>
- ジャブの連打で獲物を仕留めた恐鳥類(ナショナルジオグラフィック、2010年)
- 『リアルサイズ古生物図鑑 新生代編』(技術評論社、2020年)
- 「恐鳥類」表記があり、ガストルニスなども含めているもの
- ディアトリマ(戦え絶滅動物)<個人サイト>
- 大量絶滅からの再出発(科学バー)
- かつて最強の鳥として君臨した恐鳥「ディアトリマ」(カラパイア、2009年)<個人サイト>
- 『絶滅した奇妙な動物②』(ブックマン社、2010年)
- 恐鳥類~それは竜の残光(古世界の住人、2012年)<個人サイト>
- 『地球46億年の旅』2014年10月号(朝日新聞出版)
- 『NHKスペシャル 生命大躍進』(NHK出版、2015年)
- 「恐鳥人類」が誕生していた!? 恐竜と鳥類を結ぶ「恐鳥」の謎(月間ムー、2016年)
- パオちゃん's EYE(倉敷市立自然史博物館、2017年9月1日)
- 子ども科学電話相談(NHK、2018年7月30日)
- 大量絶滅からの再出発(Web科学バー、2018年9月26日)
- 『BIRDER』2019年8月号(文一総合出版)
- 「分子情報にもとづいた真獣類の系統と進化」『哺乳類科学』第60巻第2号、2020年
こう見ると、2000年代の図鑑やNHKおよびBBCの書籍は「恐鳥類」という用語を用いておらず、一方で個人サイト等で「恐鳥類」という用語が使われていたように思えます。また、2010年代以降でより信頼性の高い情報源に「恐鳥類」表記が浸透したように感じられます(とはいえ『哺乳類科学』は哺乳類を主題とした文献であり、古生物やもっと言うと古鳥類を専門に扱う書籍に比べて信頼性が高いとは言えないとも考えます。NHKの子ども科学電話相談もあくまで子ども向けの媒体です。『絶滅した奇妙な動物②』『生命大躍進』は監修者の存在が明記されていません。『カラパイア』『ムー』は学術的記事を扱う出典には相応しくないでしょう)。
これらの媒体にWikipediaの影響がおよんでいるか否かの評価は困難ですし、誤用を指摘しても「恐竜」と違ってそれは独自研究になりかねないため、これらを理由とした削除依頼の提出やリダイレクト化の提案は現状考えていません。しかし、恐鳥類が立項された2006年10月3日以前の文献でガストルニスなども含めて「恐鳥類」として扱う信頼性の高い文献があれば、単系統性はともかくとして、立項以前から「恐鳥類」が記事主題の意味で用いられていたことを示せます。どうか、2006年10月3日以前の文献で「恐鳥類」の使用を示すものを提示していただければ、と思います。--ノボホショコロトソ(会話) 2021年12月7日 (火) 04:18 (UTC)
- 追記 恐竜博2006の図録を追加しました。--ノボホショコロトソ(会話) 2021年12月7日 (火) 04:37 (UTC)
- 追記 恐竜の教科書を追加しました。--ノボホショコロトソ(会話) 2021年12月7日 (火) 08:50 (UTC)