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ノート:ルノードー賞

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はじめまして。私はすこしまえに Jean Renaudie という建築家の項目をフランス語版から翻訳した者です。はじめに申し上げておきたいのですが、 le Prix Renaudot について、私は「ルノードー賞」という表記に異議を唱える意図をもっているわけではありません。ただ、ささやかな問題提起をしたいと思うのです。2007年六月現在、インターネット上の検索では、私がノート:ジャン・ルノディーで紹介した三例のほか、「ルノド賞」をふくめて四つの表記例が存在しており、数のうえでは「ルノドー賞」がやや優勢のようです。もちろん、この場合において、au と ot はいずれも発音上は同じ o fermé ですから、「ルノドー賞」はよい表記とはいえないのですが[1]、「権威」がある(?)ところでは、国際交流基金、東京と横浜の日仏学院、みすず書房、などのサイト内にあるページでこの表記を採用しています。

ところで、前述のノートでも申したことですが、 o fermé を「オー」というカタカナ表記に(慣習的に)必ず対応させるわけでもないのです。例えば、Beaumarchais の Beau と beaux-arts の beaux は同じ発音なのに、慣習的なカタカナ表記では何故か「ボー」と「ボ」にわかれてしまいます。もちろん、「ボー」も「ボ」も厳密には正しくないが、カタカナ表記はあくまで近似的な「間に合わせ」のようなものに過ぎないのだから、どれかで折り合いをつけるしかない、とも言えるでしょう。そしてその折り合いをつける仕方が、個人、時代、事例によって多少異なってしまうのだと。Le Prix Renaudot の場合のように、同じ分野の研究者、翻訳者、出版社等の間でさえ長期にわたって表記が統一されないのは、現状でも特に不都合はないからかもしれません。

こうしたことも含めて(フランス語とフランス語圏の文化に関心をもつ)できる だけ多くのかたからご意見をいただきたく思います。できましたら、お時間がお ありのときにでも、ノート:ジャン・ルノディーにご意見をお寄せくださいますよう お願いします。

  1. ^ ご存知のように、au で表される母音の発音は、動詞 avoir の未来形や条件法(nous aurons, vous auriez...), laurier など、r のまえや、augmenter, auspices (Le Petit Robert によれば mauvais も)といった例 (o ouvert) をのぞくと、 大部分は o fermé です。

--建築的散策者 2007年6月22日 (金) 12:28 (UTC)[返信]