ノート:ヨハネス・ケプラー
火星の衛星の数について
[編集]User talk:MakotoyおよびWikipedia:ウィキプロジェクト_検証/依頼/ガリヴァー旅行記、ケプラーと『トンデモ超常現象99の真相』を受けての提案です。--Makotoy 2009年11月29日 (日) 17:29 (UTC)
この記事
- ガリレオによる木星の衛星の発見 (1610) に触発され、小冊子『木星のさまよう四個の衛星に関する観測報告』(1610年)でケプラーが火星の衛星の数を2個と予想したこと、ケプラーの死後に出版されたSF的作品『ソムニウム〔夢〕』(1634年)にケプラーの予想の内容が含まれていること、予想が実際に検証されたのは1877年であったこと(のみ)を書きます。出典は二次資料であるアーサー・ケストラー『ヨハネス・ケプラー』(河出書房新社、1971年) とします。
- 火星の衛星の数に関する部分について、ケプラーが1610年に同様のことを予想として提出していたこと、ガリヴァーのほかに『ソムニウム〔夢〕』、『ミクロメガス』(1750年) にも同様の言及があることを書きます。この部分については一次資料としてこれら2件の書籍、二次資料としてアーサー・ケストラーの『ヨハネス・ケプラー』を挙げます。「元ネタ」(百科事典的な言い回しでないためもっときちんとした言い回しに変えるとしても)というような、スウィウフトがケプラーの予想について直接・間接的な影響を受けていたことの示唆は、確実な証拠がない限り控えるべきです。(ケプラーの第3法則は衛星の数とは関係がありません。)
以上、Makotoyさんによる提案。--iwaim 2009年11月29日 (日) 18:35 (UTC)
◆「ケプラーの第三法則」について触れられているので、「Wikipedia‐ノート:ウィキプロジェクト 検証/依頼/ガリヴァー旅行記、ケプラーと『トンデモ超常現象99の真相』#スウィフトとケプラーの第三法則」に『トンデモ超常現象99の真相』での記載についての情報を出しておきました。
提案内容については、記事「ヨハネス・ケプラー」についてはアーサー・ケストラー『ヨハネス・ケプラー』にそのような記述が確認できるのであれば、その内容で良いかと思います。(様々な作品で「火星の衛星が2つ説」が記述されるようになるほど) 世間で広く知れ渡っていたということについては、その内容を記述した信頼できる情報源があれば記載してもいいとは思います。
記事「ガリヴァー旅行記」については、提案内容に賛成します。出典については、一次情報自体にあたれるといいのですが、結構困難な気もします。もちろん一次情報自体を検証できる方がいらっしゃればそれを記載すべきでしょう。また、「火星の衛星が2つであることを1877年より前に"予言"していたとされるもののうち、最もよく知られているものが『ガリヴァー旅行記』である」という旨の内容はあってもいいかも知れません。その出典は『トンデモ超常現象99の真相』でいいでしょう。(今記載しなかったとしても、将来誰か記載したがる人はでてくると思うし。そうであるのならば出典と共に記載しておいてもよかろうと思う)
なお、「ノート:ガリヴァー旅行記#火星の衛星の数についての記述」にて本議論を告知しておきました。--iwaim 2009年11月29日 (日) 18:35 (UTC)
- おおむね賛成します。ただ、ケストラーの著書(筑摩書房版、ISBN 978-4480091550)をざっと読んだところ、『木星のさまよう四個の衛星に関する観測報告』でケプラー自身が木星の4つの衛星を確認した、という内容はあるものの、火星の衛星に関する記述を見付けられませんでした(単に私が見落としたのかもしれませんし、他の版には載っているのかもしれません)。PATMAN さんの指摘された、カール・セイガン『宇宙との連帯』河出書房新社、1982年 pp. 148 - 150 には、
- 火星に2つのの衛星があると初めて予想したのはケプラー
- ヴォルテール『ミクロメガス』やスウィフト『ガリヴァー旅行記』にも火星の衛星は2つとの記述あり
- スウィフトが火星人という説を立てる者もいたが、ケプラーの説を知っていたと考えるのが妥当であろう
- との内容があります。そこで、現時点ではカール・セーガンを出典として、「ケプラーが初めて火星の衛星は2つと予想した」「ガリヴァー旅行記などにも火星の衛星は2つとある」という程度の記述に留めておけばよいと思います。地球の衛星が1つ、木星の衛星が4つであることから、火星の衛星が2つと予想するのはさほど特殊な思考とは思われず、カール・セーガンの著についても「スウィフトが火星人であるとの説に比べれば、ケプラーの影響があると考える方が妥当」という感想程度のものであり、ケプラーの説がスウィフトに影響を与えたことを積極的に示すものではなく、そういう示唆を記事に記すべきではないでしょう。--白駒 2009年12月6日 (日) 22:15 (UTC)
- ◆検証ありがとうございます。とすると『トンデモ』の方は三次資料としても問題ありですね・・。調べてみたところ、ケプラーが火星の衛星の数を予想しているのは『屈折光学』(Dioptrice) (1611) に含まれるフレーズ "Salue umbistineum geminatum Martia proles." のようです。E. S. CarlosによるA part of the preface of Kepler's Dioptrics, forming a continuation of Galileo's Sidereal Messengerの88ページにその英訳として "Hail, twin companionship, children of Mars" が挙げられています。後者はGoogle Booksで確認できます。(「もっとも有名なのは」というような記述についてですが、あえてそういう風にいわなくてもいいと思うのです。「火星の数に関する言及を含んだ文学作品は〜」とやって、いくつか並んでいる中にガリヴァーがあれば当然一番注目されるのは誰でも知っているガリヴァーということになるでしょう。そのような読者の知識による効果以上にあえてガリヴァーに注意を引く必要はこの件に関して言えばあまりないと思うし、むしろガリヴァー以外にも同時代の文学作品で火星の衛星が一定の関心を集めていた、というコンテクストの確立の方が重要に思います。)--Makotoy 2009年12月7日 (月) 10:51 (UTC)