ノート:マダラシリアゲ
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改名提案(2022年2月)
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本記事のタイトルをマダラシリアゲムシから Panorpa communis へと改名することを提案します。本種の和名としての「マダラシリアゲ」の用例はネット上にはまったく見つからず、手元の書籍でも同様です。したがって、現行の記事タイトルはプロジェクト:生物#項目名の「創作和名の禁止」に抵触している可能性が高いです。本種は日本には分布しておらず、和名がついている可能性も高くないため、学名 Panorpa communis への改名が適切だと考えられます。--森津(会話) 2022年2月12日 (土) 01:25 (UTC)|修正--森津(会話) 2022年2月12日 (土) 01:28 (UTC) | 除去取り消しと再提案を行いました。この節の末尾をご覧ください。--森津(会話) 2022年2月14日 (月) 10:41 (UTC)
- 追記です。和名「マダラシリアゲムシ」は 三宅 (1919) において用いられています。ですが、この文献中では「小生がマダラシリアゲムシ Panorpa communis L. として発表したるものは同島産の Panorpa deceptor Peter なるを知るを得たり。」とあり、すでにこの文献中で Panorpa communis の和名を「マダラシリアゲムシ」とするのは不適切であることが指摘されています。--森津(会話) 2022年2月12日 (土) 01:42 (UTC)
- 改名には賛成ですが、学名への変更ではなく「マダラシリアゲムシ」→「マダラシリアゲ」への改名が適当だと思います。communis の和名としてのマダラシリアゲの用例が見当たらないとのことですが、下記のとおり P. communis L. には古くからマダラシリアゲ(ムシ)の和名が与えられていることがネット上でも確認できるかと思います。
- 松村松年(1904)日本千蟲圖解 第一巻 p. 164, 図版解説, 第十一図版, 図6
- Miyake (1913) -論題省略- J.Coll.Agr.Imp.Univ.Tokyo 4(6):265-400 ( p.340-341, pl.31, fig.11, pl.36, fig.21)
- 佐藤清明(1959) 伯耆大山の昆虫相 V. すずむし(倉敷昆虫同好会)9(2):1-8 (p.7, no.875)
- 最後の佐藤(1959)では「Panorpa commune L. マダラシリアゲ」となっていて学名が少し違いますが、記載者がL.になっていることから単なる誤記で、communis を指していると思われます。
- 次に三宅(1916)が P. communis の和名を「マダラシリアゲムシ」とするのは不適切であると指摘している点ですが、これは台湾産(日本産も含む?)のものを communis に同定するのは不適切だったという訂正であり、communis をマダラ~の和名で呼ぶのが不適切だ、という意味ではないように思えます。まず三宅(1919)が訂正対象とした「六年以前の発表」であるMiyake(1913: 341)を見てみますと、マダラの産地として、十和田、奄美大島、台湾を挙げつつ、台湾産は P. formosana と名付けられたものにほぼ一致し、この formosana や日本産のマダラのうちのいくつかは欧州産のものと多少違いがあるために別種扱されることもあるが、自分の手元のあるヨーロッパから日本にかけての標本群を見る限り明瞭な識別店は見いだせなかった、と述べています。この6年後、三宅(1919)は当時入手困難だった台湾産”マダラ”を実際に見たら Panorpa deceptor だと判明したとして訂正したわけですが、1913年当時も実見していたであろう十和田や奄美の内地産マダラにつては全く触れておらず、訂正しているようには読めません。また上記の佐藤(1959)の記録(実際に伯耆大山のリストが作成されたのは1951年)を見ますと、1950年代までは日本産のある種のシリアゲを欧州産の communis に同定し、和名をマダラシリアゲとすることが行われていたことがわかります。
- 理解を得るために文章が長くなりましたが、結論としましては communis に対してマダラ~以外の和名が与えられた形跡がないこと、マダラ~に対応する学名に communis 以外の名が使用された形跡がないことから、communis=マダラで良いと思います。マダラ communis と同定された日本や台湾のものが実際には誤同定で、おそらく日本や台湾にはマダラ communis は分布しないだろうというのはまた別の話かと思います。
- 別の話になりますが、本項を作成された方は不正確な翻訳記事を量産されるこの方のような印象があり注意が必要かと思います。他言語版にあって日本語版にない項目の一覧も必要なのか否か多少疑問に思います。125.14.5.73 2022年2月14日 (月) 05:35 (UTC)
- 改名には賛成ですが、学名への変更ではなく「マダラシリアゲムシ」→「マダラシリアゲ」への改名が適当だと思います。communis の和名としてのマダラシリアゲの用例が見当たらないとのことですが、下記のとおり P. communis L. には古くからマダラシリアゲ(ムシ)の和名が与えられていることがネット上でも確認できるかと思います。
- 返信 改名議論への参加、および追加調査と訂正をしていただきありがとうございます。まず、調査を怠ったことをお詫びいたします。私事ですが、執筆依頼などを経由して作成された質の低い記事の改善を以前行ったことがあり、また、「(現在)日本に分布していない種に和名がついているとは考えにくい」という先入観があったため、拙速な改名提案を行ってしまいました。申し訳ありませんでした。
- ご指摘を受けて調べなおしてみたところ、松村松年(1935)『日本昆虫大図鑑』p.1142 でも P. communis の和名として「マダラシリアゲ」が当てられていることを確認しました。communis = マダラ は、ご指摘の通りおそらく確実だと思われるため、下で改名先の再提案を行うこととします。
- 一方で、一色周知(1956)「XVII 長翅目」石井ほか(編)『日本昆虫図鑑』十二版, pp.405-411 においては、「マダラシリアゲ」"P. communis" の両方とも記載されていませんでした。日本および台湾産の 「マダラシリアゲ」P. 'communis' が誤同定であることを指摘したのは Issiki, S. (1933). “Morphlogical Studies on the Panorpidae of Japan and Adjoining Countries and Comparison with American and European Forms”. Japanese Journal of Zoology 4: 315–416. なのではないかと推測しますが、今のところ実見できていません。分布と分類史にかんしては、しばらく記事を不完全な状態で放置しておくことになりそうです。--森津(会話) 2022年2月14日 (月) 10:41 (UTC)
提案 ご指摘をうけ、本項の改名先を Panorpa communis から マダラシリアゲ へと変更します。--森津(会話) 2022年2月14日 (月) 10:41 (UTC)
- 賛成 改名よろしくお願いいたします。仰るとおり、時系列的にも日本産からマダラを削除したのはおそらくIssiki(1933)のような気がします。そのあたりの変遷が書かれれば、今となっては日本とあまり縁のない本種の記事も非常に有用なものになると思います。また質の低い(時に嘘の書かれた)記事の改善作業は0から起稿するよりも面倒が多いと思います。一般利用者としてご労力に感謝いたします。125.14.5.73 2022年2月14日 (月) 20:10 (UTC)
報告 改名を実施しました。翻訳元の英語版からしてあまり質の良くない記事だったので、全面改訂も同時に実施しました。Issiki (1933) は確認できていないので、日本における本種の分類史については書いていません。--森津(会話) 2022年2月21日 (月) 23:02 (UTC)