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ノート:パンアメリカンハイウェイ

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ハイウェイ整備に関する疑問点(メモ)

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パンアメリカンハイウェイの記事を書きながら、疑問に思っていた点がひとつあります。それは、道路の計画から整備、財政支援に至るまで、アメリカがさまざまな点で(日に影に)各国に影響力を及ぼしながら、当のアメリカ(カナダもですが)国内で何故パンアメリカンハイウェイのルートが特定されていないのか、という点。考えてみれば極めて不思議な話です。この点について、自分なりに考えつくことをノート欄に書き記しておこうと思います(以下に述べる点はあくまでも私個人の想像です)。

まず思いつくのは、アメリカとカナダについては、どれをパンアメリカンハイウェイのルートとするかという点で国内の利害調整がつかず、結局玉虫色にするしかなかったのではないかという点。パンアメリカンハイウェイの構想が持ち上がったときに、アメリカとカナダについては既にいくつもの幹線道路が整備されており、あとはそのどれを「パンアメリカンハイウェイ」に定めればいいのかという、いわば「決めの状態」になっていたのではないかと思われます。であるとすれば、パンアメリカンハイウェイのルートに指定されれば観光など一定の経済効果が見込めるだけに、関係する州(アリゾナ州、ニューメキシコ州、テキサス州などメキシコと隣接している州や、アメリカ西海岸・中西部などの諸州)が名乗りをあげ、各々利益誘導的な動きに走ることで事態の収拾がつかなくなる、といった状況は十分にあり得ます(日本でも道路や鉄道新線の誘致を巡っては同じように地域間の綱引きが生じることがありますし、またその結果一部当初のルートが変更されるような事例もままあります)。

その一方で、アメリカ合衆国に比べ、ラテンアメリカ諸国でのパンアメリカンハイウェイのルートが比較的はっきりしているのは、まさに「アメリカのおかげ」といえるように思えます。なぜなら、他国に対して財政面も含め強力な影響力を持ったアメリカが、ハイウェイのルート決定にも大きな発言力を有していたと考える方が自然だからです。道路整備にあたり、アメリカが、自己の国益を勘案して最も妥当と思えるルートにハイウェイを誘導した(もちろん程度の問題はありますが)、とは考えられないでしょうか。中米のような細長くなった地形やアンデス山脈、砂漠などのような地理的制約から、そこしか道が通らない、という部分ももちろんあるにはあるでしょうが。

あと、メキシコ国内の支線の多さも目立ちますが、これについても、アメリカがルートを絞れなかったことの影響とも考えられるように思います。つまりひらたくいえば、隣接するアメリカの各州がパンアメリカンハイウェイであると主張する道につきあう形で支線を整備していったということです(もっともこの点については、「パンアメリカンハイウェイ」の冠をつけることで、アメリカから道路整備に関して有形無形の支援が引き出せる、という政治的思惑がメキシコ側に働いたのかもしれませんが)。

以上、思いつくままにメモにしてみました。これらの点については上に述べたとおり全く想像の域を出ませんが、パンアメリカンハイウェイの整備やルートの絞り込みにあたっては、以上のようなからくりが働いていたのではないかな、と個人的にはにらんでいます。

今回記事の執筆にあたって集めた資料の中には、これらの疑問について触れた箇所は見あたりませんでした。どなたかパンアメリカンハイウェイ整備にまつわる経緯をご存知の方がおられるようでしたら、是非このあたりの点についてご教示いただけば(また、記事にその点を加筆していただければ)と思います。 Kwb 2005年5月31日 (火) 11:27 (UTC)[返信]