ノート:バルトアンデルス
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昔読んだ時の記憶に従って編集してこのページを作成したので、出典がどの本だったか覚えていませんが、バルトアンデルスはボルヘスの創作「幻獣」です。したがって『幻獣辞典』以前には存在せず、ハンス・ザックスその他の著作に記述があるとする、ボルヘスの『幻獣辞典』における記述内容はユーモアのはずなので、内容を修正すべきだと思うのですが、いかんせん出典が再入手出来ません。たしか、ボルヘスの特集の何かだったと思うのですが、どなたかお持ちの方、修正願えませんでしょうか?--石川修 2007年10月9日 (火) 11:46 (UTC)
- 手持ちのグリンメルスハウゼン「阿呆物語」の和訳には、バルトアンデルスと名乗る人外のものが主人公と会話を交わす場面や元ネタに関する注釈があります。
- 「(第六巻) 第九章 ジムプリチウスはバルトアンデルスと問答をつづけ、秘術を伝授される。」(岩波文庫「阿呆物語」下巻 第三刷 P.176)
- 「一七六 バルトアンデルス--Baldanderst はハンス・ザックスの「われは全世界に知られたるバルトアンデルスと呼ばれる者」という教訓詩(一五三四年七月三十一日作)の中で姿が千変万化するプロテウス的存在であって、人間の一生の道づれである自然と人世の変転を象徴するもの。」(同 P.288)
- ボルヘスがバルトアンデルスの項で触れている阿呆物語の扉の絵は英語版wikipediaに載っています。
- また、ハンス・ザックスの詩については出典を所有していませんが、複数のオンラインアーカイブ上に同じ詩が保存されています。これとかこれとか。
- なので、ボルヘスの創作と言い切るのは難があります(幻獣辞典で彼が取り上げなければこれほど再引用されることも無かったとは思いますが)。
- 適切な記述が思い付かなかったので、とりあえず情報としてこちらのノートに上げておきます。どなたか修正をお願い致します。--にしもっと 2011年2月16日 (水) 18:23 (UTC)
- 手持ちの「阿呆物語」と「幻獣辞典」とを比較してみました際、原点はハンス・ザックスの詩によるもののようです。
- 「バルトアンデルス(この名前は《じきに = 別物》ないし《いつでも = ほかの = 何か》というふうに翻訳できる)は、ニュルンベルクの靴屋の親方ハンス・ザックスが『オデュッセイア』の一節によって暗示を受けたものである。」(河出文庫「幻獣辞典」P.213)
- これを受けて、グリンメルスハウゼンの「阿呆物語」にも登場し、千変万化そのものの存在として描かれています。
- ですので、にしもっと様と同様にボルヘスの創作であると言うのは難があると思います。
- にしもっと様の言う通りに修正させて頂きますが、もし適切でなければ再修正をよろしくお願いいたします。--シンプリチウス 2017年4月4日 (火) 10:21 (UTC)