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ノート:ソルヴァルド・コズラーンスソン

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記事名「トルヴァリド・コドランソン」について

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「トルヴァリド・コドランソン」はロシア語からの転写によります。アイスランド語: Þorvaldr Koðránssonのカタカナ語化が可能であれば、そちらのほうが望ましいと思います。(アイスランド語よりも、あるいは古ノルド語とかノルウェー語とかがより適切なのかもしれませんが、少なくともロシア語orベラルーシ語準拠よりは適切と思います。)適切なカタカナ表記がありましたら、改名について反対いたしません。また、「訳語疑問点」をつけたいくつかの固有名詞についてもどなたかご存知でしたら修正していただけますと幸いです。なお、「訳語疑問点」をつけていない「ポロツク」「ログヴォロド」などもロシア語準拠ですが、他の記事同様に、ベラルーシ語ではなくロシア語準拠で(このままで)よいのではないかと思います。--ノフノフ会話) 2014年12月27日 (土) 17:22 (UTC) 上記に修正を加えました--ノフノフ会話2014年12月28日 (日) 05:43 (UTC)[返信]

改名提案

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サングブランド#アイスランドでの布教中に、「ソルヴァルド・コズラーンスソン(またはトルワルド)」とあるのを見つけました。これに基づき改名しようと思います(上の節に書きましたように、現在の記事名はロシア語準拠です)が、「ソルヴァルド・コズラーンスソン」と「トルワルド・コズラーンスソン」(あるいはその他)のどれがより適切と思われますでしょうか。ご意見がありましたらよろしくお願いします。--ノフノフ会話2015年1月3日 (土) 17:21 (UTC)[返信]

お便りありがとうございます。自分もやはりトルヴァリドよりもソルヴァルドの方が良いかと思います。アイスランド語はそれ程詳しくはありませんが、やはり「Þ」は「ソーン」の方がより適切では無いかと。その上でロシア語表記も記事内で表記するのが一番だと思います。Hellsehen会話2015年1月4日 (日) 03:50 (UTC)[返信]

上記2節の報告

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「ソルヴァルド・コズラーンスソン」に改名しました。--ノフノフ会話2015年1月14日 (水) 14:04 (UTC)[返信]

再改名?

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現状,項目名が「ソルヴァルド・コズラーンスソン」,アイスランド語表記が Þorvaldr Koðránsson ということになっていますが,これは本当に正しいのでしょうか?

1. 名前について:Þorvald (?), Þorvaldr, or Þorvaldur

まず,現状のこの導入部だけ読んでみても,名前の -r (―ル) がカナ表記から落ちているように見えます.「ソルヴァルドル」か「ソルヴァルドゥル」が望ましいかと思います.

じつは,言語間リンクからアイスランド語版を見てみると,Þorvaldur Konðsson víðförli と書かれており,かなりの異同があります.このうち -ur はおそらく現代語ふうに直したもので,この場合「―ドゥル」または「―デュル」ということになります.古ノルド語としては -r で正しく,手もとの E. V. Gordon, An Introduction to Old Norse (2e 1981) や A. Faulkes and M. Barnes, A New Introduction to Old Norse, Part III: Glossary and Index of Names (2007) を見ても Þorvaldr の形で出ています (本記事の人物ではなく同名人物ですが).

「ソルヴァルドル」の表記例としては,専門のゲルマン語学者である飯嶋一泰氏の論文「古高ドイツ語における数詞 21〜99―他の古ゲルマン諸語との比較において―」における「Þáttr Þorvalds ens víðfǫrla (ÞÞ)『「遠路の旅人」ソルヴァルドルの話』」という例が見つかります.これはまさに本稿の対象人物のことです.ちなみにこの例で Þorvalds となっていて r がないのは,-r は男性単数主格語尾で -s が単数属格語尾だからです.これはあくまで Þorvaldr一変化形で,もちろん飯嶋先生は間違わずに「ル」と書いたわけです.

念のため「ソルヴァルドゥル」のほうも Google 検索をかけてみると,同名の現代の映画俳優?(つまり -ur) が大量にひっかかるのに混じって,「アイスランド観光文化研究所」なるサイトの「”世界を旅した男”と呼称されたソルヴァルドゥル・コズラゥンソンがここで成長し住んでいた。ソルヴァルドゥルはアイスランドで最初の宣教師として知られている」という記述が見つかりました.このサイトが -dr と -dur どちらのつもりで書いたのかは不明ですが,アイスランド語版で採用されている現代表記 -dur とも互換性がありなおかつ -dr としても通じる「ドゥル」は悪い選択ではないかもしれません.

2. 父称について:Koðránsson vs. Konráðsson (!?)

父称のほうを前掲のサイトでは「コズラゥンソン」としていますが,これはあからさまに現代語「訛り」にしたものです.アイスランド語の á は,古くは見たとおり「アー」という長母音でしたが,現代語では「アウ」という二重母音になります.本記事はサガの時代の人物を対象にしたものですから,この点は直す必要はないと考えます (現代アイスランド人はエッダやサガを一貫して現代式発音で読むそうですが,日本語でこれらの文学を紹介するときの慣行ではそうしていませんから.たとえば「ニャルのサガ」を「ニャルのサガ」とした例はほとんどありません).

それにしてもアイスランド語版の Konðsson は謎です.現在この記事から言語間リンクでたどれる他言語版は,アイスランド語版以外すべて d-n (д-н) の順ですが,アイスランド語版だけが n-d になっていることになります.それで済めばまだよかったのですが,なんと言語間リンクでなぜかつながっていない英語版 Thorvald Konradsson は内容からして同一人物かと思われます.そこと唯一つながっているオランダ語版 Thorvald Konradsson は英語版からの翻訳らしく,この 2 言語では本文中での古ノルド語表記としても Konðsson を併記しています.

仮にこちらだとすると父称も「コンラー (ス) ソン」となって大幅な修正が必要となります.あいにく私の手もとにはこの「n-d 問題」を解決できるような資料がなく,いったいなにが起きているのかわかりません.どなたかに追加の調査をお願いしたいです.

3. víðförli について

疑問が増えてはいけないので最後に断っておきますが,アイスランド語版その他にある víðförli (ヴィーズフェル (ト) リ) は無視してかまいません.これはあだ名のようなものでなかなかすっきりした日本語にはなりませんが,för「旅」から派生した「広く (遠く,多く) 旅した (者)」という意味の語のようです.前掲 2 例で「遠路の旅人」や「世界を旅した男」とあるのはこのためでしょう.

もちろん,項目名には必要ないとしても導入部の表記としては,いちおう現地のアイスランド語の呼び名としてはこれも含めて使われているということで,一言説明に加えてもよいかもしれません.

以上,とくに 2. について要検討ということで,取り急ぎ問題提起まで.--桜咲会話2017年5月24日 (水) 07:09 (UTC)[返信]

初版に関わりましたノフノフといいます。丁寧な解説ありがとうございます。まず、この翻訳元は2014年10月のロシア語版(09:02, 15 октября 2014版)‎なのですが、現在、冒頭部分に改良が加えられており、「Þorvaldr Koðránsson は古ノルド語」である、となっております(др.-сканд. Þorvaldr Koðránssonというところです)。一方、初版の段階では「исл(=isl). Þorvaldr Koðránsson」とあり、私がそのまま訳したがゆえに、現在の冒頭の表記になりました。よって、アイスランド語表記が Þorvaldr Koðránsson ということになっていますが,これは本当に正しいのでしょうか?という点につきましては、(アイスランド語の知識のない私が判断するのはなんですが)誤りだと思います。 ご指摘ありがとうございます。
なお、私が「ソルヴァルド」でよいと思った理由は、1)ロシア語やベラルーシ語が「-льд」でr(=р)のつかない形であること。2)ちょうどこの記事の初版のころに、デンマーク語を調べており(インゲボルガ・ムスチスラヴナのために大阪大学外国語学部HPを。)北欧の言葉は語末のrは読まないのかな(Valdemar=ヴァルデマとか)、という印象があったこと、によります。よって、私にもこの記事名の責任はあります。しかし、いかんせん知識がなく、何が適切かは判断できません。申し訳ありませんが、この先の議論におまかせいたします。
父称についてもよくわかりませんが、素朴な疑問として、そもそも、Koðrán(コズラン?)とKonrad(コンラド?)という名前では、どちらがありえそうなのでしょうか…。--ノフノフ会話2017年5月24日 (水) 10:34 (UTC)[返信]
ノフノフさん,さっそくのご返答ありがとうございます.
父称の件ですが,インターネット上で調べてみるかぎり,どちらも現代および古ノルド語の男性名としてありうるようです.アイスランド語版 Wikipedia も,Nordic Names という北欧系の名前を集成したサイトも,Koðrán と Konráð (Konráður) との両方で立項しています (is Wikipedia: Koðrán, Konráð; Nordic Names: Koðrán, Konráð).
ただしアイスランド語版の Wikisource にある Þorvalds þáttur víðförla『「遠路の旅人」ソルヴァルドルの話』を見ると一貫して Koðrán のほうで書かれています.また Siân Grønlie (trans.), Íslendingabók, Kristni saga (2006) (後述の『キリスト教のサガ』の英訳を含む) の人名目録で,Þorvaldr the Far-Traveller, son of Koðrán Eilífsson と見出しされているのを見つけました.おそらく Koðrán が本当なのだと思います.
素朴な印象で言えば,私たちには Konráð すなわち「コンラート」のほうがなじみがあるような気がしますよね.Koðrán のほうは Nordic Names の Koðran によれば出典つきで ‘of an unknown Old Irish name’ と書かれていますから,昔のノース人にとっても Koðran は異文化 (異教!) ふうに感じられたのかもしれません.
Konrad はゲルマン語の名前で,キリスト教聖人とも関係があるようですが,キリスト教はスカンディナヴィアヴァイキングたちに広く受けいれられましたし,問題の Þorvaldr Koðránsson は宣教師でその名前も『キリスト教のサガ』(Kristni saga) や関連文書『「遠路の旅人」――』に現れるものです.
ということは,これはあくまで私の憶測ですが,どこかのタイミングで Koðrán より Konráð のほうが (ゲルマン語的に,またはキリスト教の影響で) 自然だと感じられて,メタセシスが起こったというのもありそうな話です.アイスランド語版と英語版は独立に書かれたもののようですが,本当に昔の写本上でそういう取り違えが起きているのか,あるいは現代のアイスランド人や英語話者が参考にした本でそうなっているのかもしれません.--桜咲会話2017年5月24日 (水) 19:45 (UTC)[返信]
なるほど。ウィキソースに原文がある(出典が明確に示せる)という理由から、「Koðrán - 」のほうがいいように思います(じゃあどうカタカナ語化するのか、と聞かれたとしても、もう完全に皆様におまかせするしかないのですが。)。父称についてのご説明ありがとうございます。--ノフノフ会話2017年5月25日 (木) 11:10 (UTC)[返信]