ノート:ソフトウェア著作権
表示
著作物周辺権?
[編集]著作物周辺権なる語は、具体的にはどのような権利を指すのでしょうか。著作権法上も講学上も存在しない概念だと思いますが。それに、ソフトウェア著作権は著作権と異なるなどという表現が使われていますが、ソフトウェア著作権は著作権の一種であるに過ぎないのであって、別概念とするのは問題でしょう。--士心麻手 2006年12月18日 (月) 14:52 (UTC)
仮に著作隣接権のことだとしても、意味が通りませんね。--士心麻手 2006年12月18日 (月) 14:57 (UTC)
改名提案
[編集]「ソフトウェア著作権」という語は正式名称や法制度・法令名ではなく、法令名としては「プログラムの著作物」がある為、「プログラムの著作物」、もしくはWikipedia:記事名の付け方に従った別の記事名への改名を提案します。Kazu selen(会話) 2020年2月14日 (金) 11:48 (UTC)
- コメント Kazu selenさん、はじめまして。米国著作権法 、フランス著作権法、職務著作の新規執筆と、ベルヌ条約の加筆をしましたProfessorPineと申します。私も実はソフトウェア著作権ってページ名、気になってたんですよね...。少なくとも私が読んだ文献の中で、このような表現は記憶にありません。が、念のため文献を調べてみようかと思いますので、1週間ほど調査にお時間頂いてもよろしいでしょうか?
- ご参考までに、著作物のジャンル名+権ですと、データベース権というのは著作権法上で使われることがあります。というのも、大陸法系の国、特にEU著作権法では、著作者の権利 // 著作隣接権者の権利 // データベース製作者の権利 (いわゆるスイ・ジェネリス権) で大きく分類しています。これは、狭義の著作権である「著作者の権利」とは、保護要件や保護範囲に格差をつけているためです。法体系は「こちら」が分かりやすいかと思いますのでご参考までに。DBのように、ソフトウェアだけ切り出している国がないのか、ちょっと気になります...、
- あと、「著作権 vs. 著作物」だけでなく、「ソフトウェア vs. プログラム」の論点も考慮しないといけませんね。少なくとも米国著作権法の場合、ソースコード および2進法で表現される機械語である オブジェクトコード はまとめて「プログラム」と呼んで著作権の保護対象としています。そしてプログラムは広くは「言語著作物」に分類されています。これ以外に、ゲームもソフトウェアの一種であり著作権が発生します。そして米国著作権法では、ゲームのグラフィックデザインは「視聴覚著作物」に分類されています。言語著作物と視聴覚著作物では保護要件が異なるので、難しいんですよね。ここらへんも整理した上で、今回の改名判断の材料としてご提供できればと思っています。米国については「こちら」をご参照下さい。取り急ぎお返事まで。--ProfessorPine(会話) 2020年2月14日 (金) 12:25 (UTC)
- まず「ソフトウェア」と「プログラム」の違いについて。国際的な著作権法上は「コンピュータ・プログラム」を使います。ソフトウェアは様々な定義がありますが、ハードウェアの対義語として広範な意味で用いられることがあり、何を指しているのが不明瞭になりがちです。たとえばゲームソフトであれば、著作権法上は言語著作物 (プログラム部分) と映像著作物 (グラフィックデザイン部分) と音楽著作物 (BGM部分) などに分離されます。また、ハード以外全部だと、場合によってはソフトウェアの定義にデータベースも含んでしまうのですが、著作権法上はDBはプログラムと明確に切り分けて、別々に権利保護しています (WIPO著作権条約の目次構成など参照)。
- また前述の定義リンクによると、ソフトウェアのブログラム部分は一般的には、人間が解読できるプログラミング言語で記述されたプログラミングコードを指すことが多いのです。しかし2月14日に述べた通り、コンパイル前のオブジェクトコード (0と1の二進法で成り立つ羅列) も含みます。したがって、著作権法上の「ソフトウェア」だとオブジェクトコードが含まれず、やはり不適切です。
- 続いて、「プログラムの著作物」について。これも違和感があります。類義語で「映画の著作物」は存在し、ベルヌ条約の日本語訳 (外務省公表) でもこの用語が充てられています (ベルヌ条約第2条など)。しかし、ベルヌ条約ではプログラムのような新技術は未定義です。そこで「ベルヌ条約の2階部分」と呼ばれるWIPO著作権条約 (ベルヌ条約が最終改正した1970年代以降に出てきた新技術をアドオンで追加保護する条約) ではどうなっているか調べました。同条約の第4条で「コンピュータ・プログラムは、ベルヌ条約第二条に定める文学的著作物として保護される。」と定義されており、「プログラムの著作物」という独立の用語は使っていません。また、同じくベルヌ条約の後発であるTRIPS協定でも第10条では、「コンピュータ・プログラム(ソース・コードのものであるかオブジェクト・コードのものであるかを問わない。)は、千九百七十一年のベルヌ条約に定める文学的著作物として保護される。」となっています。「プログラムの著作物」という表現が用いられているのは、日本の著作権法 第47条の3 および 第10条なのですが、これは日本法固有であり、WP:NPOV や WP:JPOV の観点では使用するのが躊躇われます。--ProfessorPine(会話) 2020年2月24日 (月) 02:56 (UTC)
- 提案 以上を総合して、私は「コンピュータ・プログラムの著作権保護」が適当と考えます。こうしておけば、国際条約ではどうやって保護しているのかや、いつの頃から各国で権利保護されるようになったのか (判例含む) という歴史的背景も記述でき、汎用性が増します。さらには、プログラムは著作権だけでなく (取得していれば) 特許権でも二重保護されますので、このうち前者に限ってこのページでは解説しますよ、というニュアンスも出せると思います。「プログラムの著作物」だと、プログラムは著作物でしかない、というニュアンスにも読めてしまい、誤解を与えかねないので。ただし、日本の著作権法上での限定的な内部リンク使用も十分にあり得ますから、「プログラムの著作物」はリダイレクト設定しておくと良いのではないでしょうか。--ProfessorPine(会話) 2020年2月24日 (月) 02:56 (UTC)