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ノート:シャットゥルアラブ川

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どなたか、いらっしゃいますか。 この「シャッタルアラブ」というのは、アラビア語の読み方として間違っているように思います。慣用のローマ字転写によるものをそのまま移した結果と想定されますが、これは誤解に基づいたものです。この項の日本語表記を変えることはできませんか。以下、簡単に文法的根拠を示します。文法用語も多少交えましたから、詳しくは文法書等をご覧になってください。


まず、アラビア語を表記通りに読めば(ローマ字転写ですが)shattun al 'arabi(記号'を子音アインの表記とする。alにおける見えないハムザについては省略)となります。

ここで、shattと'arabの後の母音およびn音は、名詞と形容詞について、それぞれ格と限定/非限定を表すものです。 alは、ご存知、定冠詞(限定辞)です。これが付くと、非限定を表すn音は付かなくなります。(蛇足ですが、al 'arabiは名詞が後ろから名詞を修飾する際に限定かつ斜格になった形です。)

さて、実際にアラビア語を発音するときは、各語の語尾の母音と、語中/文中に現れたalのa音、この二つを省略することになります。しかし、アラビア語の音節構造はCVCを含むものの、文末を除いて二重子音を認めません。つまり、/shattl'arab/(CVCCCCVCVC)の発音はなされません。

そこで、上記のような現象を回避するために、母音が付加されます。このとき付加される母音は、前の単語(名詞または形容詞)の格に従います。つまり、この場合u音が追加され、/shattul'arab/(CVCCVCCVCVC)と発音されます。決して、alのa音が用いられるものではありません。


以上より、この川の名前をカタカナに転写しようとするのならば、「シャットゥルアラブ」とするべきものと考えます(音節文字というカタカナの性質から、これも不完全な転写ではありますが)。合意を得ることができれば、改名したいと存じます。


再び蛇足ですが、alのl音についても、後続の子音によっては、これに同化する場合があります。アラビア語の挨拶について、「アルサラームアライクム」とはおっしゃらないでしょう(アッサラームアライクム、となるはずです)。そもそも、上の文法的事項も、「ワライクマッサラーム」とは言わないことによって(語の役割さえ知れば)帰納、演繹できるはずです(これも、ワライクムッサラーム、となります)。


まあ、そもそもこれをアラビア語と考えるかどうか、ということから考えるべきではありますね。ティグリス、ユーフラテス、メソポタミアなどの語もアラビア語に基づくものではありませんし、大体日本語の術語は欧語慣用や欧語表記に基づくものが数多くあります。しかし、原語主義を取るのなら(シャットゥルアラブ川については国際河川であり、イラクとイランでは別々の呼び名が使われていますが)、このような明らかな発音の間違いは、排すべきではありませんか。


--59.159.187.86 2009年10月15日 (木) 14:57 (UTC)[返信]

移動しました。--Nopira 2009年12月3日 (木) 07:54 (UTC)[返信]