ノート:ココボロ
ダルベルギア・レトゥサへの分割提案
[編集]本ページの記述のうち植物学的な特徴について触れた記述を現在リダイレクトとしているダルベルギア・レトゥサに分割する事を提案致します。確かに『木材活用ハンドブック』(ニック・ギブス、乙須敏紀 訳、産調出版、2005年)、『世界木材図鑑』(エイダン・ウォーカー 編、乙須敏紀 訳、産調出版、2006年)、『増補改訂 原色 木材大事典185種』(村山忠親 著、村山元春 監修、誠文堂新光社、2013年、157頁。種小名が rutusa とあるがその様な種は存在せず書き誤りと見られる)、『【原色】木材加工面がわかる樹種事典』(河村寿昌・西川栄明 著、小泉章夫 監修、誠文堂新光社、2014年)の4冊の木材関連の和書を参照しても全てにおいてココボロ = Dalbergia retusa(から得られる材)という扱いであるのですが、記事中に反映しました通り非営利団体トラフィックの発表した資料によれば同じツルサイカチ属の D. granadillo についても「ココボロ」の呼称が用いられる旨があります。D. retusa と D. granadillo は The Plant List でも Catalogue of Life でも別種扱いとされている上、YList(http://ylist.info )、日外アソシエーツの『植物レファレンス事典』(2004年)および『植物レファレンス事典II(2003-2008補遺)』(2009年)のいずれにおいても確認する事ができず、「ココボロ」がただ1種のみを指す標準和名であると断言する事はできない状況となりました。植物としての特徴の記述は D. retusa のものですので、この種のみを表す名称を記事名としたいところであるのですが、標準和名が存在しないとなればプロジェクト:生物#項目名の文書(今のところ拘束力のあるガイドラインではありません)の通り学名を、それも極力カタカナで表記したものを選択する事が求められます。幸い D. retusa に関しては 経済産業省が公開した資料中で学名をカナ表記した「ダルベルギア・レトゥサ」という言及例が見られますので、改めてこれを記事名の根拠として提出する事と致します。--Eryk Kij(会話) 2018年6月14日 (木) 13:13 (UTC)
反対意見ではないのですが、「ダルベルギア・レトゥサ」について書かれた部分(=植物節)って、出典ゼロなので、それをわざわざ分割して出典ゼロの単独記事にするかなあという感想です。理論上は、出典がない記述はいつでも誰でも除去できるので、内容がまったくない記事となりうる、ということになります。生物学的な見地で厳密な単独の種としての単独記事にするのに出典ゼロというのはどうでしょう。だったら「木材」としての記事でふわっとしている方がまし(でもないですけど)かなあという感じもします。
- だったらいっそ、「分割」ではなく、信頼できる情報源をもとにして白紙の状態から書けばいい。ココボロの記事の方は、節の名前を変えるなりして当座の問題(ただ一つを指すとは言えない)を解消してしまうことも可能です。
- あるいは、英語版では「ツルサイカチ属に属する木材」みたいな表現をしていて一種に限定していないので、それを翻訳して持ち込むというてもあります・・・出典無いですけどね。
- 英語版の出典になっている[1]にしたがえば、すくなくとも「ココボロ=ダルベルギア・レトゥサ」とみなしていた事実はあります。情報源の信頼性の判断は(私には)難しいですが、「文献Aではココボロ=ダルベルギア・レトゥサとしており[1]、文献Bではココボロとして用いられる種には2つあるとしている[2]」のように、するとかじゃないかなあとも思います。--柒月例祭(会話) 2018年6月15日 (金) 17:38 (UTC)
- 返信 (柒月例祭さん宛) ご指摘ありがとうございます。確かに、分割したらほぼ無出典の記事が出来上がるという点には考えが及んでおりませんでした。正直浅はかであったと存じます。そこで後から植物としての Dalbergia retusa に関して述べた典拠を発見しましたので、当初からあてのあった木材としての特徴の記述と共に加筆致しました(Special:Diff/68892710/68916645)。提示して下さったwoodmagazine.comのサイトも含め、colobolo として D. retusa のみを挙げている資料は多いものです。その一方で手元の『小学館ランダムハウス英和大辞典 第2版』で cocobolo の項を引くと「(前略)マメ科ヒルギカズラ属 Dalbergia の熱帯産の数種の樹木から採る材(後略)」という記述が見られたりもするのです。一応典拠の一つとして追加した Rich (1970:86) では Cocobolo として Dalbergia granadillo Pittier、Dalbergia hypoleuca Pittier、Dalbergia retusa Hemsley の3つが挙げられていますが、The Plant List や Catalogue of Life では2番目が3番目のシノニム扱いとされている、つまり現在分類学的に優勢な見解では Rich (1970) に載せられているのは2種のみと見られる上、そもそもリッチ氏の書き方が互いに別種のつもりであるのかそれとも互いにシノニムの関係である事を表すつもりなのかいまいち断定しかねましたので、非常に微妙な使い方となっております。--Eryk Kij(会話) 2018年6月16日 (土) 16:51 (UTC)
- 返信 いえいえいえいえいえとんでもない、まさか一晩でこんなに加筆強化されるとは思っていませんでした。すごいです。
- もはや「分割すると出典に欠くことになる」ということはなくなり、いまやたしかに「木材としてのココボロ」と「生物種としてのダルベルギア・レトゥサ」を別仕立てにするというのは説得力があると感じます。
- いきがかりなので、いくつか雑多な感想を書き留めておきます。べつにEryk Kijさんに調べてくれ直してくれというわけではないです。
- 具体的なアイデアはないのですが本文中でうまいことローズウッド (木材)とのあいだにリンクがほしいです。(銘木テンプレート内にはありますけれど。)
- 木材の匂いについて、「木工家の河村氏」の見解と、少しあとに「精油が芳香を」というくだりがあり、どちらかを移動して1箇所にまとめてはどうでしょう。(記事が分割されたなら、木材側の記事を「外観」「性質」「用途」とかいくつかに節わけしてもいいかもしれませんね。)
- 根本的に私は生物学-分類学は苦手分野でして、学問的知識も、ウィキペディアでの分野の慣習も疎いです。なんていうんでしょう、シロウトの読み手としては「学問的にガチガチに確定している」ことを期待して読み始めるのですが、たいていの記事で、「諸説ある」みたいになっていて、一読するとむしろ前よりワカラナイコトが増えたみたいな。学問ってそういうもんだと言われるとそうですし、とりわけ分類学ってそういうものなんでしょうねえ。ふつうの書店でふつうに手に入るレベルの図鑑類の記述もウィキペディアの記事の情報源としてはあんまりアテにならん的なところがあるんだなあ、という感じで、オテアゲ感をいだくのです。--柒月例祭(会話) 2018年6月17日 (日) 02:07 (UTC)
- (ここから雑談)
- 木材分野ってあまり充実していない(大抵の分野がそうなのかもしれませんが)というか、「生物種」と「木材」って、「種」を厳密に分類するなら1種=1木材ではない、けれどたいてい種の記事に木材に関する言及も同居していますよね。
- シロウトの感想なのでバカ扱いしてもらっていいのですが、ぶっちゃけ、生物種別の記事って「専門的すぎてちょっとなにいってるかわかんない」と感じています。とくに分類に関する記述。私レベルの読者だったらこのぐらい書いてほしい。シロウトも読むんデスよ!という感じで。たぶん右のテンプレート見りゃわかるだろ、ということなんだろうけど、本文でもちゃんと書いてほしいんですよねえ。。。
- ココボロ(?)は学名を「Dalbergia retusa Hemsl.」といい、マメ目マメ科のツルサイカチ属(Dalbergia)に分類されている。このほか異名として「略」「略」「略」がある。なおこれとは別に、ツルサイカチ属には「Dalbergia retusa Baill.」と命名されている種もあるが[注 「''Dalbergia retusa''」の後ろの「Hemsl.」や「 Baill.」は命名者を示し、なんちゃらかんちゃら。詳しくは[[学名#命名者表記]]参照。]、これは本種「Dalbergia retusa Hemsl.」とは同名異物(ホモニム)である。「Dalbergia retusa Baill.」はツルサイカチ属の「Dalbergia pervillei Vatke」という種の異名(シノニム)である。
- 知識がある方なら「D.」とか省略形で当たり前に通用するのでしょうけれど、シロウトの私はまず「D.」のところで「?」となってしまうので。要は分野の慣習に私の知識が追いついていないと言うだけで、まあこれは1種の記事のノートで言うことじゃないですね。--柒月例祭(会話) 2018年6月17日 (日) 02:07 (UTC)
- 返信 (柒月例祭さん宛) 私も植物学、分類学に関して全くもって素人でございます。幸い日本語版ウィキペディアには植物に詳しい方が数名いらっしゃいますので、フィードバックを頂いて改善しつつ自主的に勉強して進歩を図っております。
- 「ローズウッド」は、注釈つきで曖昧さ回避ページへのリンクを用いたのでそれで良いだろうという認識でございました。念のためにローズウッド (木材)の方のリンクも注釈に盛り込みました(参照: Special:Diff/68916946/next、匂いに関する話題も位置を調整済です)。ただ自身が書いた他の記事を家族や知人等の方に読んで貰った経験がございますが、注釈は誰もが注目するという場所ではないという実感が得られておりますので苦肉の策となります。
- また、節分けにつきましては加筆を行った時点で既に視野に入れております。段落ごとに内容を分けておいたのは、その布石でございます。しかし、寄せ損ねた要素がありましたね。極力共通する話題を近い場所に集めたつもりではあったのですが、がむしゃらになりながらまとめたので粗が出ました。匂いに関する記述が外観の段落の最後に取ってつけた様にあるという状況は、内心自身でやっておきながら違和感を抱いておりましたので、指摘頂いて助かりました。動かす良い契機となったのです。
- なお特定の植物がどの様な植物図鑑において登場したかをまとめた書籍として日外アソシエーツの『植物レファレンス事典』(2004年)および『植物レファレンス事典II(2003-2008補遺)』(2009年)がありますが、海外産の木材を得られる種となりますと植物図鑑で扱われている例は少なくなり、レファレンス事典になく木材関連の書籍にしか現れないものに関しては木材としての名が(標準)和名と認められるのかが悩みどころとなります。しかも木材の商業名はある一つの呼称が複数の種に(しかもたとえばアカテツ科の複数種に対して「アフリカンチェリー」の名が与えられるなどしばしば生物学的な分類を無視して)つけられる事がありますので、一対一で対応しない事例がまま見られると言えます。またこれとは別に、折角日本語の植物図鑑に学名つきの言及があったとしても、権威があると思われる複数の英語サイトを調べると、和書では特定の一種とされているシノニムのうち数個は別種のものとされていたり、酷い場合には「未解決」(unresolved)という独立種なのかある種のシノニムに過ぎない存在であるのか明確に判断すら下されていない状態という事例もございます。具体例として思いつくものには、木材はほぼ関係なくなるのですがモンパノキがあります。これはムラサキ科であるというのは間違いない様であるのですが、複数存在する学名のうちどれが正名でありどれとどれがシノニムで、またどれが未解決状態であるか等が典拠によって異なります(参考: YList、The Plant List、Catalogue of Life)。この様な具合に表にしてまとめるのが良いのかもしれませんが……。『IUCNレッドリスト 世界の絶滅危惧生物図鑑』(IUCN (国際自然保護連合) 編、岩槻邦男・太田英利 訳、丸善出版、2014年)の p. i(この番号は直接記載がありませんが、ほぼ最初のページとなります)には「現生の生物種数は500~3000万と推測され, 800~1400万が妥当とされています. そのうち, わずか180万種ほどだけに名前がついており, 記載されております.」とあります。この途方も無い数を見ますと、生物全体で学名がつけられているものすらどう多く見積もっても4割にすら満たない上に、その中の植物の、しかも分類がはっきり確定しているものが果たしてどれだけであるのか気が遠くなりそうに思えます。
- 大幅に脱線しましたのでココボロに話を戻しますが、上記のレファレンス事典にはダルベルギア・レトゥサ、Dalbergia granadillo のいずれも言及例が拾われていません。植物としての特徴に関する情報を初版作成者さんがどちらから得られたのかは非常に気になるところでありますが、もう四年以上も活動されていない模様ですので問い合わせしたとしてもお返事頂けるか確証はございません。結局英語の文献(それもココボロの記事初版が執筆されてから二年後に出版された資料)を探し当てて、それでもなお出典が必要な状況ですので謎が残りますね……。
- 色々資料を調べるうちに、一度言及されれば特に断りのない限り属名が略されるという形式に慣れてしまっているところは確かにございますね。私も素人であるのにもかかわらず何の知識もない方々を突き放す様な仕様で公開してそれっきりにするなどの傲慢・怠慢は常に心に棲んでいます。故に、今回の様な記事内容や品質、その扱いに関してのフィードバックは糧となるのです。--Eryk Kij(会話) 2018年6月18日 (月) 17:54 (UTC)
- 報告 提案より一週間が経過しました。その間に寄せられた懸念を受けて改善を図り、明確な反対意見はどなたも表明されなかった為、合意が形成されたと見做して分割処理を実施致しました。柒月例祭さんは、貴重なご意見を下さった事に対して改めまして篤く感謝申し上げます。--Eryk Kij(会話) 2018年6月21日 (木) 15:42 (UTC)
- 賛成 ちょっと機を失してしまいましたが、遅ればせながら「分割に賛成(だった)」ことを表明します。あらためて、Eryk Kijさんによる記事の改善に敬意を表します。--柒月例祭(会話) 2018年6月21日 (木) 15:50 (UTC)
- 報告 提案より一週間が経過しました。その間に寄せられた懸念を受けて改善を図り、明確な反対意見はどなたも表明されなかった為、合意が形成されたと見做して分割処理を実施致しました。柒月例祭さんは、貴重なご意見を下さった事に対して改めまして篤く感謝申し上げます。--Eryk Kij(会話) 2018年6月21日 (木) 15:42 (UTC)