ノート:グリーン関数 (多体理論)
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質問事項3点
[編集]この記事には色々と疑問符のつく文章が多いのですが、まずは、執筆者のIP氏(220.99.173.77、220.99.175.178さん)に以下の3点についてお聞きします。
- この記事には出典が一切ついていませんけれども、どんな文献によっているのでしょうか。現状ではWikipedia:検証可能性を満たしていません。
- 「二時間グリーン関数」という用語が出てきますが、私はこのような用語を使った教科書を見たことがありません。場の量子論のスタンダードな教科書としては、九後汰一郎「ゲージ場の量子論」とか、Bjorken and Drellの「Relativistic Quantum Fields」やFetter-Waleckaの「Quantum Theory of Many-Particle Systems」、Abrikosov, Gorkov and Dzyaloshinski 「Methods of Quantum Field Theory in Statistical Physics」などがありますが、これらの教科書ではこのような用語を使っていません。Kleinertの教科書でも使われていませんし、大貫・鈴木・柏「経路積分の方法」、崎田・吉川「経路積分による多自由度も量子力学」でも同様にそのような用語は出てきません。こういう言い方をしている教科書はあるのでしょうか。
- 場の量子論の教科書では、体のグリーン関数は、Heisenberg pictureに対して、積によってと定義しています。ここで、は何らかの状態ケット、はHeisenberg pictureでの場の演算子です。経路積分での定義ならです。なぜ、こういう基本的な定義が書かれていないのでしょうか。--亜顎十郎(会話) 2013年8月7日 (水) 15:39 (UTC)
亜顎十郎さんの質問に応えたいと思います
- 参考文献を載せていないのはマナー違反でした。すみません。自分が過去の講義や教科書などを元に作成したノートを元に書きました。なのでこれから具体的に用いた図書を参考文献として記載していくつもりです。
- 手元にある参考書を調べてみたところ「二時間グリーン関数」という言葉は、戸田盛和他『岩波講座現代物理学の基礎第5巻 統計物理学』、培風館『物理学辞典』、阿部龍蔵『統計力学』、小泉義晴『現代工学のための量子物理学とグリーン関数』、で用いられていました。
- 本文中にあるn粒子グリーン関数の定義ではダメだったでしょうか?グリーン関数を演算子で定義するか、状態ケットで挟んで行列要素にするかという違いが問題なのでしょうか?場の演算子として生成消滅演算子を選んでいるのが問題だったでしょうか?あと亜顎十郎さんの定義では、場の演算子のエルミート共役は含まれないのですか?不勉強ながら、その定義についてはよくわかりません。あと経路積分法での定義は、別に意図して書かなかった訳ではありません。ただ演算子形式のほうが一般的ではないかと思い、そちらの方を書いただけです。経路積分法におけるグリーン関数についても書くと、さらに良い記事になると思います。
明らかな誤りがあれば指摘・訂正していただけると有難いです。また圧倒的に情報量が少ないというのがこの記事の大きな問題でもありますので、ぜひ執筆の協力を宜しくお願い致します。 --220.99.175.178 2013年8月8日 (木) 06:00 (UTC)
- 220.99.175.178さん、こんにちは。さて、いくつかのコメントと質問に対する回答をします。
- 出典はgeneral referenceにしないで、きちんとinline citationに直してもらえないでしょうか。
- 「二時間グリーン関数」に関しては、次の体グリーン関数とからんでいるので、後者の問題が1区切りついてからあらためて議論したいと思います。
- 体グリーン関数に関する220.99.175.178、220.99.175.178さんの質問からまずお答えします。
- 「本文中にあるn粒子グリーン関数の定義ではダメだったでしょうか?」
- はい、だめです。誤っています。
- 「グリーン関数を演算子で定義するか、状態ケットで挟んで行列要素にするかという違いが問題なのでしょうか?」
- そうではありません。誤っていると指摘しているのは別のところにあります。
- 「場の演算子として生成消滅演算子を選んでいるのが問題だったでしょうか?」
- そうではありません。もし記事のように定義されているのだとすると体のグリーン関数は時刻をとの2つしか取り得ないことになりますね?その定義は誤っていると言っているのです。
- 「あと亜顎十郎さんの定義では、場の演算子のエルミート共役は含まれないのですか?」
- path integralの表示から意をくみとってくれるかと思ったのですが、ダメだったようなので、改めてきちんと説明します。私が書いた例では、は、Heisenberg pictureでの実スカラー場です。もし、複素スカラー場なら、が体のグリーン関数の定義です。
- 「不勉強ながら、その定義についてはよくわかりません。」
- それは大変まずいです。なぜなら、私が指摘したような定義は場の量子論の教科書に必ず書かれているものだからです。多体問題のグリーン関数というのが、この記事の中心テーマでしょう?まさに、体グリーン関数の定義の正確性こそがこの記事の肝です。
- path integralについては、上記の実スカラー場で云々という説明をくどくどしたくなかったので書いただけなので。あまり気にしなくていいです。
- 1つだけ追加質問したいのですが、体のグリーン関数を記事のように定義すると言ったのは講義をした先生なのですか?それとも、そのように定義してある教科書がありますか?--亜顎十郎(会話) 2013年8月8日 (木) 16:12 (UTC)
- 亜顎十郎さん。丁寧な御返事ありがとございます。
- つまり1粒子グリーン関数とn粒子グリーン関数の説明を、しっかりと分けてしていないのが問題ということですね。さらに二時間グリーン関数の中にn粒子グリーン関数の説明が入っているのは変ではないかと。仰るとおりですね。
- 講義ではと習いました。手元にあるザゴスキンを見てみると、生成消滅演算子が場の演算子に変わってるだけでほとんど同じように定義してありました。仰るとおり、これを「がn 個の生成演算子の積、がn 個の消滅演算子の積である場合、これらのグリーン関数はn 粒子グリーン関数と呼ぶ。」と書いてしまっては明らかに正確さを欠いていますね。失礼致しました。
- 修正案としては以下のようなもので良いでしょうか?
- この章は「実時間グリーン関数」などに変える。
- 1粒子とn粒子をしっかりと分け、n粒子グリーン関数の定義は上記のようなものに変える。
- --220.99.175.178 2013年8月8日 (木) 17:23 (UTC)
- 220.99.175.178さん、こんにちは。合意できて何よりです。修正案に異存はありません。それから、係数のを付けてグリーン関数を定義する流儀(物性系だと大概付けて定義している)とつけない流儀(素粒子ではつけないものがほとんど)が混在していることに気をつけてください。座標表示ではつけないで定義して、運動量表示に変換する際にがでるように定義する場合もあるのでover allのphase factorは結構あいまいだという点は留意しておいてください。
- 記事の加筆に関しては、私が関わっても構わないのですが、今すぐに私が加筆すれば記事はお互いの内容がぐちゃぐちゃにこんがらがったものになると思います。当面は議論をしながらそのつど修正というのがベストだと思います。--亜顎十郎(会話) 2013年8月9日 (金) 16:02 (UTC)
- 二時間グリーン関数の章を編集しました。--220.99.175.178 2013年8月10日 (土) 04:38 (UTC)