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ネルグウィンステークス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ネルグウィンステークスNell Gwyn Stakes)は、イギリスのニューマーケット競馬場で行われる競馬の競走1000ギニーの前哨戦として知られる。2014年の格付はG3。

ネルグウィンステークス
Nell Gwyn Stakes
開催国 イギリスの旗イギリス
競馬場 ニューマーケット競馬場
ローリーマイルコース
創設 1961年
2014年の情報
距離 芝直線7ハロン
(約1408メートル)
格付け G3[1]
賞金 賞金総額6万ポンド[1]
出走条件 3歳牝馬
負担重量 9ストーン
(約57.15kg
※G1・G2勝馬は3ポンド(約1.36Kg)加増
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概要

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ネルグウィンステークスは、ニューマーケット競馬場の春のクレイヴン開催で初日の競走として行われている重賞である[2]

イギリスの平地競走のシーズンはじめの重賞競走で、その年のヨーロッパの3歳牝馬路線の一流馬が出走し、1000ギニーをはじめとするクラシック路線の前哨戦として知られる[2][3]

そのため、ネルグウィンステークスの終了直後のニューマーケット競馬場では、1000ギニーの早売り馬券の倍率が大きく変動するのが恒例となっている[3]

近年の傾向

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歴代の優勝馬の中で最も特筆すべきは1984年のペブルス(Pebbles)と1985年のオーソーシャープである[2][3]

ペブルスはネルグウィンSを勝った後、1000ギニーを制した。ペブルスは古馬になってエクリプスステークスチャンピオンステークスブリーダーズカップ・ターフを制し、ヨーロッパ・アメリカでチャンピオンホースに選ばれた[2]

オーソーシャープは1985年にネルグウィンステークスを勝った後、1000ギニー、オークスセントレジャーステークスに勝って牝馬三冠を成し遂げた[2]

近年では、1999年ヴァレンタインワルツ(Valentine Waltz、プール・デッセ・デ・プーリッシュ(フランス1000ギニー)優勝)2000年ペトルーシュカ(Petrushka、アイルランドオークス優勝)、2006年スペシオーサ(Speciosa、1000ギニー優勝)、といった馬がネルグウィンステークス優勝後にヨーロッパの3歳クラシック競走に優勝している。また、ネルグウィンステークス2着のスカイランタン(Sky Lantern)が後に1000ギニーに勝った。

歴史

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ネルグウィンステークスは1961年に「スプリングフィリーズステークス(Spring Fillies' Stakes)」として創設された[3]

翌1962年に「ネルグウィンステークス」に改称された[4][3]

1970年のグループ制導入以来、G3に格付けされている。

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により開催取りやめとなった。

競走名の由来

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ネル・グウィン(1650-1687)は、大反乱時代に禁止されていた競馬を解禁し、ニューマーケット競馬場を再興したチャールズ2世の愛妾である[3]

スポンサー

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ネルグウィンステークスのスポンサーには、しばしばイギリスの有名な生産牧場が就いている[3]

1980年代にはジャドモントファーム(Juddmonte Farms)、1991年から2007年にはシャドウェルスタッド(Shadwell Stud)がスポンサーになり、競走名にスポンサー冠がつけられて開催された[5]

2008年から2010年には「レスリーハリソン記念ネルグウィンステークス(Leslie Harrison Memorial Nell Gwyn Stakes)」で行われ、2011年からはランドワーズスタッド(Lanwades Stud)がスポンサーとなっている[5]

記録

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2014年時点での記録。

最多勝騎手

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最多勝調教師

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歴代勝馬

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※*印は日本輸入馬。国際競走出走などの一時的なものも含む。

施行年 格付 優勝馬 備考
1961 Verbena
1962 West Side Story
1963 Amicable
1964 Alborada
1965 Gently
1966 Hiding Place
1967 Cranberry Sauce
1968 Abbie West
1969 Anchor
1970 Obelisk
1971 Super Honey
1972 Carezza
1973 G3 Caspian
1974 G3 Angels Two
1975 G3 Rose Bowl
1976 G3 Flying Water
1977 G3 *フリーズザシークレット 1000ギニー、オークスとも2着。繁殖牝馬として日本に輸入。
アーバンストリート、トウカイミステリーなど重賞勝馬の祖[6]
1978 G3 Seraphima
1979 G3 One In A Million
1980 G3 Evita
1981 G3 Fairy Footsteps
1982 G3 Chalon
1983 G3 Favoridge
1984 G3 Pebbles
1985 G3 Oh So Sharp
1986 G3 Sonic Lady
1987 G3 Martha Stevens
1988 G3 Ghariba
1989 G3 Ensconse
1990 G3 Heart of Joy
1991 G3 Crystal Gazing
1992 G3 A-to-Z
1993 G3 Niche
1994 G3 Mehthaaf
1995 G3 Myself
1996 G3 Thrilling Day[7]
1997 G3 Reunion
1998 G3 Cloud Castle
1999 G3 Valentine Waltz
2000 G3 Petrushka
2001 G3 Lil's Jessy
2002 G3 Misterah
2003 G3 Khulood
2004 G3 Silca's Gift
2005 G3 Karen's Caper
2006 G3 Speciosa
2007 G3 Scarlet Runner
2008 G3 Infallible
2009 G3 Fantasia
2010 G3 Music Show
2011 G3 Barefoot Lady
2012 G3 Esentepe
2013 G3 Hot Snap
2014 G3 Sandiva
2015[8] G3 Osaila
2016[9] G3 Nathra
2017[10] G3 Daban
2018[11] G3 Soliloquy
2019[12] G3 Qabala
2021 G3 Sacred
2022 G3 Cachet
2023 G3 Mammas Girl
2024 G3 Pretty Crystal

脚注

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参考文献・出典

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基礎情報

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各回結果

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注釈・出典

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  1. ^ a b 2014 International Cataloguing Standards Book2014年12月25日閲覧。
  2. ^ a b c d e HRUK ネルグウィンSの歴史2014年4月30日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g FRIXO Nell Gwyn Stakes Betting2014年4月30日閲覧。
  4. ^ グラスゴーヘラルド紙 1962年4月12日付 Impressive Galopps By Classics Filly2014年4月30日閲覧。
  5. ^ a b Galopp-Sieger Nell Gwyn Stakes2014年4月30日閲覧。
  6. ^ チャンピオンズファーム タイキクリスティーの牝系2014年4月14日閲覧。
  7. ^ オーストラリア産で1990年生まれのスリリングデイという日本輸入繁殖牝馬がいるが、これとは同名異馬である。
  8. ^ 2015年レース結果 - racingpost  2015年4月16日閲覧
  9. ^ 2016年レース結果 - racingpost  2016年4月15日閲覧
  10. ^ 2017年レース結果 - racingpost  2017年4月20日閲覧
  11. ^ 2018年レース結果 - racingpost  2018年4月19日閲覧
  12. ^ 2019年レース結果”. レーシングポスト (2019年4月16日). 2019年4月17日閲覧。

関連項目

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