ネフチェゴルスク地震
ネフチェゴルスク地震 | |
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本震 | |
発生日 | 1995年5月28日(現地時間) |
発生時刻 | 13:03:55 UTC [1] |
座標 | 北緯52度37分 東経142度52分 / 北緯52.61度 東経142.87度座標: 北緯52度37分 東経142度52分 / 北緯52.61度 東経142.87度 [1] |
震源の深さ | 12.9 km (8 mi) [1] km |
規模 | M7.0 Mw [1] |
最大震度 | メルカリ震度階級IX (破壊的)[2] |
地震の種類 | 横ずれ断層型 [2] |
被害 | |
死傷者数 |
死者:2100名[2] 行方不明:450名 負傷者:750名[2] |
被害地域 | ロシアサハリン州 |
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プロジェクト:地球科学 プロジェクト:災害 |
ネフチェゴルスク地震とは、1995年5月28日 現地時間の5月28日1時3分(日本時間(JST)5月27日22時03分)ロシア、サハリン州北部の都市ネフチェゴルスク (ロシア語: Нефтего́рск) 付近を震源として発生したM7.6 の地震。日本では平成7年サハリン北部地震とも呼ばれている。
最大の被害を出したネフチェゴルスクは壊滅状態となり、再建されなかった。
概要
[編集]横ずれ断層型の様式[3]で、長さ35km、ずれ変位量3.8m、最大ずれ変位量8.1mの地表断層が出現した、主断層は直線ではなく、5度から10度程度屈曲した複数のセグメントで成り立っている。また、地震断層の北端付近には4本の副断層が形成されていた。余震域は、断層の震源付近から延長線上の70kmの範囲で発生した。また、地震の規模と断層長に比較して変位量が大きな地震であった。
- ハーバードCMT解 : N16゜E NW73゜Mw 7.0
- 東大地震研、勝川 : N16゜E NW76゜Mw 6.8
菊池正幸(1996)による解析によれば、破壊は2つのイベントによって引き起こされた。また、ロシアの研究者による調査では、この断層に沿って複数回の地震が発生していたことを示すサンプルが得られ、放射性炭素年代測定により約1,060年前、約1,410年前、約1,800年前に発生していたことが示唆されるとしている。
ネフチェゴルスクでの揺れ
[編集]震度計などの観測装置は設置されておらず、破壊の状況から推定。
被害
[編集]住民3,200名のうち3/4が死亡した。生存者は約800名。倒壊したフルシチョフカ様式アパートでの生存者は最上階にいた人が多かったとされている。被害総額は、当時の為替レートで約4兆ルーブル(900億円)とされた。
木造家屋にはほとんど被害が無かったが、主要な鉄筋コンクリート製の建物40のうち20棟が倒壊から大破、11棟が中破した。特に耐震性が考慮されていなかった17棟の5階建住宅は瓦礫の山となり、1,989名の犠牲者を出した。なお、建物の固有周波数は2.3Hzで、地震動のうち2-3Hzの周波数成分が卓越しておりキラーパルスとなったため、壊滅的被害を生じたと考えられている。断層変位が最大となった村では、地表断層から数十メートルの範囲で樹木が折れ倒れた[4]。
出典
[編集]- 嶋本利彦, 渡辺満久, 鈴木康弘 ほか、1995年ネフチェゴルスク地震の地震断層と被害 『地質学雑誌』 1996年 102巻 10号 p.894-907, doi:10.5575/geosoc.102.894
脚注
[編集]- ^ a b c d ISC (2016), ISC-GEM Global Instrumental Earthquake Catalogue (1900-2009), Version 3.0, International Seismological Centre
- ^ a b c d USGS (September 4, 2009), PAGER-CAT Earthquake Catalog, Version 2008_06.1, United States Geological Survey
- ^ 亀田純, 木村学, O. A. MELINIKOV ほか、サハリン最北部の地質構造からみた北米・ユーラシアプレート収束境界のテクトニクス 『地學雜誌』 2000年 109巻 2号 p.235-248, doi:10.5026/jgeography.109.2_235
- ^ 嶋本利彦, 渡辺満久, 鈴木康弘 ほか、ネフチェゴルスク大地震の地震断層 『地質学雑誌』 1995年 101巻 7号 p.XIX, doi:10.5575/geosoc.101.XIX
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- サハリン大地震緊急救援活動 阪神大震災地元NGO救援連絡会議
- JERS-1/SARによる1995年ネフチェゴルスク(北サハリン)地震に伴う地殻変動の検出(地理院) 地震予知連絡会 会報第57巻 (PDF)
- 1995年5月28日(現地時間)北サハリン地震の余震観測と速報的余震震央分布 北サハリン地震震源域国際調査団
- サハリン地震
- 堤浩之, Andrei I. KOZHURIN, Mihail I. STREUTSOV ほか、サハリン北東部の活断層と古地震 『地學雜誌』 2000年 109巻 2号 p.294-301
- 町が一瞬にして壊滅 - ロシアNOW(2013年3月12日)
- Voicyそなえるらじお #123『大地震で住民の6割が死亡し消滅した都市・ネフチェゴルスク(2021年5月28日)』(備える.jp)