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ネネイ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ネネ・ヒラリオから転送)
ネネイ
Nene
ワシントン・ウィザーズでのネネイ
(2012年)
引退
愛称 "ネネイ"
ポルトガル語 Maybyner Rodney Hilário
国籍 ブラジルの旗 ブラジル
生年月日 (1982-09-13) 1982年9月13日(42歳)
出身地 サンパウロ州の旗サンパウロ州サン・カルロス英語版
身長(現役時) 211cm (6 ft 11 in)
体重(現役時) 113kg (249 lb)
ウィングスパン(現役時) 225cm  (7 ft 5 in)[1]
キャリア情報
出身 ブラジルの旗 CRヴァスコ・ダ・ガマ
NBAドラフト 2002年 / 1巡目 / 全体7位[1]
プロ選手期間 1999年–2020年
ポジション C / PF
背番号歴 31, 42
選手経歴
1999-2002
2002-2012
2012-2016
2016-2020
CRヴァスコ・ダ・ガマ
デンバー・ナゲッツ
ワシントン・ウィザーズ
ヒューストン・ロケッツ
受賞歴
NBA通算成績
得点 10,909 (11.3 ppg)
リバウンド 5,828 (6.0 rpg)
アシスト 1,719 (1.8 apg)
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ ブラジルの旗 ブラジル 2001-2016
獲得メダル
男子バスケットボール
ブラジルの旗 ブラジル
FIBAアメリカ選手権
2001 ネウケン チーム
グッドウィルゲームズ
2001 ブリスベン チーム

ネネイNenê)ことマイビネリ・ロドニー・イラリオMaybyner Rodney Hilário, 1982年9月13日 - )はブラジルサンパウロ州サン・カルロス英語版出身の元プロバスケットボール選手。ポジションはセンターまたはパワーフォワード

経歴

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生い立ち

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サッカー王国ブラジルで生まれたネネイは周囲の子供たちと同様にサッカーに熱中して育ち、プロクラブの練習に参加するよう勧誘を受けたこともあったが、その後バスケットボールに転向。Instituto Alvaro Guiao高校卒業後、ブラジル国内リーグ(pt:Liga Ouro de Basquete)のCRヴァスコ・ダ・ガマに入団。2年目の2001-02シーズンには13.2得点10.1リバウンドダブル・ダブルの成績を残した。2002年にはブラジル代表に入り、グッドウィル・ゲームズでの銅メダル獲得に貢献した。

デンバー・ナゲッツ

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2002年のNBAドラフトにエントリーし、1巡目全体7位指名でニューヨーク・ニックスから指名されるも、直後にデンバー・ナゲッツとの大型トレードが行われ、ナゲッツでNBAの選手生活が始まった。低迷していたナゲッツでは1年目のネネイも重用され、NBAデビュー戦でいきなり10得点11リバウンドダブル・ダブルの数字を叩き出し、シーズン中盤からは先発に定着、平均10.5得点6.1リバウンドの成績を残し、オールルーキー1stチームに選ばれた。翌2003-04シーズンにはルーキーカーメロ・アンソニーを始め、アンドレ・ミラーマーカス・キャンビーら優秀なメンバーが集い、ナゲッツは1995年以来のプレーオフ出場を果たし、ネネイも出場した全試合で先発起用された。しかしこのオフにナゲッツはPFのケニオン・マーティンを獲得したため、先発の座を彼に譲ることになった。さらに怪我にも悩まされ、2004-05シーズンの出場試合数は55試合に留まった。さらに翌2005-06シーズンは開幕戦の対サンアントニオ・スパーズ戦で前十字靭帯断裂に側副靭帯損傷、半月板損傷という大怪我を負い以後全試合欠場、このシーズンは僅か3分で終わってしまった。このオフにFAとなるネネイにとって、この怪我による長期欠場は最悪のタイミングであったが、ナゲッツは周囲の予想を覆す6年6000万ドルの長期高額契約をネネイと結んだ。復活を賭けた2006-07シーズンも怪我や12月16日のニューヨーク・ニックス戦に発生した乱闘騒動による出場停止処分などで18試合を欠場したが、マーティンが故障によりシーズンの大半を欠場したことで先発に返り咲きを果たした。プレーオフ1回戦のスパーズとのシリーズでは1勝4敗で敗れたものの、ネネイはリーグ最高選手の1人であるティム・ダンカンとのマッチアップで善戦を見せた。

これまで度々故障と戦ってきたネネイだが、今度は新たにとも戦うことになった。2007-08シーズン中に睾丸に腫瘍が発見され、1月に摘出手術を受けた。腫瘍は悪性だったものの転移はなく、3月には無事にコートに復帰できた。しかしシーズン終盤には再び故障で欠場を強いられた。

2008-09シーズン前にナゲッツは先発センターで守備の要だったマーカス・キャンビーが放出されたため、ネネイが先発に昇格したが、療養明けのネネイに先発センターの座が務まるのか不安視された。ところがシーズンが始まるとネネイは周囲の不安を一掃する活躍を見せ、自己最高の14.6得点7.8リバウンド1.3ブロック、FG成功率は60.4%でシャキール・オニールに次ぐリーグ2位だった。オフに行った肉体改造や綿密な健康管理が報われた形となり、ナゲッツはネネイの活躍やチャンシー・ビラップスの獲得で、24年ぶりのカンファレンス決勝に進出した。一時はNBAオールスターゲーム候補にも挙げられており、オールスター期間中を利用して結婚式を挙げるつもりだったネネイはスケジュールが重なることを不安がったが、オールスター選考からは漏れ、無事結婚式を挙げている。オフにはNBA最成長選手賞(MIP)の投票では5位に入った[2]

移籍するまでのその後のシーズンも高い水準の成績を維持した。2010-11シーズンにはフィールドーゴール成功率1位となる61.5%を記録した。

ワシントン・ウィザーズ

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2011-12シーズン2011年のNBAドラフトで1巡目指名で入団したケネス・フェリードに出場機会を奪われるようになり、2012年3月15日、ナゲッツは2016年まで高額契約が残り、怪我の多かったネネイをロサンゼルス・クリッパーズなどが絡んだ三角トレードでワシントン・ウィザーズに放出した。ちなみにトレードが発表されたのは深夜0時過ぎで、ネネイが自宅マンションで睡眠中に発表されたために、発表された翌日の朝にネネイが目を覚ましてテレビのニュースを見ていた時に、初めてトレードに出されたことを知ったという。

ヒューストン・ロケッツ

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2016年7月6日、ヒューストン・ロケッツと1年契約を結んだ[3][4]。10月26日、開幕戦のロサンゼルス・レイカーズ戦で、ベンチからの出場で7得点を記録した[5]。2017年1月5日の、オクラホマシティ・サンダー戦でシーズンハイとなる18得点を 、このシーズンで12試合目の2桁得点となった[6]。4月23日プレーオフでのキャリアハイとなる28得点をミス無しで記録し、オクラホマシティ・サンダー戦での勝利に貢献した[7]。5月7日のカンファレンス準決勝第4戦のサンアントニオ・スパーズ戦で、左鼠径部内転筋英語版断裂し、残りシーズン、全休が決まった[8]

2018年7月3日、ロケッツと3年1000万ドルの契約に合意した[9]

プレースタイル

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ゴール付近でのオフェンス能力があり、屈強な肉体と運動能力を武器に豪快なダンクを豪快に決める。チームオフェンスをよく理解しキックアウトパスもうまく、無理なオフェンスをしないためフィールドゴール成功率は高く、シーズン10位以内を5回記録し、その内1回は1位であった(2010-11シーズンの61.5%)。また速攻の先頭を切れるだけの走力もある。ディフェンス面ではあまり数字に残るタイプではない。最大の悩みの種は怪我の多さで、特にシーズン開始直後に故障し、過去2シーズンを丸々棒に振っている点である。

その他

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  • 愛称の“Nenê”は「赤ん坊」の意。家族や周囲の友人から呼ばれていた。2003年に登録選手名をNenêに変更した。
  • 入団当初は坊主頭だったが、現在はコーンロウがトレードマークである。

個人成績

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略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック   TO  平均ターンオーバー  PPG  平均得点
 太字  キャリアハイ  *  リーグリーダー  †  優勝シーズン

NBA

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レギュラーシーズン

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2002–03 DEN 80 53 28.2 .519 .000 .578 6.1 1.9 1.6 .8 2.3 10.5
2003–04 77 77 32.5 .530 .000 .682 6.5 2.2 1.5 .5 2.4 11.8
2004–05 55 18 23.9 .503 .000 .660 5.9 1.5 .9 .9 1.7 9.6
2005–06 1 0 3.0 .000 --- --- .0 .0 .0 .0 2.0 .0
2006–07 64 42 26.8 .570 .000 .689 7.0 1.2 1.0 .9 2.0 12.2
2007–08 16 1 16.6 .408 .000 .551 5.4 .9 .6 .9 1.3 5.3
2008–09 77 76 32.6 .604 .200 .723 7.8 1.4 1.2 1.3 1.9 14.6
2009–10 82* 82* 33.6 .587 .000 .704 7.6 2.5 1.4 1.0 1.5 13.8
2010–11 75 75 30.5 .615* .200 .711 7.6 2.0 1.1 1.0 1.8 14.5
2011–12 28 27 29.5 .509 .000 .677 7.4 2.2 1.3 .9 2.8 13.4
WAS 11 6 25.8 .607 .000 .657 7.5 1.7 .5 1.2 1.7 14.5
2011-12計 39 33 28.5 .537 .000 .673 7.5 2.1 1.1 1.0 2.5 13.7
2012–13 61 49 27.2 .480 .000 .729 6.7 2.9 .9 .6 2.3 12.6
2013–14 53 37 29.4 .503 .200 .583 5.5 2.9 1.2 .9 2.2 14.2
2014–15 67 58 25.3 .511 .200 .604 5.1 1.8 1.0 .3 1.9 11.0
2015–16 57 11 19.2 .544 .000 .578 4.5 1.7 .9 .5 1.3 9.2
2016–17 HOU 67 8 17.9 .617 .333 .589 4.2 1.0 .8 .6 1.1 9.1
2017–18 52 4 14.6 .569 .000 .636 3.4 .9 .5 .3 .7 6.5
通算:16年 923 624 26.8 .548 .140 .660 6.2 1.8 1.1 .8 1.8 11.7

プレーオフ

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シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG TO PPG
2004 DEN 5 5 26.4 .444 --- .538 5.0 3.0 1.0 .6 1.8 7.8
2005 5 0 20.2 .429 --- .652 5.0 .4 .4 .4 1.0 6.6
2007 5 5 35.8 .585 --- .778 7.8 2.4 .6 .6 2.6 15.2
2008 3 0 10.0 .556 --- 1.000 2.3 .3 .7 .3 .7 4.3
2009 16 16 32.8 .548 --- .657 7.5 2.6 1.3 .6 1.9 11.5
2010 5 5 33.8 .621 --- .583 5.8 2.2 1.2 .2 .8 11.4
2011 5 5 32.4 .478 --- .563 9.0 1.6 1.0 .8 1.6 14.2
2014 WAS 10 10 32.5 .464 --- .346 5.3 2.6 .9 1.1 1.7 13.7
2015 10 10 25.7 .447 --- .478 6.6 1.5 .9 .3 1.4 7.9
2017 HOU 9 0 17.9 .706 .000 .581 4.7 .6 .7 .4 1.0 10.0
2018 11 0 9.7 .600 --- .636 2.5 .5 .2 .5 .7 2.8
出場:11回 84 56 25.6 .522 .000 .589 5.7 1.7 .8 .6 1.4 9.6

レギュラーシーズン1試合記録

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  • 得点:30(2013年11月26日、2014年2月22日)
  • リバウンド:17(2007年3月26日)
  • アシスト:9(2014年1月15日)
  • スティール:6(2004年2月2日、2010年1月2日)
  • ブロック:5(2009年2月3日)
  • フリースロー成功:12(2010年4月12日、2010年11月20日)

プレーオフ1試合記録

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  • 得点:28(2017年4月23日)
  • リバウンド:14(2009年4月19日)
  • アシスト:6(2009年5月21日、2009年5月25日)
  • スティール:3(2009年4月25日、2015年5月13日)
  • ブロック:3(2009年5月11日、2011年4月23日)
  • フリースロー成功:12(2011年4月20日)

関連項目

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ Nene”. draftexpress.com (2002年). 2017年10月26日閲覧。
  2. ^ 2008-09 NBA Awards Voting” (英語). Basketball-Reference.com. 2018年6月9日閲覧。
  3. ^ Nene agrees to a deal with the Houston Rockets
  4. ^ Rockets Sign Free Agent Nene”. NBA.com (July 20, 2016). July 20, 2016閲覧。
  5. ^ Rockets vs. Lakers – Box Score”. ESPN.com (October 26, 2016). October 27, 2016閲覧。
  6. ^ Nene's late free throws lift Rockets over Thunder, 118-116”. ESPN.com (January 5, 2017). January 6, 2017閲覧。
  7. ^ Nene's 28 lead Rockets past Thunder for 3-1 series lead”. ESPN.com (April 23, 2017). April 24, 2017閲覧。
  8. ^ “Rockets' Nene out for playoffs with groin injury”. ESPN.com. http://www.espn.com/nba/story/_/id/19337494/houston-rockets-center-nene-ruled-rest-playoffs-left-groin-injury 2017年5月8日閲覧。 
  9. ^ Adrian Wojnarowski (2018年7月3日). “Nene, Houston Rockets agree to reworked deal” (英語). ESPN. 2018年6月9日閲覧。

外部リンク

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