コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

ニューキャスル空港

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ニューカッスル空港から転送)
ニューキャスル空港
New Castle Airport
IATA: ILG - ICAO: KILG
概要
国・地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
所在地 デラウェア州ニューキャッスル
母都市 ウィルミントン
種類 公共
所有者 ニューキャスル郡
運営者 デラウェア川・デラウェア湾公社
所在部隊 デラウェア空軍州兵
標高 24 m (79 ft)
座標 北緯39度40分43秒 西経075度36分24秒 / 北緯39.67861度 西経75.60667度 / 39.67861; -75.60667
公式サイト NewCastleAirportILG.com
地図
空港の場所(ニューキャスル)
空港の場所(ニューキャスル)
ILG/KILG
空港の場所(ニューキャスル)
滑走路
方向 長さ×幅 (m) 表面
1/19 2,137×46 アスファルト
9/27 2,189×46 アスファルト
14/32 1,403×46 アスファルト
統計(2006年)
発着回数 136,154回
リスト
空港の一覧
テンプレートを表示

ニューキャスル空港(ニューキャスルくうこう、New Castle AirportIATA: ILG)は、アメリカ合衆国デラウェア州北部にある空港。

同州の最大都市ウィルミントンの中心部から南へ約6km、ニューキャッスル市に立地する[1]ニューキャッスル郡空港とも呼ばれる。また、かつてはウィルミントン空港グレーター・ウィルミントン空港とも呼ばれていた。

第二次世界大戦中には空軍の基地として使用され、ニューキャスル空軍基地と呼ばれていた[2]。現在は主にゼネラル・アビエーションと呼ばれる、チャーター機や自家用機を発着させるための空港として機能しているほか、デラウェア空軍州兵C-130(ハーキュリーズ)輸送機、UH-60(ブラックホーク)ヘリコプターUH-1(イロコイ)ヘリコプターが発着する基地にもなっている。

歴史

[編集]

第二次世界大戦中、ニューキャスル空港は空軍の基地として使用され、ニューキャスル空軍基地と呼ばれていた。この基地は陸軍航空婦人操縦部隊WASP)の本拠地であった。WASPの女性パイロットは主にテスト・パイロットや輸送などの非戦闘要員として任務にあたった。ニューキャスル空港には、当時WASPに配属されていた女性パイロットを讃える像が立っている。

第二次世界大戦が終結すると、デラウェア空軍州兵の利用するスペースを確保することを条件に、空港は軍から郡に明け渡された。それからしばらくの間は郡が空港の管理・運営にあたっていたが、1990年代後半、空港が財政難に陥ると、郡はデラウェア州政府とニュージャージー州政府のジョイント機関であるデラウェア川・デラウェア湾公社(DRBA)に30年間のリース契約で貸し出された。DRBAが空港の運営を引き継いでからは、空港の収益性が高まり、老朽化した建物の建て替えや新たな建物の建設が進んだ。

現在、デラウェア州は全米50州で唯一、州外からの航空機の定期便がない州である。ニューキャスル空港はデラウェア州の空港の中では「最後の砦」であったが、1991年ユナイテッド航空がニューキャスル空港への便を廃止した。州域が狭く、州の人口が少なく、さらにフィラデルフィアボルチモアワシントンD.C.という、大規模な国際空港を有する大都市に近く、州の住民がそれら州外の空港を利用できることが要因であった。その後は断続的にいくつかの航空会社がニューキャスル空港への便を就航させたが、いずれも長くは続かなかった。1992年にはUSエアウェイズのUSエアウェイズ・エクスプレスがウェストバージニア州パーカーズバーグからニューキャスルへの便を就航させたが、翌1993年に廃線となった。シャトル・アメリカは1998年に50席のダッシュ 8-300機を投入してニューキャスルとコネチカット州ハートフォードニューヨーク州バッファローバージニア州ノーフォークの3都市を結ぶ便を設けたが、2000年にこれら独自路線の運航をやめ、大手航空会社と提携してユナイテッド・エクスプレスやデルタ・コネクションを運航するようになった。2006年にはデルタ航空が同社最大のハブ空港であるアトランタハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港からの便を就航させたが、翌2007年9月6日に廃止された。オハイオ州コロンバスに本社を置いていたスカイバス航空2008年3月8日にポート・コロンバス国際空港ノースカロライナ州グリーンズボロピードモント・トライアド国際空港からニューキャスルへの便を就航させたが、4月には同社が倒産し[3]、これらの便も就航からわずか1ヶ月で運航停止となった。

施設

[編集]

ニューキャスル空港は506haの敷地に3本の滑走路を有する[1]

  • 滑走路 1/19: 長さ2,137m x 幅46m
  • 滑走路 9/27: 長さ2,189m x 幅46m
  • 滑走路 14/32: 長さ1,403m x 幅46m

2006年には、ニューキャスル空港には年間136,154機(1日平均373機)の航空機が離着陸した。そのうち83%はゼネラル・アビエーション(チャーター機・自家用機など)で、12%が軍用、4%がエアタクシー、定期旅客便は1%であった。ニューキャスル空港を基地とする航空機は282機で、そのうち59%は単発機で、23%がジェット機、9%が双発/多発機、6%がヘリコプター、3%が軍用であった[1]

現在、空港のメインターミナルの店舗はほとんどが閉鎖、ないし撤退している。大手レンタカー会社3社(アラモ、エイビス、ナショナル)、およびカフェ・バマという飲食店が残っているのみである。

[編集]
  1. ^ a b c d FAA Airport Form 5010 for ILG (PDF) , effective 2007-07-05
  2. ^ Murdock, Scott D. WWII Army Air Fields - Database Summary.
  3. ^ Low-cost carrier Skybus calls it quits. MSNBC. 2008年4月4日.

外部リンク

[編集]